へそ曲がりおじさんのひとり言

常識にとらわれるのが嫌い。
他人と同じ事が嫌い。
世の中、別な角度から見ると新しい物が見えるから。

後期老人保険制度

2008年04月16日 04時58分36秒 | Weblog
「ナンとも困った制度が出来たものだ」、と言いたい所なのだが、時代の趨勢から言えば「仕方ない事」と言うほか無いであろう。
総体的に見れば、「負担増」になる人が圧倒的に多い事は確かなのであるが、「時代が変われば社会(制度)も変わる」と言うように、過去に作られた「保険や年金などの諸制度」も、時代に合わせたものに変えていかざるを得ないだろう。
これらの制度が作られたのは、戦後間もない頃の事で、現代とは根本的に「大きな違い」がある。
大きな違いとは、各年代ごとの人口の構成を見ればよくわかるのだが、戦後しばらくの間は「ピラミッド型」だったものが、現在では「釣鐘型」になってしまっている。
力学的な見方だけでなく、底辺の大きな「ピラミッド型」の方が安定性があり、底辺の小さな「釣鐘型」は不安定なのは当然の事だろう。
「少子高齢化」が進めば進むほど「不安定」な状態がひどくなる事を考えれば、新しい保険制度の導入もやむを得ないと言う事になってしまう。
「団塊の世代の大量退職」と言う事は、これまで税金を納めていた人たちが「税金を使う側に回る」と言うことなのだから、「税収不足」は尚一層深刻化するであろうから、現状の医療を維持するためには仕方ない事なのである。
以前にも書いているのだが、「経済の発展」とは「ねずみ講と同じ原理」なのだから、「少子高齢化社会」になった現在では、「経済の発展(景気回復)は破綻した」と言う事で、破綻した後に何が起きるかは、企業の破綻や夕張市の様な自治体の破綻を見れば良く解るであろう。
民主党などは「年寄りいじめ」などと言っているが、もしも「後期老人保険制度」を導入しなければ、今度は働き盛りの「若者いじめ」と言う事になるであろう。
私も含めた「高齢者」も大変だと言う事は確かなのであるが、今の若い世代にとっては「先行き不透明な時代」と言う事を考えれば、将来に大きな不安を抱えて「大変だ」と言う事は「高齢者以上」ではないだろうか?。
全てが一概にそうだとは言わないが、「若い世代より前期高齢者、前期高齢者より後期高齢者の方が良い時代を生きた」と言えると思うのだが・・・・。
年金なども、後期高齢者がもらい始めた頃にはかなり有利な条件だった物が、その後少しずつ条件が悪くなってきて、現在に至っているのである。
一つの例として、現在では働いてある程度収入が有ると、それに応じて年金が減額されるのだが、後期高齢者の時代では年金が減額される事も無く(年金と失業保険両方をもらう事も出来た)、国民年金も厚生年金も60才から満額もらえたのである。
悪い言い方であるが「甘い汁を吸っていた」ために、贅沢に慣れてしまい感覚が鈍ってしまったのである。
「年金から所得税が引かれる」などと言うことも無かったのである。
これから益々「少子高齢化」が進むことを考えれば、高齢者も「応分の負担」と言うことが必要になるであろうが、高齢者が負担をしなければ、その分だけ若い世代の負担が増えることになり、「少子高齢化に拍車がかかる」と言う事になるであろう。
困った世の中になったものである。
コメント (4)
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