他人を許せないサル講談社このアイテムの詳細を見る |
この週末に読んだブルーバックスの最新版。ブルーバックスといえば自然科学の普及本というのが定番であり、私もかなり読ませていただいた。この本は自然科学というより、現代社会や人間をサル研究者の視点から述べたもの。著者の年齢が私に近いこともあり、実に良く分かる。「Always 3丁目夕日」「寅さん」が何故その世代のノスタルジーを超えてはやるのか、今の若者は何に飢えているのか、そしてこのインターネット時代がどう進んでいくのか、一歩引いた観察が、さすが猿学研究者である。さみしい人間の疑似血縁家族を求める心、それが根底に流れている、との指摘は正しいのであろう。
ただ、私は「日本人は、日本人はーー」との記述の多さが少々引っかかった。外国人との付き合いの経験から考えると、彼らがそれほど違うとはとても思えないのだか。