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知的遺産のピラミッド作り

いい論文をかこう(6)変革者としてのレビュー

2007-12-04 01:45:05 | 科学
ずばり、
評論家的レビューではテーマは出てこない。
それが研究史の羅列。

「変革者としてレビュー」ができるかどうかがポイント。

「これまでの他の多くの研究でこういうことが分かった、ああいうことも分かった。しかし、このことが分かんないと問題になっている。だからそれに取り組んで、答えを得た」
と書いたとしよう。

これってどう?
ん。ま、多分、レビューにはなっているね。
でも、きっとこのような論文はめちゃめちゃ多いよ。しかも同じテーマで。
なぜなら、解かれていない問題は皆知っている。
そのようなテーマはきっと解くための方法や論理に問題があるので、解かれていない。
しかも注目されているテーマであればあるほど、とんでもない競争の中にある。
そのときには、なぜ解けなかったのかということに焦点を当てた独創的レビューが必要で、論文の焦点は答えだけではなく方法にある。
このような場合、答えを得たら、投稿するためには一刻の猶予も許されない。
先に出されたら知的先取権はなくなり、幸運にも発行されても2ばんせんじ。
こういうのを既問未答問題という。

それに対して「変革の視点」によるレビューから出てくる醍醐味の1つに、まだ誰も問いかけていない、しかし自然を理解するために本質的なとてつもない「問い」に気がつく事があることである。
このような問いは、実は革命を起こす。
本質的であればあるほど、常識を覆す可能性がある。

すなわち質の高いレビューとは実はテーマの発掘なのである。
さて、あなたが書こうとしているテーマとレビューの関係はどうなっているかな?

というのでintroをうまく書けるかどうかは論文の雌雄を決するのである。
そして、これをうまくかけたら、あとはすらすら、といくはずである。
どこかで生き詰まっているとしたら、それは十中八九、introがうまくかけていないんだね。

さて、次は方法と記載データに関して。




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