少数派シリーズ/社会問題
直木賞作家・黒川博行の「後妻業」を読み、その実態に戦慄を覚えた
■高齢男性の寂しさを逆手に色仕掛けで誘い、殺して全財産を奪う“商売”
「後妻業(ごさいぎょう)」(文藝春秋)を読んで、私は強い戦慄を覚えました。ストーリーは、結婚相談所で知り合った高齢男性を、遺産目当てに次々と殺害する女を描いたものです。「後妻業」とは、妻を亡くした高齢男性に優しくお世話をするものではなく、年増の女が色仕掛けで同居あるいは結婚を繰り返し、数千万円・億円単位の遺産を我が物にしてしまうことです。著者の黒川博行氏は、2014年に「破門」で直木三十五賞を受賞されました。「後妻業」の存在を知らしめたことから、彼は今や数々のTV番組やイベントに引っ張りだこです。
この本で、実際にそういう生業があることを初めて知りました。そういえば夫を青酸化合物で殺害した殺人容疑で、京都府警に逮捕された女・K容疑者の事件もありました。女は次々と交際相手を替え、4人の夫または内縁関係の男性に公正証書(遺言書)などを書かせた上で、病気による死別(実際は薬物殺人と思われる)に見せ掛け、繰り返した末に総額8億円の遺産を相続していたとされる事件です。これらの手口が、まさしく「後妻業」と言うそうです。高齢男性の寂しさを逆手に取って色気で近づき、殺して全財産を奪うとは極めてあくどいやり方です。
■不審死のような手口で殺すので証拠不十分で立件できないことが多い
TV番組に出た黒川氏によると、作品は知人の体験をモチーフにしたそうです。しかし作品と全く同じ事件が実際に起こり、苦笑いをしていました。黒川氏は、表面化・事件化していないが、計画的に結婚相手を死に追いやる行為が、全国で相当あるはずだと指摘します。番組の調べでは、高齢者の結婚相談所などは賑やかで、全国の登録数は男性7~8万人、女性は300万人以上もいます。中でも億万長者や資産家は“プラチナカード”(カモにされる)で、悪女が虎視耽々と狙っているのが現実です。
一昔前は、伴侶を亡くされた高齢者の男性や女性が残り少ない人生を楽しく過ごすため、“純愛”で対応したり、通い友達(妻)の形態でした。また、お互いの子供達に順当に遺産を渡そうとする配慮から、あえて結婚の籍は入れないのが一般的でした。しかし現実は、小説の宣伝文のように「超高齢社会の現実と人間の業を、圧倒的なリアリティーをもってあぶり出す、世にもおそろしい犯罪事件だ」。こういう不審死のような手口を使われると、警察は証拠不十分で立件できないことが多いそうです。最愛の父が殺され、遺産も丸ごと取られた遺族の無念は計り知れません。高齢者を騙す悪女の詳細な技を紹介したいのですが、作品に触れるのでやめます。ご家族として心配ならぜひお読みになって、御父上に進言されたらと存じます。
■黒川氏いわく「同じような話はどこにでも転がっている」
黒川氏は、「同じような話はどこにでも転がっている」「1、2年で億単位の金が入る、こんな時間給がいい仕事はない」と言います。私も“女はコワイ!”(失礼) “犯罪の陰(裏)に女あり”、そう思いますね。カレー事件など今まで数々の事件ニュースを見てきましたが、女はしぶとく、逮捕されても中々自供しません。さて私が死ぬのはまだだいぶ先ですが、まあ我が家にはお金がないから大丈夫です。しかし妻は“夫の鬱陶しさ”から逃れるために、時間を掛けて私の死を狙っているかも? 料理が薬品臭くないか、塩分や油分の多さに気を付けなければ…突然、ブログの投稿が途切れたら、極めて犯罪性が高いと思って下さい(笑)。
直木賞作家・黒川博行の「後妻業」を読み、その実態に戦慄を覚えた
■高齢男性の寂しさを逆手に色仕掛けで誘い、殺して全財産を奪う“商売”
「後妻業(ごさいぎょう)」(文藝春秋)を読んで、私は強い戦慄を覚えました。ストーリーは、結婚相談所で知り合った高齢男性を、遺産目当てに次々と殺害する女を描いたものです。「後妻業」とは、妻を亡くした高齢男性に優しくお世話をするものではなく、年増の女が色仕掛けで同居あるいは結婚を繰り返し、数千万円・億円単位の遺産を我が物にしてしまうことです。著者の黒川博行氏は、2014年に「破門」で直木三十五賞を受賞されました。「後妻業」の存在を知らしめたことから、彼は今や数々のTV番組やイベントに引っ張りだこです。
この本で、実際にそういう生業があることを初めて知りました。そういえば夫を青酸化合物で殺害した殺人容疑で、京都府警に逮捕された女・K容疑者の事件もありました。女は次々と交際相手を替え、4人の夫または内縁関係の男性に公正証書(遺言書)などを書かせた上で、病気による死別(実際は薬物殺人と思われる)に見せ掛け、繰り返した末に総額8億円の遺産を相続していたとされる事件です。これらの手口が、まさしく「後妻業」と言うそうです。高齢男性の寂しさを逆手に取って色気で近づき、殺して全財産を奪うとは極めてあくどいやり方です。
■不審死のような手口で殺すので証拠不十分で立件できないことが多い
TV番組に出た黒川氏によると、作品は知人の体験をモチーフにしたそうです。しかし作品と全く同じ事件が実際に起こり、苦笑いをしていました。黒川氏は、表面化・事件化していないが、計画的に結婚相手を死に追いやる行為が、全国で相当あるはずだと指摘します。番組の調べでは、高齢者の結婚相談所などは賑やかで、全国の登録数は男性7~8万人、女性は300万人以上もいます。中でも億万長者や資産家は“プラチナカード”(カモにされる)で、悪女が虎視耽々と狙っているのが現実です。
一昔前は、伴侶を亡くされた高齢者の男性や女性が残り少ない人生を楽しく過ごすため、“純愛”で対応したり、通い友達(妻)の形態でした。また、お互いの子供達に順当に遺産を渡そうとする配慮から、あえて結婚の籍は入れないのが一般的でした。しかし現実は、小説の宣伝文のように「超高齢社会の現実と人間の業を、圧倒的なリアリティーをもってあぶり出す、世にもおそろしい犯罪事件だ」。こういう不審死のような手口を使われると、警察は証拠不十分で立件できないことが多いそうです。最愛の父が殺され、遺産も丸ごと取られた遺族の無念は計り知れません。高齢者を騙す悪女の詳細な技を紹介したいのですが、作品に触れるのでやめます。ご家族として心配ならぜひお読みになって、御父上に進言されたらと存じます。
■黒川氏いわく「同じような話はどこにでも転がっている」
黒川氏は、「同じような話はどこにでも転がっている」「1、2年で億単位の金が入る、こんな時間給がいい仕事はない」と言います。私も“女はコワイ!”(失礼) “犯罪の陰(裏)に女あり”、そう思いますね。カレー事件など今まで数々の事件ニュースを見てきましたが、女はしぶとく、逮捕されても中々自供しません。さて私が死ぬのはまだだいぶ先ですが、まあ我が家にはお金がないから大丈夫です。しかし妻は“夫の鬱陶しさ”から逃れるために、時間を掛けて私の死を狙っているかも? 料理が薬品臭くないか、塩分や油分の多さに気を付けなければ…突然、ブログの投稿が途切れたら、極めて犯罪性が高いと思って下さい(笑)。