魚を大事にしない日本人シリーズ R1-6
ROUND1 江戸前から繋がる世界の海 Part2築地市場を全て新築してこの地に残そう
築地市場は関東大震災後に日本橋から移転してきた
かつて江戸前の象徴・日本橋
江戸時代から時は流れ東京に変わっても、食生活は東京湾とは切っても切れない関係です。江戸前の魚を扱う魚河岸は、昭和初期まで日本橋にありました。手狭や衛生環境が悪化し、移転を検討していた矢先の大正12年に関東大震災が起こり、その後東京の復興を経て現在の築地に移転しました。築地市場は、東京ドーム5個分・23ヘクタールもある広い場所です。
毎日4万人が働く完全な1つの“大都市”なのです。1935(S10)年に開業し、現時点では1日2,000トン以上の取引が行われる世界一の市場です。年間で6,000億円が動き、場内では4万人が忙しく働いています。仲卸業者が600店前後、使用する水が1日8,000トン、トラック搬送が19,000台など、完全な、“都市機能”を持ったエリアと言えます。
築地と言えば、何と言っても鮪(まぐろ)でしょう。例えば鮪100本のセリがたった10分で終わるなど、1本6秒の早さです。今や秋葉原と同様に世界のワンダーランド化し、ニュースにもなるように早朝から外国人の観光スポットになっています。場外の飲食店も、忘れてはならない存在です。