少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.60
ROUND5 猛暑マラソン編 12 <選手や観客に熱中症死の危険>
突然の五輪マラソン札幌開催に都民の反対は分かるが選手第一を考え受け入れよう
皮肉なフリー素材を見つけましたので・・・
ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2019年11月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。
■猛暑を無視し都民の顔色を窺って東京開催を強引に述べるマラソンOBに憤り
東京五輪のマラソン・競歩が、正式に札幌開催に決定しました。<五輪マラソン札幌>投稿の2回目です。陸上の華・オリンピックの華~マラソンだけに、東京で行われないことにガッカリされた方が多いことでしょう。実は、札幌歓迎をする人は意外に多いのです。毎日新聞・世論調査によると、当然ながら「札幌開催」に反対がほぼ半分47%いましたが、注目すべきは「賛成」が35%もいたことです。年々、酷くなる「猛暑・酷暑」だけに、「アスリートファースト」 「観客ファースト」を慮った回答ではないかと考えます。選手や観客の熱中症あるいは熱中症死の恐れは、当カテゴリで散々書いたので省略しますが深刻な問題です。IOCがカタールの世界陸上、夜中のレースでも4割の選手が棄権脱落、中には症状が重く救急搬送された人数も多かったようです。IOCが東京はそれ以上の暑さだと分かったため、慌てての会場変更はやむを得ないでしょう。開催都市でマラソンが行われないのは、初めてだそうです。種目数339のほとんどが、東京で開かれます。マラソンはオリンピックの華でも、選手の安全を考え、気持ちよく札幌に譲りましょう。
私が腹立たしいと思うのは、元マラソン選手、日本陸連など競技関係者がこぞって札幌開催に反対していることです。メディアもだいぶ前は猛暑マラソンを批判していましたが、新聞・TV各社が東京オリンピックのオフィシャルスポンサーになってからは、物言わぬ組織になってしまいました。それ以上に、東京都や大会組織委員会に迎合すらします。マラソンOBの中には、ろくに調べもせず単なる気温を指し「札幌でも35℃になる」 「東京と同じだ」と言い出す始末です。それは最高温度だけの比較で、札幌でもそういう日はあります。しかし気象庁のデータを10年近く調べましたが、早朝の気温や湿度は東京とはまるで違います。マラソンOBなら、より気温が低いところでやらせるよう勧めるが務めでしょう。反対が多い都民の顔色を窺って、「東京開催」を強引に述べるコメンテーターや芸能人には閉口します。呆れたのは、東京のコースなら世界に浅草や銀座をPRできるが、札幌は見栄えが悪いと低次元なコメントさえも見られます。選手のために、コンディションが良いほうを選ぶのは当然です。また観光紹介のために、選手が走る訳ではないのです。
■札幌開催でも東京五輪の一環なので都が大人の対応で全額負担したら
IOC、東京都、大会組織委、国の4者で緊急会議が開かれました。主要者が集まりましたが、札幌の費用が誰が出すかの話に終始し、札幌支援策は話題にすら上がりませんでした。小池都知事は「都は費用を出さないこ」とが決定されたことを自慢気にコメントし、「マラソン道路の温度を下げる遮熱性舗装・ミストを巻く装置」への300億円が無駄になったと息を巻いていました。あまりにも、大人気ないと思います。分かっているだけで都は4000億円、他の費用も公共建築物名目で1000億円単位(実際は数千億?)の金額が出費されているのです。マラソン・競歩5日間(パラを含めば1週間程度)のために、遮熱性舗装などに300億円の税金を使うこと自体が異常です。道路の減温効果はオリンピック後も有効ですが、そこだけ冷やしても東京全体の猛暑には何の効果もありません。札幌で行われようと東京オリンピックの一環なのだから、大局的に都が全額の費用を持ち(注)、札幌歓迎のスタンスを持って欲しいものです。結局、ここでも政治家のメンツばかりで、繰り返しますがアスリートのことを考えてはないのです。
注/規則で地方自治体間の金銭供与はできないので、大会組織委経由で対応すればと考えます。
確かに根本的な問題、IOCは米国テレビ業界が大スポンサーなので、米国のスポーツ大会が少ない時期を五輪開催とし「7/15~8/31」に定めていることです。一方、招致委員会(都)も、「この時期は温暖でアスリートに理想的な気候」とIOCを騙して勝ち取ったのです。どちらも、極めて罪深いものです。前者は次大会以降、早急に改めるべきです。都や大会組織委は、スタート時間を午前中・8時・7時・6時・5時に変わり、挙句の果てに真夜中の3時と血迷いました。実はマラソンは米国人に人気がなく、米国テレビ業界も関心がないため、会場や時間が自由に変えられるのです。皮肉が回り回っての、「札幌開催」です。ところで札幌開催で、台風・ゲリラ豪雨などで中止になったら「そら見たことか!」 「東京でやっていれば」と、都・組織委や前述の連中はボロクソにこき下ろすでしょうね。でも気象予報士もスパコンも、9か月先の天候予測は無理です。であるならば、「猛暑・台風リスクが少ないほう(札幌)」を選ぶのが当然です。準備不足を懸念する人もいますが、何でも完璧に仕上げる日本ですから、大丈夫ですよ。都民も、大人の対応・太っ腹で応援しましょう。
■表C・マラソン日8/2、8/9の東京・長野・札幌気象比較 ======= 既出
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ROUND5 猛暑マラソン編 12 <選手や観客に熱中症死の危険>
突然の五輪マラソン札幌開催に都民の反対は分かるが選手第一を考え受け入れよう
皮肉なフリー素材を見つけましたので・・・
ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2019年11月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。
■猛暑を無視し都民の顔色を窺って東京開催を強引に述べるマラソンOBに憤り
東京五輪のマラソン・競歩が、正式に札幌開催に決定しました。<五輪マラソン札幌>投稿の2回目です。陸上の華・オリンピックの華~マラソンだけに、東京で行われないことにガッカリされた方が多いことでしょう。実は、札幌歓迎をする人は意外に多いのです。毎日新聞・世論調査によると、当然ながら「札幌開催」に反対がほぼ半分47%いましたが、注目すべきは「賛成」が35%もいたことです。年々、酷くなる「猛暑・酷暑」だけに、「アスリートファースト」 「観客ファースト」を慮った回答ではないかと考えます。選手や観客の熱中症あるいは熱中症死の恐れは、当カテゴリで散々書いたので省略しますが深刻な問題です。IOCがカタールの世界陸上、夜中のレースでも4割の選手が棄権脱落、中には症状が重く救急搬送された人数も多かったようです。IOCが東京はそれ以上の暑さだと分かったため、慌てての会場変更はやむを得ないでしょう。開催都市でマラソンが行われないのは、初めてだそうです。種目数339のほとんどが、東京で開かれます。マラソンはオリンピックの華でも、選手の安全を考え、気持ちよく札幌に譲りましょう。
私が腹立たしいと思うのは、元マラソン選手、日本陸連など競技関係者がこぞって札幌開催に反対していることです。メディアもだいぶ前は猛暑マラソンを批判していましたが、新聞・TV各社が東京オリンピックのオフィシャルスポンサーになってからは、物言わぬ組織になってしまいました。それ以上に、東京都や大会組織委員会に迎合すらします。マラソンOBの中には、ろくに調べもせず単なる気温を指し「札幌でも35℃になる」 「東京と同じだ」と言い出す始末です。それは最高温度だけの比較で、札幌でもそういう日はあります。しかし気象庁のデータを10年近く調べましたが、早朝の気温や湿度は東京とはまるで違います。マラソンOBなら、より気温が低いところでやらせるよう勧めるが務めでしょう。反対が多い都民の顔色を窺って、「東京開催」を強引に述べるコメンテーターや芸能人には閉口します。呆れたのは、東京のコースなら世界に浅草や銀座をPRできるが、札幌は見栄えが悪いと低次元なコメントさえも見られます。選手のために、コンディションが良いほうを選ぶのは当然です。また観光紹介のために、選手が走る訳ではないのです。
■札幌開催でも東京五輪の一環なので都が大人の対応で全額負担したら
IOC、東京都、大会組織委、国の4者で緊急会議が開かれました。主要者が集まりましたが、札幌の費用が誰が出すかの話に終始し、札幌支援策は話題にすら上がりませんでした。小池都知事は「都は費用を出さないこ」とが決定されたことを自慢気にコメントし、「マラソン道路の温度を下げる遮熱性舗装・ミストを巻く装置」への300億円が無駄になったと息を巻いていました。あまりにも、大人気ないと思います。分かっているだけで都は4000億円、他の費用も公共建築物名目で1000億円単位(実際は数千億?)の金額が出費されているのです。マラソン・競歩5日間(パラを含めば1週間程度)のために、遮熱性舗装などに300億円の税金を使うこと自体が異常です。道路の減温効果はオリンピック後も有効ですが、そこだけ冷やしても東京全体の猛暑には何の効果もありません。札幌で行われようと東京オリンピックの一環なのだから、大局的に都が全額の費用を持ち(注)、札幌歓迎のスタンスを持って欲しいものです。結局、ここでも政治家のメンツばかりで、繰り返しますがアスリートのことを考えてはないのです。
注/規則で地方自治体間の金銭供与はできないので、大会組織委経由で対応すればと考えます。
確かに根本的な問題、IOCは米国テレビ業界が大スポンサーなので、米国のスポーツ大会が少ない時期を五輪開催とし「7/15~8/31」に定めていることです。一方、招致委員会(都)も、「この時期は温暖でアスリートに理想的な気候」とIOCを騙して勝ち取ったのです。どちらも、極めて罪深いものです。前者は次大会以降、早急に改めるべきです。都や大会組織委は、スタート時間を午前中・8時・7時・6時・5時に変わり、挙句の果てに真夜中の3時と血迷いました。実はマラソンは米国人に人気がなく、米国テレビ業界も関心がないため、会場や時間が自由に変えられるのです。皮肉が回り回っての、「札幌開催」です。ところで札幌開催で、台風・ゲリラ豪雨などで中止になったら「そら見たことか!」 「東京でやっていれば」と、都・組織委や前述の連中はボロクソにこき下ろすでしょうね。でも気象予報士もスパコンも、9か月先の天候予測は無理です。であるならば、「猛暑・台風リスクが少ないほう(札幌)」を選ぶのが当然です。準備不足を懸念する人もいますが、何でも完璧に仕上げる日本ですから、大丈夫ですよ。都民も、大人の対応・太っ腹で応援しましょう。
■表C・マラソン日8/2、8/9の東京・長野・札幌気象比較 ======= 既出
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