回転寿司の真相シリーズ245皿目 第3部/回転寿司に行くなら店を選ぼう編
ROUND14 回転寿司の歴史とスタイルの変遷
①回転寿司のレーンはどうして時計回り(右回り)が多いのでしょうか?
■投稿者の考え方/回転寿司評論家達の時計回りの御説は後世の後付け
回転寿司のレーンは、なぜ、時計回り(右回り)が多いのでしょうか? 投稿者として独自の考え方を、4回に渡りご披露します。回転寿司評論家達の著書を、多く読みました。論説全てが時計回りの理由が、(1)人の多くは右目が利き目であり、動体視力の観点から皿が右から流れて来るほうが見やすく、また売上も伸びる (2)右手で箸を持ちながら、左手で皿を取りやすくするため~としています。一般の方の投稿も誰一人として異を唱える方はおらず、全てが右にならい(孫引き文)しています。
既号のように、回転寿司のシステムは1958(S33)年に誕生しました。東大阪市の「廻る元禄寿司」の創業者がビール工場の見学時に、次々とビンがベルトコンベアを流れる工程を見て閃いたと言います。そこで私は声を大にして、回転寿司評論家達の“御説”に反論したいと思います。彼等の年齢はお若く、失礼ながらレーンが開発された昭和30年代(1955年以降)の時代背景をご存じないと思われます。昭和30年代は、今と違って回転寿司が“海の物とも山の物ともつかぬ” (回転寿司ですから海の物ですが…) 創成期の時代でした。回転寿司そのものの概念がない時代に、動体視力への認識はなかったと考えます。
創業者から依頼を受けた町工場の人は設計図ぐらいは引いたでしょうが、感覚的につかめずに“やっつけ仕事(急場の用に間に合わせるため急いでやる仕事)”的に、あれこれ試行錯誤しながら完成させたと思われます。そのコンベアの設計が、たまたま時計回りだったと私は推察します。創業時の事業規模からして、大金をはたいて大企業に発注したとは思えません。当時は、どこもそんな時代でした。回転寿司評論家達の時計回りの御説は、後世の後付けです。今号は結論だけ申し上げて、次号以降で具体的に“評論家達の御説”を打ち砕き、誤りを正したいと存じます。
▽245-249皿目は関連内容です
246皿目 ②寿司レーンが時計回りなのは当時やっつけ仕事の試作がそうだったから
247皿目 ③60年前の背景は食事マナーが悪い時計回りの寿司レーンに設計しない
248皿目 ④ファミリー回転寿司店は子供が確実に皿を取れるように反時計回り
249皿目 ⑤世界回転寿司レーン対決・時計回りの日本企業VS反時計回り欧州
酷い実態は全ての回転寿司店を示すものではありませんが
多くの店で横行しているのも事実です。