正月のある番組で、ある大学の教授が言っていた。
私も同感である。
昔から「常識のウソ」と言う言葉が有るように、情報化社会になった現在では、「常識(情報)のウソだらけ」と言ってもよい。
日本の社会では「数の多いものが正義」と言う風潮が有る。
「ナンバーワン」が重用され、「オンリーワンは育ちにくい社会」と言ってよいだろう。
「ナンバーワン」を求めれば、当然の結果として「格差を生む」と言う事になる。
「オンリーワン」であれば、他人と比較する事は無いので、「格差」と言う言葉自体意味がなくなってしまう。
インターネットが発達した結果、世界中の情報が簡単に手に入るようになったのだが、その情報の中身は「信頼できるもの」であろうか?。
単に、「興味本位で面白おかしいブログ」が人気を集めている。
その一方で、「物事を真剣に考えている人」などは、「ブログを書く暇が無い」か、「ブログを書く気にならない」と言うのが実情ではないだろうか?。
以前にも書いているのだが、何かを調べようとして探しても、「必要な情報が見つからない」と言う問題がよく起きる。
多くの人は「大量の情報」にどっぷりと浸かってしまい、「情報を選別する能力」を失っている。
「頭のよい(悪い言い方をすれば、狡賢い)企業」は、その事を巧みに利用して業績を伸ばしている。
一種の「マインドコントロール(洗脳)」と言えるであろう。
その結果として、たとえ「おかしな情報」であっても、「多数の人が受け入れる」と言うことにより、「一見正しい情報」に化けてしまうのである。
中東などでよく起きる「自爆テロ」などは、その「典型的な例」と言えるであろう。
私の近所に、今年「87になるおばあさん」がいる。
時々話をする事が有るのだが、私とよく話が合うのである。
政治、経済、福祉、格差、・・・・・と、普通の人であれば嫌がるような話でも、嫌な顔一つせずに聞いている。
そればかりでなく、疑問に思うことを聞いてくる事もよく有る。
「けして多いとは言えないほどの年金」で暮らしているのだが、殆ど「不平不満」を言うのをを聞いた事が無い。
私も似たような額の年金しかもらってはいないが、「現状の日本の経済状態」を考えれば「文句は言えない」であろう。
「情報(常識)のウソ」を見分けて、「オンリーワン生活」をしたほうが「心穏やかな人生」を過ごせると思うのだが・・・。
次々と送られてくる、「売らんかな」と言う「商業主義に充ちた情報」に踊らされて、人間にとって一番大切な「心」をなくしてしまったように思えてならない。
「情報化社会」だからと言って、けして油断してはならない、「情報を発信する側」は、「悪質な情報」でない限り「責任を負う」と言うことは無いのである。
いくら情報に振り回されたとしても、基本的にはすべて「自己責任」と言う事になるのである。
余りにも他人任せで、「自己責任と言うことを忘れてしまっている人」が増えている。
2008.01.07.
追記です。
この記事を書いたのははもう16年近くも前のことで、今ではすっかり状況も変わっています。
で、16年前だとまだスマホもほとんど普及していなかったが、今ではスマホの普及も進み、誰でも簡単に情報の発信ができる時代です。
が・・・・。
その分情報の信頼性は大幅に低下。
動画の配信も至って簡単になったが・・・・。
その分面白半分や興味本位のものも激増し、「広告収入目当て」に嘘や出鱈目を書く人も。
そえに踊らされて喜ぶ人も増え、嫌な世の中になったもにのです。