阪神・金本が通算2000本安打達成、プロ野球37人目(読売新聞) - goo ニュース
なかなか出ぇへんなぁと思っていたアニキの2000本安打が、土曜日の横浜戦でようやく出た。
1999本目から19打席ヒット無しというのは、それまでの最長無安打打席だった江藤慎一の17打席を2打席も上回る日本記録となり、またひとつ、地味~な日本記録を作ることになった。
清原のコメントではないが、そんな2000本安打も、金本らしい気がする。
目の前で舎弟の新井が勝ち越し打を放った後、更に点差を広げるタイムリーは値千金の一打。
そしてこれで、舎弟と共に節目のヒットを放つという、タイガースファンにはたまらない記念試合となった。
お立ち台で新井と一緒に記念打を放ったことにコメントを求められ、
「キモイっすね!」
と表現したのは、いかにもな“お約束”的言い回し。
その後新井が、
「運命的なものを感じました」
と言ったのは、全くその通りだと思う。
互いに2000本、1000本の安打数まであとわずかとなったときに再び同じユニフォームを着たこと自体が、既に運命的であったと言えるのではないだろうか。
この二人のおかげで、タイガースは黄金時代を迎えることができる可能性が広がっている。
そんな兆しが、2000本狂想曲の明けた日曜の試合に見て取れた。
今日はテレビ中継が無かったので(今日ほどスカパーに入ろうかどうしようか悩んだ日はない…入らへんかったけどね)、ラジオの中継を聞いていたが、1点リードされたまま迎えた8回表のこと。
先頭打者の赤星が、三塁打で突破口を開く。
続く平野に岡田監督は代打・桧山を投入して勝負をかけた。
ここで桧山のあたりはレフトライナー(フライ?)。
ところが横浜のレフトビグビーは直接取れず、二塁塁審はヒットの判定。
この打球処理を横浜側がもたついている間に、なんと桧山は二塁を陥れた。
レフト前の打球で打者走者が一挙に二塁到達!
それも、決して俊足とは言えない桧山が、相手のスキをついての好走塁!!
中日の井端や荒木にヒケをとらない好プレーだ。
これには本当に驚いた。
昨年までには考えられなかったことだ。
かつてシーズン最多三振を新庄と競った年の契約更改で、大した成績でもなくチームも低迷しているなか、「4番を打ち続けたのだから“4番料”をくれ!」と言い放った、ダメ虎の代表格だった(ファンの方には申し訳ありませんがあくまで私見です)あの桧山が、こんな抜け目のないプレーをするとは!!
三塁の赤星はレフトが直接取ると判断したために三塁へ帰塁し、得点にはならなかったが、無死2、3塁という絶好のチャンスを作りあげた効果はテキメンだった。
続く新井がきっちりタイムリーで同点。
そしてアニキがしっかり勝ち越し打を決めてついに逆転!
前のイニングで、盗塁しようとまでして勝利に対する執念を見せていた福原に、見事に応えることができたのは素晴らしい!!
本当に、去年まででも見られなかった好走塁が、今年は随所に見られる。
ワンヒットで2塁から帰還するシーンや、1塁ランナーがヒットで3塁まで進むシーンが多くなった。
前にも書いたが、常に全力疾走を怠らない金本はもちろん、そのアニキに負けじと全力疾走を繰り返す新井のプレーに、ついに鈍足トラ連中の意識が変わったのだろうか。
更には“突貫小僧”(勝手命名)平野の加入も大きいだろう。
タイガースを応援してきて○十年になるが、こんなに走塁に積極的になったチームは見たことがない。
「走れて守れる外国人を」とアレンとジョンストンを獲得したときの安藤監督でさえ、結局は「走るタイガース」は作れなかった。
中日がいやらしさを身に着けて常勝チームのようになったのも、井端、荒木を中心として、次の塁への積極性を高めたことが大きい。
更に中心打者だった福留も抜け目ない走塁をみせたことも、チーム全体がいやらしいプレーをするようになった要因ではないだろうか。
今年のタイガースは、新井と平野という全力プレーの権化が二人も加入したことで、ついに「ソツの無い野球」に目覚めるかもしれない。
そうなったとき、戦前・戦後の黄金期とは全く性質の異なるゴールデン・エイジの幕が開くことになるだろう。