三度目の手術が上手く行ったことで退院時期が早まったのだが、ここで新たな問題が発生する。
それは、1回目の手術後から続いている「鼻から入れたチューブによる栄養補給」である。
チューブによる栄養補給を続けていては退院もままならず、チューブをはずして口から食事ができるかが問題になるのである。
ここで問題になるのが、舌の半分を失い「食べ物を噛んで飲み込む」と言うことが出来ないことである。
手術の後遺症で唇の一部が半分麻痺したような状態になり、水を飲む事さえ困難な状態で、どうしたら口からの栄養補給ができるのだろうか。
しかし、それが出来なければ退院どころの話ではない。
そこで意を決し、12月20日頃だったか、思い切って鼻からのチューブをはずす事になるのだが、主治医たちもかなり不安だったそうである。
その1週間くらい前から水を飲む練習はしていたのだが、正直な話、流動食とはいえ「口からの補給」が出来るかどうか不安で仕方なかった。
しかし、出来なければまたチューブを入れなくては成らず、退院もままならないため必死で挑戦である。
何事もはじめは上手く行かないもので、口に入れたものの三分の二はこぼしてしまう有様で、掃除の手間を省くため「洗面台」の前に立っての食事である。
唇の一部に麻痺が残り、完全に口が閉じられない状態で流動食を口に含んで飲み込むのだから、これがナントも大変な作業で、何とか飲み込んだとしても流動食と一緒に空気も飲み込んでしまうため、たちまち胃が膨れてしまうのである。
上を向いて飲めばよいと思うかもしれないが、上を向くと気管に入ってしまう「誤嚥」と言う問題が発生し、下手をすると「肺炎」にもなりかねないのである。
自分でも胃が膨らんだのがわかるほどで、次を口に入れる気にならないほどなのです。
ですから、椅子に座って食べる事などできず、立ったままの食事になり、胃に入った空気がゲップとして出るのを待つのである。
ゲップが出てから次にかからなければならないのだから、1回の食事は1時間以上もかかってしまい、終わるとがっくりしてしまう。
更に困ったことは「言葉を話す」と言う問題である。
口からの食事が始まると同時に「言語療法士」によるリハビリも始まったのだが、これが余り芳しい状態では無いらしいのだ。
後で聞いた話によると、口からの食事はかなり困難で、体力の回復を優先するために「胃ろう(腹部に胃までの穴を開け、そこから栄養を補給する)」にしてはどうかと言う話さえ出たのだそうである。
タダ、「胃ろう」にするとなると4回目の手術が必要になるばかりか、それを修復する手術も必要になり、主治医たちは大いに悩んだそうである。
最終的には「私の回復力に期待して胃ろうにはしない」と言う結論に至ったそうである。
結果的には主治医の判断に誤りはなく、その後驚異の回復を遂げるのである。
その話は次にしよう。
それは、1回目の手術後から続いている「鼻から入れたチューブによる栄養補給」である。
チューブによる栄養補給を続けていては退院もままならず、チューブをはずして口から食事ができるかが問題になるのである。
ここで問題になるのが、舌の半分を失い「食べ物を噛んで飲み込む」と言うことが出来ないことである。
手術の後遺症で唇の一部が半分麻痺したような状態になり、水を飲む事さえ困難な状態で、どうしたら口からの栄養補給ができるのだろうか。
しかし、それが出来なければ退院どころの話ではない。
そこで意を決し、12月20日頃だったか、思い切って鼻からのチューブをはずす事になるのだが、主治医たちもかなり不安だったそうである。
その1週間くらい前から水を飲む練習はしていたのだが、正直な話、流動食とはいえ「口からの補給」が出来るかどうか不安で仕方なかった。
しかし、出来なければまたチューブを入れなくては成らず、退院もままならないため必死で挑戦である。
何事もはじめは上手く行かないもので、口に入れたものの三分の二はこぼしてしまう有様で、掃除の手間を省くため「洗面台」の前に立っての食事である。
唇の一部に麻痺が残り、完全に口が閉じられない状態で流動食を口に含んで飲み込むのだから、これがナントも大変な作業で、何とか飲み込んだとしても流動食と一緒に空気も飲み込んでしまうため、たちまち胃が膨れてしまうのである。
上を向いて飲めばよいと思うかもしれないが、上を向くと気管に入ってしまう「誤嚥」と言う問題が発生し、下手をすると「肺炎」にもなりかねないのである。
自分でも胃が膨らんだのがわかるほどで、次を口に入れる気にならないほどなのです。
ですから、椅子に座って食べる事などできず、立ったままの食事になり、胃に入った空気がゲップとして出るのを待つのである。
ゲップが出てから次にかからなければならないのだから、1回の食事は1時間以上もかかってしまい、終わるとがっくりしてしまう。
更に困ったことは「言葉を話す」と言う問題である。
口からの食事が始まると同時に「言語療法士」によるリハビリも始まったのだが、これが余り芳しい状態では無いらしいのだ。
後で聞いた話によると、口からの食事はかなり困難で、体力の回復を優先するために「胃ろう(腹部に胃までの穴を開け、そこから栄養を補給する)」にしてはどうかと言う話さえ出たのだそうである。
タダ、「胃ろう」にするとなると4回目の手術が必要になるばかりか、それを修復する手術も必要になり、主治医たちは大いに悩んだそうである。
最終的には「私の回復力に期待して胃ろうにはしない」と言う結論に至ったそうである。
結果的には主治医の判断に誤りはなく、その後驚異の回復を遂げるのである。
その話は次にしよう。