映画 『君を想って海を行く』@ヒューマントラストシネマ有楽町
製作国 フランス
監督 フィリップ・リオレ
出演 ヴァンサン・ランドン (Simon Calmat)
フィラ・エヴェルディ (Bilal)
オドレイ・ダナ (Marion Calmat)
パトリック・リガルド (Le voisin de Simon)
ティエリー・ゴダール (Bruno)
オフィシャルサイト『君を想って海を行く』
君を想って海をゆく - goo 映画
恋人の待つロンドンを目指し、英仏海峡を泳いで密航しようとする
クルド難民の少年と、彼に泳ぎを教える元水泳選手の間に芽生える
絆を描くヒューマン・ドラマ。
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17歳のイラク国籍のクルド難民ビラル(フィラ・エヴェルディ)は、
恋人ミナが住むロンドンを目指し、フランス最北端の都市カレにやってくる。
カレの港でイギリス渡航を望む多くの難民が住居を持たずに暮らしていた。
フランス人シモン(ヴァンサン・ランドン)は、今は市民プールで子供や老人に
指導しているがかつては高名な水泳選手だった。
妻マリオン(オドレイ・ダナ)とは別居しており、離婚調停中だ。
ビラルは偶然再会した同郷の友人とともに密航を図るが、失敗する。
イラクが戦争により荒廃しているため送還を免れたビラルは
英仏海峡を泳いで渡る決心をする。
ビラルはシモンにレッスン料を払いクロールの指導を仰ぐ。
ビラルがロンドンに住む恋人に会うため、ドーバー海峡を泳いで渡ろうとする
目的を知ると、シモンは真冬の海を10時間も泳ぐことはできないと忠告する。
しかし、ビラルは練習を続ける。
シモンの行為は不法入国者に手を貸すことであり、犯罪であると警告される。
しかし、シモンはビラルの指導を続け、いつしか2人の間に父子のような
感情が芽生える。そしてついに、ビラルの出発の日がやってくる。
ビラルはロンドンに住む恋人ミナに会いたい一心でイラクから3ヶ月掛けて
フランス・カレまで歩いてきた、トルコでは国境警備隊に囚われ危うく一命を
落とすような経験もしてきた、正に命がけの行動なのだ。
イギリスへ渡る手段が無ければ自力で泳ぐしかないと固く決意したのだ。
一方シモンは妻とは離婚協議中で目の前にいる愛する人さえ守れない自分を
不甲斐なく思っている。
ビラルの一途な思いにほだされて徐々にシモンも変化していく
そして最後にビラルはロンドンで待つ恋人に会う事が出来るのか。
フランス政府の不法難民に対する厳しい取締りや、一方難民を支援する
ボランティアが毎日炊き出しをするなど、
監督のフィリップ・リオレが難民キャンプを綿密にリサーチし実話を基に
難民の現状を浮き彫りにしたとても切なく胸を打つ映画でした。
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