食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

<続報>としまえんプール女児溺死「遊具管理者・販売業者など危険性の認識薄く」/少数派・プール事故17

2019年09月05日 | 学校・公営プール事故
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<続報>としまえんプール女児溺死「遊具管理者・販売業者など危険性の認識薄く」
経産省・普及協会・販売会社の安全管理の具体的規定なし・全て現場に委ねる

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千葉・蓮沼ウォーターガーデン/画像では分かりにくいが水面との間に20cmの隙間あり

■としまえんは広告スポンサーなので事故報道に尻込みするメディアの体たらく
2019年8月、東京「としまえん」プール・アトラクション用の大型スライダー遊具(マット)の下で、8歳の森本優佳(ゆうか)さんが溺死した、その<続報>です。前号をご覧になっていない方は、先に下記リンクからお移り下さい。さて冒頭申し上げますが、前号でも書いた通り、2006年のふじみ野市営プールの排水口で亡くなった戸丸瑛梨香さん・当時7歳(小2)の報道は、連日、大騒ぎでした。その当時と異なり今回の事故は、TV各局・新聞メディアの報道の規模・取り上げ方を始め、としまえんに対する事故責任への批判が遥かに弱いのです。その理由は、としまえんが広告スポンサーになっているからです。子供の命に差はなく、体たらくのメディアに対し、投稿者として厳しく批判します。そうした背景から、事故後の報道(続報)は少なかったのですが、これまでに知り得た情報をお伝えします。

この投稿時点では、警察によるとしまえんへの事情聴取・原因結果・責任問題は発表されていません。しかし1つだけ分かったことは、プール管理会社は「遊具下への潜り込みは想定していなかった」とのコメント。投稿者は、愕然としました。前号でも記したようにプール側は「マットの下に潜るな」と指導したとされますが、所詮、小さな子供への口頭注意は無理です。遊び盛り、好奇心旺盛な子供は、こういう場所こそ潜りたくなるのは当然です。あるいはマットから転落の際、運悪くマット下へ入ってしまったことも考えられます。子供達に「潜るな」と指導していたことは、「潜る」恐れがあると認識していたからです。「想定していなかった」とのコメントは大嘘であり、責任逃れです。今号でも、もう一度申し上げます。児童・親の不注意ではなく、明らかに管理者側の重大な過失です。

その後判明した状況や専門家の指摘(投稿時点)
子供向けなのに水深が深い(深さ1.2~1.9m・大人でも足が届かない)理由は、元々の競技用プールを転用したからだ。3年前に目的変更、仕方なく救命胴衣(ライフジャケット)を着けさせるようになった。この転用こそが、そもそもの死への悪循環(元凶)だった。
同プールは、一旦、水中に落ちると、マットが揺れ大人でも中々上がれない欠陥構造だった。普段、付き添った親や監視員が上げていたのか不明。上がれなければ、しかたなく水中(マット下)へ潜りたくなるのが子供の自然な心理。
水面に、直にマットを置く構造が問題だった。しかし水面とマットの間に隙間を取り、安全に配慮した遊具を置いているレジャー施設もある(下記参照)。
ファミリー用の1畳の薄いマットでも、救命胴衣を着けたら大人でも水中で身動きできない。
マットの水中部分をなだらかなお椀状の形状にしておけば、潜りにくく事故が防げた。
マット素材を透明にしておけば、早期に発見でき死なないで済んだ。

■最近人気が出てきた遊具だけに販売会社や施設の安全規定設定に至らず
スライダーやマットなどの水上遊具は、最近、人気が出てきただけに経産省を始め、普及協会や販売会社などの安全管理の具体的な規定がなく、現場任せになっている状態だったそうです。またほとんどが米国などの外国製品を輸入し、そのまま使っているので管理が甘いことも言えます。下記のように、関係者の危険に対する認識が薄いことが判明しました。関係者のコメントを聞くと、まるで他人事のようで腹が立ちます。「子供」 「水上(水中)」 「遊戯」のキーワードを聞いただけで、普通の人間なら、かなり「危険性がある」、あるいは「管理は重大」と思いませんか? にも関わらず商売だけを目的とし、子供の行動や安全に配慮しない大人達に、森本優佳さんは殺されたようなものです。歴史が浅く、「潜んだ危険性が分からず」とは言い訳に過ぎません。

経産省=2016年に商業施設内の遊戯施設の安全管理についてガイドラインを作成したが、水上遊具そのものに具体的な危険性を示していない。「現在、情報収集中」とのこと。
日本エア遊具安全普及協会=「安全管理のガイドライン作りをしたい」
としまえん遊具の販売元クリタス=「事故は本当に驚いた。遊具下に潜り込む危険性が業界内で広く認識されているわけではない」
としまえんプール管理会社=(前述)「遊具下への潜り込みは想定していなかった」

●最後に安全に配慮している施設<例>をご紹介
千葉「蓮沼ウォーターガーデン」(山武市・さんむ) *冒頭の画像
画像からは分かりにくいが、遊具の底と水面との間に20cmの隙間を設け、下に潜り込んでもマットと水面に空間ができ、顔を出して呼吸できる安全設計の構造になっている。管理者側に「危険の予知」 「安全思想」があったからこそ、こういう設計の施設を選択したと思われます。

Sankoub
前号/としまえんプールで8歳女児溺死・遊具の下から抜けられずまた不幸な事故死

■戸丸瑛梨香さんや多くの生徒達のブール事故死を忘れないために
▽ご両親や亡くなった大勢の生徒達の無念さと行政の怠慢をお伝えするために、事件後・数年あるいは数十年経っても、こうしてマイブログでお伝えしております。

▽当カテゴリは、15回で事実上の終了としておりました。しかし残念ながらとしまえんプール管理者の無責任体制から、再び森本優佳さんが亡くなってしまいました。本当に、このような投稿を書くのは辛いです。お悔やみ申し上げます。

▽小さな子供をお持ちの方で学校・公営プール事故の実態をお知りになりたい方は、タイトル下の「学校・公営プール事故」をクリックすると、当カテゴリ全体がご覧になれます。

Ntopkeiji

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