NHKの大河ドラマ『篤姫』の第1回を見た。
正直がっかり。
主役の宮崎あおいの初登場場面は、少女時代の於一(おかつ、のちの篤姫)が男装して武士の子弟(男ばかり)の論語の授業に潜り込み、先生に見つかる、という内容。出来のまるでショートコントだ。
江戸時代に、特に、薩摩藩でそんなことをしたら、間違いなく“気狂いの姫”の烙印を押され座敷牢に幽閉である。また、女子が紛れ込んでいることがわかっ たら、教室内は大変な恐慌状態になったはずだが、子弟たちの反応は「何でおなごがいるんだ」という程度の軽いもの。時代の空気というものを全く無視してい る。
終盤では、於一が肝付尚五郎(後の小松帯刀)という少年と一緒に、調所笑左衛門(ずしょ しょうざえもん)の屋敷に行き門前で大声で抗議する。
分家とはいえ藩主の血筋のお姫様が従者も連れず、家臣の息子と二人っきりで、そこら辺を歩き回ったりするか。現代の少女でもしないような他家の門前で大声で喚くということをするか。絶対ありえない。
幾ら一般大衆向けの娯楽作品とはいえ、無茶苦茶。
娯楽作品であるから、史実に完全に忠実にやれとは言わないが、私のように特に歴史に詳しいわけでもない一般視聴者にまで違和感を抱かせるような筋立て・演出はすべきではないだろう。
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