元気だから泳ぎ納めに向える健康体を悦び施錠していた昨年の暮れ。
それは とんでもなく北風の強い日のことであった。
車の音や風のうなり音の隙をぬい 繰返し聴こえる微かな声!
” ゴロハナさ~ん! ゴロハナさ~ん! ”
ここの住人と分かる誰かが車道から大声で叫ぶは先ず有り得なく
もっともっと耳をすますと。。。 お隣からの奥さんの声なのだ!
いつぞやの救急再現? 嫌な予感を振り払い鍵の在りかをきき中へ。
部屋を見渡すが見当たらない。。。 ” あぁ~ ここ!ここ! ”
ゴロを呼ぶお隣さんはソファーの下に倒れていた。
抱き起こす前に出血していないか見たが何処も何ともない。
どうやらトイレに立とうとし摑まりどころを悪くし倒れたといい
伝い歩きやっとでは自力で起き上るなど困難極まりなかったのだ。
硬直した身体を持ち上げ椅子に座らせようにも重たいの何の
ゴロの全力でも到底勝ち目を失うほどの体力勝負であった!
室内で転んでは足腰を痛め手術してはリハビリに励んでた頃
ゴロのプール行き2時前後には決まって歩行訓練をしていたものだ。
その時間帯を見計い大声を発していたのでは? と思いきや
どのくらい前からなのか壁の向こうにいるゴロに助勢を求め
とにかく ず~っと叫び続けていたそうだ。
上階の家具の移動音に勇気ある 遮断願い をするほど
やわな天井との違いを 目の当たりにした厚い横壁!
今ではその歩行すら困難となり 要介護1 のレベルといい
介護施設に入ることも検討中と後からご主人は話されていた。
弱り始めるとガタガタ手も足も出ない一途をたどる加齢。。。
だから虚勢でもいい~ しばらく強がっていたいもんだ。