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五輪マラソンは札幌に変更、IOCが「ドーハの悲劇第2幕(猛暑の世陸)」を恐れ/東京五輪の危うさR5-11

2021年04月26日 | 東京五輪の危うさ
Oiympictp2 少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.59
ROUND5 猛暑マラソン編 11 <選手や観客に熱中症死の危険>
五輪マラソンは札幌に変更、IOCが「ドーハの悲劇第2幕(猛暑の世陸)」を恐れ

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北海道マラソンのスタート・ゴール 札幌・大通公園

ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2019年10月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。

■札幌早朝は東京より5~6℃低くマラソン・競歩選手と観客の安全が確保できる
IOCは、急遽、東京五輪のマラソン・競歩は札幌に変更することを発表、大会組織委員会の森会長も「やむを得ない」と受け入れました。投稿者は開催が決まった2013年から“猛暑下の東京のマラソン”に反対、3年前の2016年からは「長野か札幌の開催を」とブログで提案して参りました。IOCが当ブログを参考にした訳ではありませんが(笑)、遅まきながらも会場変更をしたことは評価します。IOCが東京でのマラソン・競歩に危機感を持ったのは、今年19年9~10月、カタールのドーハで開催された世界陸上です。暑さ対策でマラソンと競歩を真夜中に行ったにもかかわらず、女子マラソンは気温32度、湿度74%の環境、68人中28人と4割以上が途中棄権しました。男子50km競歩でも4割が棄権、有力選手を始め多くの選手が路上で横たわる・担架で運ばれる映像が世界中に流れました。言わば“ドーハの悲劇・第2幕”を見せつけられたIOCバッハ会長は、有無を言わせぬ強硬な態度に変わったのです。東京の早朝は真夜中のドーハ以上に厳しく、きつい日差しも難敵です。また札幌の早朝は、東京より概ね5~6℃低いからです。

世界陸上閉幕直後、参加した選手やコーチから厳しい批判の声が上がり、IOCは危機感を強めていました。札幌変更に際し都民・国民からIOCに批判が集中していますが、「アスリートファースト」 「観客ファースト」の安全を優先したことは正しい選択です。何度も書きますが批判されるべきことは、当時、東京開催を進めていた招致委員会がIOCに提出した開催計画書に、「この時期は晴れる日が多く、かつ温暖でアスリートに理想的な気候」と記してあることです。プレゼンテーションなどでIOCや各国の委員を騙して、東京オリンピックを無理やり引っ張ってきたことが間違いの始まりです。また東京都や大会組織委は、地元にいながら選手や観客が熱中症死する恐れの「東京猛暑」を黙認、あるいは知っていながら世界やIOCに発してこなかったこと(隠蔽)に重大な責任があります。業を煮やした結果の、バッハ会長の苦渋の決断と思われます。当の森会長は情けないことに何の反論もせず、小池都知事に至っては「北方領土でやれば!」とふてくされる始末です。今まで全く選手の安全、大会のスムーズな運営に心掛けていなかった証拠です。

■都や大会組織委の不誠実さから2度と「東京」 「日本」では五輪は開かれない
皆様はIOCの唐突さを批判しますが、都や大会組織委は準備の6年間何をやってきたのか、甘い判断・不誠実のほうが批判されるべきです。ところで東京のコースは35km地点に高低差が30mを越える上り坂があり、かつて高橋尚子選手が大失速しました。猛暑下のレースの上にこの過酷な条件では、完走・棄権を問わず内臓負担が大きく、選手生命が断たれる、あるいは早まる危険が高いのです。一方、札幌は、毎年、8月末に北海道マラソンを開催しており、マラソン運営の土壌はできています。都は道路整備・暑さ対策の300億円が無駄になったと抗議しますが、この猛暑の中で強行し続けようとした姿勢こそが問題です。サッカー・自転車などが東京外で行うことになった時、マラソンも考慮が必要だったのです。選手あるいは観客・ボランティアが死んだら、どう責任を取るのですか? このまま東京で行われ、見に行ったあなたは熱中症で死んでいたかもしれませんよ!既号のように、他にもトライアスロン・ビーチバレー・ゴルフなども見直しが迫られます。もっと言うならパラリンピック選手は、障害状況によって極端に暑さに弱いことが指摘されます。

また東京の7~8月は、台風襲来・豪雨・雷のリスクも高いのです。東京支持派の方は、変更された札幌で台風がやってきたら、「そら見たことか!」と憤るでしょう。それは結果論で、台風の影響を受ける確率は東京のほうが高いのです。事前に暑さ・台風などのリスクが低いほうに計画するのが、真の主催者です。都と大会組織委は、少しでもベストな条件で競技を行う役割を果たしてきませんでした。札幌では、テロやコースの危険を防止する警察、支援するボランティアなど数万人の確保が大変なことは理解できます。こうなった以上は、対応力が試されます。まあ、そもそも論で言えば、米国の巨額放送権料が主体のIOCは、米国のスポーツが充実する秋にオリンピックが開けない事情があります。本当なら、夏以外の時期の開催にするのがIOCの本筋です。さて騙された感を持つIOCと世界の委員は、懲りて今後2度と「東京開催」に票を入れないでしょう。冬季五輪は別にして、東京どころか「日本開催(別都市)」にも消極的になると考えられます。ということは若い方でも、これからの長い人生、今度の東京五輪が日本最後のオリンピック(見納め)かもしれませんよ!

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