社名・商品名のイワレ[食品編]
ワンカップ大関(大関)|1964年・東京オリンピックを意識して日本酒なのに英語に
◆半世紀以上も前の時代は日常商品名の英語表記は大冒険だった
コップ入り清酒の先駆者・大関(兵庫県西宮市)は、前回の東京オリンピック開会式当日の1964(S39)年10月10日に、「ワンカップ大関」を発売しました。一般的にはワンカップ大関と呼んでいますが、商品にはその当時から「SAKE One CUP OZEKI」と書かれています。現在ではコップ入りの酒、また酒に限らず英語表記の商品は嫌というほど溢れています。しかし半世紀以上も前は、ほとんどの日本人が使用する(飲む)のに英語の商品名・英語表記は、大冒険だったと思われます。東京オリンピックという熱気が、生み出した商品かも知れません。そんな時代背景を理解しましょう。
予めコップの形状に酒が入った商品は斬新でも、「コップ酒」はどうしても“安酒”のイメージがつきまとい、企画がまとまらなかったそうです。会議が続きコップではなくカップ、「ワンカップ」という言い方なら、イメージも払拭できるとして販売に漕ぎ着けました。なお商標権を取得したので、他社は同様な商品に「ワンカップ」の呼称は使えません。当時の商品企画者は、今日までこんなに長い年月に渡り、かつ膨大な量が売れるとは思っていなかったのではないでしょうか。
◆発売日が開会式当日の10月10日にこだわったのは熱い五輪熱気と珍しい外国人
英語表記を後押ししたのは、1964年の東京オリンピックです。訪日する外国人を意識したそうです。とはいえ、来日した外国人がどれほどワンカップを飲んだか懐疑的ですが…。しかし、こだわり具合は大変なもので、発売の日は敢えて開会式当日に合わせたので、社員の多くはリアルタイムのTV中継も見られなかったのでしょうね。一般人はまずVTRを持っていない時代、当時は土曜日は半ドン(午前中)出勤も、新発売の日なので午後もてんてこ舞いと思われます。申し上げたかったのは、現在とは違い、東京オリンピックへの熱い思いは計り知れなかったことです。もう1つ、当時、街では外国人の姿はほとんど見られない時代でした。大挙して外国人が日本に来るなど、複雑に入り交じった興奮が読み取れます。
糖質ゼロの日本酒といってもエチルアルコールに添加物を混ぜたもの
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ワンカップ大関(大関)|1964年・東京オリンピックを意識して日本酒なのに英語に
◆半世紀以上も前の時代は日常商品名の英語表記は大冒険だった
コップ入り清酒の先駆者・大関(兵庫県西宮市)は、前回の東京オリンピック開会式当日の1964(S39)年10月10日に、「ワンカップ大関」を発売しました。一般的にはワンカップ大関と呼んでいますが、商品にはその当時から「SAKE One CUP OZEKI」と書かれています。現在ではコップ入りの酒、また酒に限らず英語表記の商品は嫌というほど溢れています。しかし半世紀以上も前は、ほとんどの日本人が使用する(飲む)のに英語の商品名・英語表記は、大冒険だったと思われます。東京オリンピックという熱気が、生み出した商品かも知れません。そんな時代背景を理解しましょう。
予めコップの形状に酒が入った商品は斬新でも、「コップ酒」はどうしても“安酒”のイメージがつきまとい、企画がまとまらなかったそうです。会議が続きコップではなくカップ、「ワンカップ」という言い方なら、イメージも払拭できるとして販売に漕ぎ着けました。なお商標権を取得したので、他社は同様な商品に「ワンカップ」の呼称は使えません。当時の商品企画者は、今日までこんなに長い年月に渡り、かつ膨大な量が売れるとは思っていなかったのではないでしょうか。
◆発売日が開会式当日の10月10日にこだわったのは熱い五輪熱気と珍しい外国人
英語表記を後押ししたのは、1964年の東京オリンピックです。訪日する外国人を意識したそうです。とはいえ、来日した外国人がどれほどワンカップを飲んだか懐疑的ですが…。しかし、こだわり具合は大変なもので、発売の日は敢えて開会式当日に合わせたので、社員の多くはリアルタイムのTV中継も見られなかったのでしょうね。一般人はまずVTRを持っていない時代、当時は土曜日は半ドン(午前中)出勤も、新発売の日なので午後もてんてこ舞いと思われます。申し上げたかったのは、現在とは違い、東京オリンピックへの熱い思いは計り知れなかったことです。もう1つ、当時、街では外国人の姿はほとんど見られない時代でした。大挙して外国人が日本に来るなど、複雑に入り交じった興奮が読み取れます。
糖質ゼロの日本酒といってもエチルアルコールに添加物を混ぜたもの
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