少数派シリーズ/環境・海洋プラ
神宮外苑②松尾貴史氏コラム◇小池都知事は環境保護に本気じゃなかった!再開発は強気!
毎日新聞の日曜版、「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムからの記事をご紹介します。
松尾貴史氏はコラムの中で、痛烈な批判をしています。ぜひお読み下さい。
*投稿タイトルは、新聞の原題・原文に基づいて投稿者が行ったものです。
↓ ↓ ▽松尾貴史氏のコラム
■坂本龍一氏・生前の願い「外苑保全」も小池氏は門前払いの冷徹な本性を見せつける
投稿者による抜粋(一部他号と重複)/この国は、世界で最古の王家を持つことが大きな誇りと感じている人も少なくないけれども、なぜか古いものを壊して新しいものを欲しがる人も多いようだ。2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に併せて、無理やり造ってしまった新国立競技場も、本当に必要だったのか、強い疑問が残っている。東京五輪の誘致期間中に、当時、東京都知事だった猪瀬直樹氏は「世界一カネのかからないオリンピック」だと豪語していたけれども、蓋(ふた)を開けてみれば無駄金や裏金も含めて、史上最大級の予算を費やすことになってしまった。東京都と都民、いや全国民は、いろいろな負の遺産を長期にわたって背負っていくことになるのだろう。東京五輪に絡んでは、さまざまなスキャンダルが噴出し続けているけれど、かつて開催地が「TOKYO」と発表された瞬間に躍り上がって喜び、はしゃいでいた周辺の政治家関連には一切司直の手が伸びないことが、私には不思議で仕方がない。
東京都の小池百合子知事は、明治神宮外苑のおびただしい数の樹木の伐採について「新たに植える木はもっと本数が多い、緑地の面積も増える」(投稿者補足・下記)と説明する。だが、幼い低木を植えたところで、冷却効果が元通りになるのは100年かかるという予測もある。これからどのような科学技術の進歩で温暖化対策ができるかは想像の範囲を超えるが、少なくとも私の生きているうちにはその効果を体感する可能性はない。環境植栽学の専門家は、こんな乱暴な伐採をすれば「ヒートアイランドは強まって神宮外苑の気温は上昇する」「100年の大木と、新たに植える若木ではレベルが全然違う。緑の持つ効果は増えるどころか、確実に損なわれる」と警告している。
※投稿者補足/飽くまで小池知事の主張であって、実際の計画は伐採が上回り樹木数は減る。
これが「環境の小池」と、緑をテーマカラーにしてきた人物のやることなのだろうか。そもそも環境保護に本気ではなかったということが、樹木の伐採で都民が被る莫大(ばくだい)な損害によって露呈してしまうことになろうとは皮肉なことだ。最近亡くなった音楽家の坂本龍一さんが、がん闘病中に渾身(こんしん)の思いでしたためた「これらの樹々はどんな人にも恩恵をもたらしますが、開発によって恩恵を得るのは一握りの富裕層にしか過ぎません」と神宮外苑の再開発の再考を求める、まるで遺言とも取れる手紙を送ったが、小池氏の対応は門前払いにしたかのようだ。記者会見で関連した質問が出ても「答えません」と「木」で鼻をくくったような冷徹な本性を惜しみなく見せつけている。
■投稿者の文章|環境に関心ない都知事・税金を使い都内の公園と商業施設との融合に躍起
小池都知事は、当時「希望の党」の緑をイメージカラーにしていかにもリベラル派を強調していたが、実態はまるで環境問題に関心がない。「ない」どころか、環境破壊の行為を連続させる。”環境の小池”をウリにしていることに、投稿者は最初から、所詮、「仮面」を被っていると思っていた。だから何度も「緑のたぬき」、小池氏に騙されているとも知らずに熱狂的な都民に対し「♪小池にはまって、さあ大変」と批判・冷笑してきた。それは新豊洲市場に5000億円の浪費・土壌の有害物質に無反応、東京五輪の競技場建設時も不要と思える長大なハコモノを強引に作り続けた。今回もスポーツの森、100年以上も先人が守り続けた緑樹の伝統「明治神宮外苑」の敷地に、多数の大木を切り裂いてホテルやレジャー施設を作ろうとしている。「緑」や「環境保全」を標榜するなら、知事の権限でいくらでも止められるだろう。しかしその標榜は見せ掛けだから、逆に本意である神宮外苑の環境を壊す再開発の大事業を目指している。後号で予定しているが、都立日比谷公園も樹木伐採の計画がある。公園東側の日比谷通りに、帝国ホテルや一流企業のビルが建ち並ぶスペースとを繋ぐ、プロムナード風のおしゃれな大橋(大型陸橋)を計画している。そのため日比谷公園の樹木が、大量に伐採される。小池氏は税金を使って、どんどん環境を悪くする公園と商業施設との融合を図ることに躍起となっている。
次号/神宮外苑③再開発・3m以下の木を含み3千本超の樹木を伐採し超高層ビル整備
前号/神宮外苑①|再開発によって“神宮の森”大伐採・超高層ホテル建設による環境破壊
神宮外苑②松尾貴史氏コラム◇小池都知事は環境保護に本気じゃなかった!再開発は強気!
毎日新聞の日曜版、「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムからの記事をご紹介します。
松尾貴史氏はコラムの中で、痛烈な批判をしています。ぜひお読み下さい。
*投稿タイトルは、新聞の原題・原文に基づいて投稿者が行ったものです。
↓ ↓ ▽松尾貴史氏のコラム
■坂本龍一氏・生前の願い「外苑保全」も小池氏は門前払いの冷徹な本性を見せつける
投稿者による抜粋(一部他号と重複)/この国は、世界で最古の王家を持つことが大きな誇りと感じている人も少なくないけれども、なぜか古いものを壊して新しいものを欲しがる人も多いようだ。2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に併せて、無理やり造ってしまった新国立競技場も、本当に必要だったのか、強い疑問が残っている。東京五輪の誘致期間中に、当時、東京都知事だった猪瀬直樹氏は「世界一カネのかからないオリンピック」だと豪語していたけれども、蓋(ふた)を開けてみれば無駄金や裏金も含めて、史上最大級の予算を費やすことになってしまった。東京都と都民、いや全国民は、いろいろな負の遺産を長期にわたって背負っていくことになるのだろう。東京五輪に絡んでは、さまざまなスキャンダルが噴出し続けているけれど、かつて開催地が「TOKYO」と発表された瞬間に躍り上がって喜び、はしゃいでいた周辺の政治家関連には一切司直の手が伸びないことが、私には不思議で仕方がない。
東京都の小池百合子知事は、明治神宮外苑のおびただしい数の樹木の伐採について「新たに植える木はもっと本数が多い、緑地の面積も増える」(投稿者補足・下記)と説明する。だが、幼い低木を植えたところで、冷却効果が元通りになるのは100年かかるという予測もある。これからどのような科学技術の進歩で温暖化対策ができるかは想像の範囲を超えるが、少なくとも私の生きているうちにはその効果を体感する可能性はない。環境植栽学の専門家は、こんな乱暴な伐採をすれば「ヒートアイランドは強まって神宮外苑の気温は上昇する」「100年の大木と、新たに植える若木ではレベルが全然違う。緑の持つ効果は増えるどころか、確実に損なわれる」と警告している。
※投稿者補足/飽くまで小池知事の主張であって、実際の計画は伐採が上回り樹木数は減る。
これが「環境の小池」と、緑をテーマカラーにしてきた人物のやることなのだろうか。そもそも環境保護に本気ではなかったということが、樹木の伐採で都民が被る莫大(ばくだい)な損害によって露呈してしまうことになろうとは皮肉なことだ。最近亡くなった音楽家の坂本龍一さんが、がん闘病中に渾身(こんしん)の思いでしたためた「これらの樹々はどんな人にも恩恵をもたらしますが、開発によって恩恵を得るのは一握りの富裕層にしか過ぎません」と神宮外苑の再開発の再考を求める、まるで遺言とも取れる手紙を送ったが、小池氏の対応は門前払いにしたかのようだ。記者会見で関連した質問が出ても「答えません」と「木」で鼻をくくったような冷徹な本性を惜しみなく見せつけている。
■投稿者の文章|環境に関心ない都知事・税金を使い都内の公園と商業施設との融合に躍起
小池都知事は、当時「希望の党」の緑をイメージカラーにしていかにもリベラル派を強調していたが、実態はまるで環境問題に関心がない。「ない」どころか、環境破壊の行為を連続させる。”環境の小池”をウリにしていることに、投稿者は最初から、所詮、「仮面」を被っていると思っていた。だから何度も「緑のたぬき」、小池氏に騙されているとも知らずに熱狂的な都民に対し「♪小池にはまって、さあ大変」と批判・冷笑してきた。それは新豊洲市場に5000億円の浪費・土壌の有害物質に無反応、東京五輪の競技場建設時も不要と思える長大なハコモノを強引に作り続けた。今回もスポーツの森、100年以上も先人が守り続けた緑樹の伝統「明治神宮外苑」の敷地に、多数の大木を切り裂いてホテルやレジャー施設を作ろうとしている。「緑」や「環境保全」を標榜するなら、知事の権限でいくらでも止められるだろう。しかしその標榜は見せ掛けだから、逆に本意である神宮外苑の環境を壊す再開発の大事業を目指している。後号で予定しているが、都立日比谷公園も樹木伐採の計画がある。公園東側の日比谷通りに、帝国ホテルや一流企業のビルが建ち並ぶスペースとを繋ぐ、プロムナード風のおしゃれな大橋(大型陸橋)を計画している。そのため日比谷公園の樹木が、大量に伐採される。小池氏は税金を使って、どんどん環境を悪くする公園と商業施設との融合を図ることに躍起となっている。
次号/神宮外苑③再開発・3m以下の木を含み3千本超の樹木を伐採し超高層ビル整備
前号/神宮外苑①|再開発によって“神宮の森”大伐採・超高層ホテル建設による環境破壊