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新五輪エンブレムは当時・美大生の2020年招致ロゴ「桜のリース」に待望論/東京五輪の危うさR6-4

2021年04月29日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.65
ROUND6 オリンピック精神を忘れた2020東京オリンピック編 4
新五輪エンブレムは当時・美大生の2020年招致ロゴ「桜のリース」に待望論

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イメージ/写真は一般的なクリスマス・リース

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年9月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

大会エンブレムは佐野氏案がアウトになり、広く一般に再募集されます。それよりも2020年招致ロゴに使われた、桜の花をモチーフにした「桜のリース」を採用希望する声が高まっています。優しさ、日本らしさが伝わってきます。当時、女子美術大学の学生だった島峰藍さんの作品です。リース(wreath)とは、彼女が画いたデザインのように、ドーナツ型をした装飾花輪・花冠と言われるものです。あるいは1964年大会時、故・亀倉雄策氏の日の丸に金色の五輪マークもいいですね。年数を2020に変えるだけで、十分使えます。素晴らしい作品は、時間・時代が変わろうと色褪せません。

個人的には、2016年招致に失敗した時のロゴ、故・榮久庵憲司デザイナーの「水引き・飾り結び」が好きです。氏は工業デザイナーで、古くはキッコーマン卓上醤油瓶、近年ではJRA(中央競馬会)やミニストップのロゴ、成田エクスプレスの車両デザインも手掛けました。とは言えIOCの規約で、招致ロゴは大会エンブレムに使うことはできません。招致ロゴは無償配布されますが、大会エンブレムは企業へ協賛金として募るため、途中での有償切り替えでは混乱を生じることが理由です。しかしそれは詭弁で、オリンピックエンブレムで金を稼ごうとしており(数千億円規模)、オリンピックの商業主義を物語る典型的なものです。

新進のデザイナーによると、佐野氏案はもう古い20世紀型のデザインだと言います。大文字の『T』がドーンと前面に出ていますが、現在は小文字や曲線を使って柔らかさ・優しさを表すのが主流だそうです。そういえば、リオ大会のエンブレムは曲線の集合体です。また企業ロゴも、ドコモはかなり前にDoCoMoからdocomoに変更されました。言われてみると昔と違い、その他の企業も小文字や曲線のものが多いですね。また私達は日本語を使っているから、佐野氏案の英字の『T』は東京を示すものと理解できますが、世界では「T」は「T」だけにしか思えないと言います。

新国立競技場のザハ案も20世紀モダニズムの極みで、嫌味なぐらい主張が強いものです。佐野氏案も、これに近いでしょう。選ぶ側の審査委員会も、もう感覚が古いのです。亀倉雄策氏の作品は色褪せないと申し上げましたが、説明に矛盾はなく卓越した作品だからです。なお北京大会のエンブレムは、国民応募1万点の中から決定しました。この点は、日本より民主的です(苦)。

早急に決める必要があるのが、①「大会スローガン」(コンセプト) ②公式マスコット ③大会テーマソングなどです。マスコット・テーマソングも広く公募するのか、この程度なら1人の専門家に任すのか分かりません。いずれにしても、透明性のある方法で提示して欲しいと思います。公式テーマソングの概念がなかった1964年当時は、独自に「東京五輪音頭」(三波春夫)、1972年札幌冬季オリンピックは「虹と雪のバラード」(トワ・エ・モワ)が流行りました。また1968年・仏グルノーブル冬季オリンピック映画、「白い恋人たち」(作曲フランシス・レイ)は名曲ですね。いずれも、よくできた曲です。さて今度は、誰が歌うのでしょうか?

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