塗装作業に進みました。作中車はカラーページが無いので車体色は不明です。それで、継続高校チームの元ネタである第二次大戦期フィンランド軍の車輌のカラーを、パロラ軍事博物館のホームページ所蔵の現存する2輌のT-28中戦車においてリサーチしてみたところ、1輌はグリーン系、もう1輌はグレー系統でした。
手持ちの塗料にグリーン系が無かったので、グレー系でいこうと考え、ミスターカラー13番のニュートラルグレーを採りました。作中車の車体には迷彩や塗装の濃淡の表現は一切見られないので、単一のカラーと判断し、上図のように車体、砲塔とも吹き付け塗装しました。車輪類も転輪が鋼製タイプなのでタイヤゴムが無く、ポスカ黒での塗り分けも不要でした。
続いて履帯を28番の黒鉄色で塗り、分割して組み立てておいた下部の履帯を組み付けました。
車外装備品類は、木製部分を43番のウッドブラウン、金属部分を28番の黒鉄色で塗ったのち、上図のように左フェンダー後部上に取り付けました。
起倒式前照灯の内側を8番のシルバーで塗ってレンズのクリアパーツを取り付けました。
主砲塔および二基の銃塔の機銃を28番の黒鉄色で塗りました。
履帯の組み付けが全て完了しました。
作中車は校章マークを砲塔左右側面に付けています。それにしたがい、モデルカステンのガルパンデカールセットVol.4より、二番目に大きなサイズのデカールを2枚とってきて貼りました。
今回の作中車は左右のマークが対称の位置にありますので、作業が楽でした。片方を貼ったら、もう片方をその対称の位置に貼れば良いからです。
かくして、継続高校チームが保有する戦車としては最大の大きさを誇るT-28中戦車が、わがガルパンGP第11戦車師団に納入されました。私が製作した継続高校チームの車輌としては10作目にあたります。
中戦車にしては大型で多砲塔戦車であるが故の、独特のフォルムが印象的です。
同じ多砲塔戦車であるドイツ軍のノイバウファールツォイクと比較すると、こちらの方がデザイン的にはまとまった感じがあって、外姿のフレームがだいたい正三角形にイメージされます。
かくして、継続高校チームのT-28中戦車がコミック「フェイズエリカ」仕様にて完成しました。製作日数は、2022年10月13日から10月27日までの15日でした。組み立てに13日、塗装および塗装後の組み立てに1日かかりました。
今回はホビーボスのキットを利用しましたが、作中車にガルパン仕様や独自の要素が見られないので、ほぼ実車準拠とみなしてストレート組みで仕上げました。中戦車というより重戦車に近いサイズであるためか、パーツも連結式履帯も大半が大きくて扱いやすく、組み立て自体は割合に楽であったと思います。
ただ、車体やフェンダーの組み立て工程の都合上、履帯を別に組み立てて塗装してから組み込むというのが不可能であったため、フェンダー下に入る上部の半分ほどは最初から組み付けておく必要があり、履帯の下部の半分ほどを別に組み立てて塗装して、最後に組み付けて繋ぐ、という方法を採りましたが、これも思ったより難しいものではありませんでした。
ですが、パーツ割りが細かいことで定評のあるホビーボスのキットですから、初心者クラスにはちょっと難しいかもしれません。