ガルパンコミックのひとつ「プラウダ戦記」だけに登場する車輌は全部で5種類が知られますが、そのうちの3輌は主役のプラウダ高校チームの所属になります。そのなかで最も活躍して描写量も多いのが、モーリエが車長を務めるBT-5です。
作中車の外観です。車長のモーリエは「最近多少頑張っている普通の人」と紹介されていますが、BT-5のほうは多少頑張るどころか、西住まほのティーガーⅠという最強クラスの敵を相手に迎えて最後は自爆攻撃に至る獅子奮迅の活躍を展開しています。その健闘をたたえて、プラウダ高校チーム所属の3輌の一番目に再現製作することにしました。
使用キットは、2年ほど前に中古ショップで500円で購入してあった上図のイタレリ製品です。パッケージの右下にズベズダのマークがありますので、ズベズダからのOEMであると分かります。つまりはズベズダ製のキットです。
ズベズダのBT-5のキットは、以前にコミック「フェイズエリカ」版の継続高校所属車を再現製作した際に利用したことがあります。そのキットの商品コードはZV3507でしたが、今回のイタレリキットの中身と同じ型からの製品であるようでした。時系列でみると、前回利用のキットは今回の製品の再販品にあたるようです。
中身を見てみると、既視感が大いにありました。パーツの殆どを見ていて、以前に継続高校所属車を再現製作した時に扱ったのと全く同じだな、と感じました。
ということは、前回の苦労続きの作業工程をもう一度なぞるわけです。さらに、今回の作中車が独自の形状を示すため、それに合わせる改造の手間が追加されることになります。
組み立てガイドの表紙解説です。短い説明文がイタリア語、フランス語、ロシア語などの11ヶ言語で並びますが、私には日本語と英語しか読めませんでした。中国語もあるので、イタレリはヨーロッパ圏だけでなくアジアでの販売も見据えていたようです。
ステップ1および2では車体を組み立てて、車体各所の部品を組み付けます。ステップ1はガイドの指示通りに進めますが、ステップ2においては一部のパーツが大雑把な造形なので、タミヤの同パーツに交換しようかと迷いました。それらの組み付け作業に達した段階でまた考えることにしました。
ステップ1で組み立てる車体のパーツ群です。古い製品の常で、一部のパーツに反りや歪みが散見されました。
とくに底板の1Dが大きく反っていましたので、瞬間接着剤を用い、上図のようにテープで留めて固定しました。
組み上がりましたが、パーツとパーツの間に隙間が生じている箇所があり、後でプラ材で埋めることにしました。
ステップ2で組み付けるパーツを準備しました。そのうちの前照灯のパーツ15Cおよび16C、フックのパーツ17Bは形が大雑把で多少の違和感を禁じ得なかったので、ジャンクにあるタミヤのBT系列の同じパーツに交換しようかと考えました。とりあえず、フックの17Bを仮付けとして、前照灯の15Cおよび16Cは保留にしました。
前照灯の件はまた考えることにして、13Cおよび14Cも後で付けることにしました。とりあえず、車体組み立ての際に生じた隙間を埋める作業に移りました。
御覧のように隙間が出来ています。仮組みして丁寧に組み合わせても隙間が出来てしまうキットです。ロシアの大らかな香ばしい製品の例にもれないようです。
ランナーの切れ端のタグ部分を活用し、上図のように隙間に差し込んで接着し、乾燥して固まってからカットするという手順で隙間を埋めてゆきました。
隙間を全て埋めました。この隙間は車体の左右に出来ましたから、埋める作業も二度繰り返しました。 (続く)