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091106生理心理学5回目:睡眠とリズム

2009-11-08 13:18:51 | Weblog
11月6日開講の生理心理学資料です。

みなさんからの睡眠にまつわる悩みなどをまずおみせしましたが、プライバシーにかかわるかもしれないので割愛しています。

まとめだけしていますので、授業中のノートを参考に。

最初の話題は、よく寝る人は健康かという問い。調査によると、9時間以上眠る人は3時間以下の人並みに6年後死亡率は高いという話題。

長く眠る人の睡眠構造をみると、浅い睡眠段階1・2が多い。惰眠が多いだけということですね。

朝起き、晩になると寝る。こうした規則正しいリズムについて考えていましょう。

生物にはいろんなリズム現象があるんですが、その中でも大切なのは、人の睡眠-覚醒リズム=概日リズム。

このリズムの周期は、フリーラン生活下での観察から、およそ25時間と判明しています

身体のもつ生物時計が刻むおよそ一日の時間は、実は24時間じゃなくて25時間。

生物時計では、一日に1時間ずつ長いわけです。

朝起きる都度、この1時間はやく進んだ時計を1時間戻さなくてはなりません。

時間調整を助けてくれる外部要因としては、朝になると日が昇り明るくなることが挙げられています。

授業中話すのを忘れましたが、実は、この光が調整因子になっていることが重要なんです。

朝起きたらすぐ窓のカーテンを開けて光を入れ、まぶしいライトを身体全体に浴びましょう。

気分もすっきりしますが、脳の中の概日リズムを刻んでいる中枢(視神経交叉上の視交叉上核)が光を合図として時計を調整するようです。

それでも、朝になるとばしっと目覚めて朝から調子がよい人と、午前中はだめ夜になると元気という人がいますね。

こうした朝型ー夜型のタイプについて、直腸温を連続測定すると、朝型の人は昼に体温最高、夜型の人は夜最高になる概日リズムを示すことがわかっています。

1時間ごとに舌下温を測ってみてください。あなたの体温は何時頃最高になるでしょう。これであなたが朝型か夜型かがわかることでしょう。

朝型の人は夜の仕事が苦手、夜型の人は朝早い仕事が苦手。

将来の仕事選びに合わせて自分の型をコントロールできればいいですね。

さて、こうした規則正しい睡眠-覚醒リズムは、3歳くらいからととのってきて学齢期には完成。

昼寝をしたくなるほど、午後にも眠気が増すこともありますが、徐々に昼寝も減って一日に1度夜眠る習慣が確定します。

大人になったら、夜眠って朝起き、昼間働いている間は眠らないという生活習慣でくらしていきます。

ところが年をとると、昼寝がち。夜すぐ眠くなるのに、中途覚醒で短い睡眠の繰り返し。

朝は早く目がさめてしまい、昼間うとうと。睡眠感は余りよろしくありません。

みなさん、自分の睡眠時間を調整し、目が覚めたときに心地よい気分を味わえる、そんな素敵な眠りを自分で演出してください。

2009/11/08・記