骨の記憶 | |
楡 周平 | |
文藝春秋 |
昨日、散髪帰りの本屋立寄り、平積みになっていたので、手に取る。
東北に江戸時代の隠れキリシタンのいた村がーー、
思わず買ってしまった。
がーー、内容は全く別。
この著者の小説を読むのははじめて。そもそも小説はあまり読まないのであるが。
なでしこjapan、対韓国戦を見ながら、読む。
さすがに前半ラウンド最後の攻防はテレビかじりつきだったけれどね。
後半戦は、もたもたしているので、読書重視。
その後、例によって一気読み、で最後を残し、眠りについたのは午前四時。
だめだな~、やっぱり。これでは本は睡眠剤ではなく、覚せい剤になる。
寝起きとともに読み終えた。
岩手の寒村と貧農と富農、都会の貴族の没落と成り上がり。
そんな戦後経済成長の社会模様、バブルの拡大と崩壊を背景にそれぞれの一生、何も残らない一生を描いたものだ。
生への恨み。人のこころの安らぎは死のはずであるのに、それをも不可能としてしまう強いねたみと恨み。
それも一つの生きる原動力なのかもしれないが、そして人のこころの一面にはまちがいなくあるが、幸せではないな。
それを逆説的にいいたいのかな~。これ一冊だけでは、わかんないな著者の思いは。
ま、また暇なら、他のものを読んでみようか。