開田高原アメダス 今朝の最低気温 18.3℃ 昨日の最高気温 21.8℃
木曽町新開 午前7時の気温 18.5℃ 今朝の天気 雨
『附子(ぶす)』というのは
トリカブト の根を乾かして
精製する猛毒のことです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/cb/a5db98a096401d226e77a73ebeae209f.jpg)
このあなたに 附子が有るほどにさう心得
附子というて
あの方から吹く風にあたつてさへ
滅却するほどの大毒じゃ
油断をせぬやうに番をせい
風にあたってさえ死ぬ猛毒だから
気をつけて留守番をするよう
太郎冠者と次郎冠者に命じて
主人は出かけて行く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/05/ef18a87f280e6f0f208070d0b9ab9efe.jpg)
さて汝は あの附子といふものを
みたことがあるか
身共はついに見たことがない
身共もついに見たことがない
けふは幸ひのお留守ぢゃ
そと見ようと思ふが何とあらう
あの方から
吹く風にさへ当たらねばよいによって
この方から精を出して扇いで
そのひまに見よう
さあさあ扇げ扇げ
扇ぐぞ扇ぐぞ
扇げ扇げ
扇ぐぞ扇ぐぞ
附子が見たくなった太郎冠者は
次郎冠者と二人でそっと扇ぎながら
桶に近づいてふたを取ってしまう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/9d/8b9a99605bdb21c7021428a31da71585.jpg)
黒いものが一塊りどんみりと有るが
まづはうまさうなものぢゃ
いやここな者が あのやうな大毒を
うまさうなといふことがあるものか
身共はあれを食うてみようと思ふが何とあらう
砂糖ぢゃ
なんぢゃ砂糖ぢゃ
まづ食うてみよ
どれどれ
ほ まことに砂糖ぢゃ
これを食はすまいと思うて
附子ぢゃの毒ぢゃのと仰せやつた
のぞいて見ればうまそうなので一口食い
附子が砂糖とだと知る
砂糖を全部平らげてしまった二人は
言い訳を考える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/11/8312f67b6716a4eeb0f593731973d37c.jpg)
して言い訳は何とする
あのお掛け物を破れ
あれを破れば言ひ訳となるか
おお言ひ訳になる 早う破れ
それならば破ろう
あの大天目を打ち割れ
砂糖を食った言いわけに
主人が大切にしている掛軸を破り
台天目茶碗をこわす。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/1f/0495d168078b7e59a631f2be3f6cb7f6.jpg)
大事のお留守ぢゃ 眠るまいと存じて
次郎冠者と角力を取つてござれば
次郎冠者は手取りなり 私の小股を取って
こかさうと到いたを こけまいと存じて
あのお掛け物に取り付きましたれば
あのやうに
破れました
大天目まで打ち割った
数々のお道具を損ないまして
とても生けてはをられまい
附子を食うて死なうと存じて
皆食ひましたれども なあ次郎冠者
おお!
まだ死にませぬ
主人が帰宅すると二人そろって泣きだし
留守中に居眠りしないようにと相撲をとるうちに
大切な品々をこわしてしまったため
死んでおわびしようと
附子を食ってみたが
まだ死にませぬとうそぶく・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/22/ccfd391346f69e446c5c9939be307767.jpg)
この花を見ると
狂言の『附子』を
思い出してしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/b0/09c5e5d5085aaa241a765d0da92c4efa.jpg)
長くなりましたが
小学校の国語の教科書にも
何度も取り上げられた
狂言です。
木曽町新開 午前7時の気温 18.5℃ 今朝の天気 雨
『附子(ぶす)』というのは
トリカブト の根を乾かして
精製する猛毒のことです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/cb/a5db98a096401d226e77a73ebeae209f.jpg)
このあなたに 附子が有るほどにさう心得
附子というて
あの方から吹く風にあたつてさへ
滅却するほどの大毒じゃ
油断をせぬやうに番をせい
風にあたってさえ死ぬ猛毒だから
気をつけて留守番をするよう
太郎冠者と次郎冠者に命じて
主人は出かけて行く。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/05/ef18a87f280e6f0f208070d0b9ab9efe.jpg)
さて汝は あの附子といふものを
みたことがあるか
身共はついに見たことがない
身共もついに見たことがない
けふは幸ひのお留守ぢゃ
そと見ようと思ふが何とあらう
あの方から
吹く風にさへ当たらねばよいによって
この方から精を出して扇いで
そのひまに見よう
さあさあ扇げ扇げ
扇ぐぞ扇ぐぞ
扇げ扇げ
扇ぐぞ扇ぐぞ
附子が見たくなった太郎冠者は
次郎冠者と二人でそっと扇ぎながら
桶に近づいてふたを取ってしまう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/9d/8b9a99605bdb21c7021428a31da71585.jpg)
黒いものが一塊りどんみりと有るが
まづはうまさうなものぢゃ
いやここな者が あのやうな大毒を
うまさうなといふことがあるものか
身共はあれを食うてみようと思ふが何とあらう
砂糖ぢゃ
なんぢゃ砂糖ぢゃ
まづ食うてみよ
どれどれ
ほ まことに砂糖ぢゃ
これを食はすまいと思うて
附子ぢゃの毒ぢゃのと仰せやつた
のぞいて見ればうまそうなので一口食い
附子が砂糖とだと知る
砂糖を全部平らげてしまった二人は
言い訳を考える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/11/8312f67b6716a4eeb0f593731973d37c.jpg)
して言い訳は何とする
あのお掛け物を破れ
あれを破れば言ひ訳となるか
おお言ひ訳になる 早う破れ
それならば破ろう
あの大天目を打ち割れ
砂糖を食った言いわけに
主人が大切にしている掛軸を破り
台天目茶碗をこわす。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/1f/0495d168078b7e59a631f2be3f6cb7f6.jpg)
大事のお留守ぢゃ 眠るまいと存じて
次郎冠者と角力を取つてござれば
次郎冠者は手取りなり 私の小股を取って
こかさうと到いたを こけまいと存じて
あのお掛け物に取り付きましたれば
あのやうに
破れました
大天目まで打ち割った
数々のお道具を損ないまして
とても生けてはをられまい
附子を食うて死なうと存じて
皆食ひましたれども なあ次郎冠者
おお!
まだ死にませぬ
主人が帰宅すると二人そろって泣きだし
留守中に居眠りしないようにと相撲をとるうちに
大切な品々をこわしてしまったため
死んでおわびしようと
附子を食ってみたが
まだ死にませぬとうそぶく・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/22/ccfd391346f69e446c5c9939be307767.jpg)
この花を見ると
狂言の『附子』を
思い出してしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/b0/09c5e5d5085aaa241a765d0da92c4efa.jpg)
長くなりましたが
小学校の国語の教科書にも
何度も取り上げられた
狂言です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/41/0e855b500bce155f9b8efb90c4f0b684.jpg)
懐かしい狂言に接しました(*^^*)
この花は山で見れば綺麗ですよね~
人目を引く青だし。
でも庭植えには絶対したくないお花です。
何かあった時には嫌ですから(;^_^A
下の3枚、特にきれいで見ほれました!!
トリカブトが咲く季節ですね〜
猛毒とは知っていますが、青紫の花はとても魅力的ですね。
切り花にもなっていますよね。
狂言の附子、懐かしく思い出しました。
私も、小学生の頃、古典芸能に親しむイベントで見た覚えがあります。
てっきり水飴かと思っていましたが、記憶違いでした。
最後の蕊がうつってるお写真は珍しいですね!
を拝見させて頂き、若い頃の思い出に
浸っております。
トリカブトは毒草だということは
知ってましたが・・我が家ではお祖父様
や父親たちが昔の家で作ってぃたと
思います、なので近くによく見かけました
でもその名前ほどの毒の怖さも感じず
いつもこの花を普通に眺めてましたが
この毒を使ったとかそんな話は聞いた
こともありません。
木曽町開田高原では、トリカブトの花がよく咲いています。
このトリカブトにはいくつかの品種があり、
「ヤマトリカブト」「ミヤマトリカブト」などは背丈や、花の青紫色が微妙に異なります。
昔の方は、矢じりにトリカブトの根の汁を塗って、鳥を狩っていました。
fukurouさん、趣味が奥深いですねぇ
トリカブトを使った狂言にこんなお話が有ったとは、
昔から、猛毒が知られていたのが伝わってきます。
毒を知っていると、トリカブト見た目にも、妖艶な怖さを感じたりします
慣れない旧仮名使いに詰まりながらも、なぜかその文章に心魅かれながら・・・
あぁー、楽しかったぁ〜(笑)
…で、気付けば主役の「ヤマトリカブト」の写真を見過ごしてました!
ひと笑いさせていただいた後に、写真も拝見しましたよ〜
サスペンス劇場では度々その名を聞くトリカブト・・・
恐ろしい植物の割には、紫色の花がきれいですよね♪
数年前に入笠山へ行った時に、
入笠湿原や林道脇で咲いていたホソバトリカブトを思い出しました。
大切なお軸を破られ、天目茶碗を割られるなど、
とんでもない被害を受けたものです。
ここまでされると「死んでお詫び」の文句に納得してしまいますね。
こんなユーモア(頓智)を教えるなんて、素敵な教育ですね。
悪用されたら困りますけどね(^_-)-☆
昔々従兄弟たちと林の中を歩いていたら
不思議な花を見つけました。
なにか気味が悪く感じました。
あれは毒だぞ。と言って駆けだして
そこから逃げました。
母はあの場所は昔からあの花が咲くんだ
と言いました。母の幼い頃も同じ場所で咲いていたのですねトリカブト凄いです。
今はスイミングクラブなっていました。
私はこのトリカブトを見た事がないのですが
いい色ですよね。
今日はまたいい狂言を読ませていただきました。
トリカブトが鮮やかな季節です。山は、もうすっかり秋ですね。
さて、トリカブトの同定にはいつも困っています。というか、半ばあきらめています。
以前は、高山に咲くトリカブトだから、タカネトリカブトかミヤマトリカブトだろうぐらいに思っていました。
その後、山ごとに品種が違うことを知り、ハクサントリカブトだとか、ミョウコウトリカブトだとかの品種があることを知りました。
そして、ハクサントリカブトがタカネトリカブトとリョウハクトリカブトとの自然雑種だとかを聞くと、もうちんぷんかんぷんです。
コマクサのように1属1種だと嬉しいのですが・・