明けましておめでとうございます。
新年一発目は映画ネタ。
この冬、偶然にも1970年代後半に産声をあげた映画シリーズの7作目がほぼ同時公開されました。
一つはご存知「スターウォーズ」シリーズの「フォースの覚醒」。
もう一つは「ロッキー」シリーズの「クリード チャンプを継ぐ男」。
(ちなみに、1960年代初期に産声を上げた「007」の最新作もこの冬公開ってことを考えれば、ハリウッドも相当ネタ不足ってことでしょうか。)
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「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」
公式HP↓↓↓
http://starwars.disney.co.jp/movie/force.html
さて、映画ですが「スターウォーズ/ フォースの覚醒」は、巷では賛否両論とのことです。
つまり・・歴代シリーズの正統なる後継映画に、感無量のシリーズファンもいれば、見終わった後「うーーん・・・」とややご不満のシリーズファンとに分かれたってことですよね。
この映画に限って言えば、旧6部作全く見たことがない人が鑑賞するわけがないので(いるかもしれませんが)、まぁ金払って映画館に来るのは「スターウォーズ」ファンでしょう。
で、これはファンのマニア度の浅深の度合いにより満足度が大きく左右するのではないかと推測します。
つまり「第4話」「第5話」「第6話」をシリーズ創始者ジョージ・ルーカスがデジタル再編集した「特別篇('97年)」をも認めないとする「重度のマニア」の皆さんにとっては、かなりのご不満だったのではないでしょうか。ちなみにこの「SW信者」とも言えるマニアの皆さんにとっては、「新三部作(第1話~第3話)」もかなり不評だったと聞きます。
まぁ、無いものねだりとは言わないですが、過度な期待感から「え~、この程度!?」と思ったファンもいるかもしれません。
小生の感想は、まずまずだったのではないでしょうかと思ってます。あの職人B・B・エイブラハムズ監督です。そんなへぼいもの作るはずないことは最初から分かってましたが、ものの見事にあの「SW」の世界感を再現できてると感心しきりです。心憎い旧作のオマージュもちりばめられていますしね。特にハリスン・フォード登場シーンではもうテンション上がりっぱなし!!
ただ・・・ただ・・・
何かが「軽い」気がするのは気のせいでしょうか・・・まぁ、そこはね、「8作目」そして最終話「9作目」があるのですから、まだまだ導入部ってことで良しとしましょう。
もう1点!!
本作では、予告編でもやってるので、ネタバレにもならないと思いますから書きますが、あの「ダース・ベーダー」の孫は、ちょっと気色悪すぎやしないすか? アナキンだってルーク、レイアともみんな金髪&端麗な顔つきなの血統なのに、なんでこいつだけ黒髪&濃厚なわけ?いやホント、ホモか!ってくらい濃い!!若いアナキン
子供アナキン
その子供たち(レイアとルーク)
な、なのに孫は黒髪&濃い! ↓
あの仮面外すシーンで、オラてっきりクワトロ・バジーナみたいな人が出てくるかと思ったのにっ!!
まぁ、「それこそお前のないものねだりだ」って言われれば、それまでですがね。
クワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)
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「クリード チャンプを継ぐ男」
公式HP↓↓↓
http://wwws.warnerbros.co.jp/creed/index.html
さてこちらもシリーズ7作目、「クリード チャンプを継ぐ男」ですが、もうこれは「ロッキー」ファンにはたまらない贈り物っす。もう小生はハンカチもっていかなかったので、後半エライ目にあいました。
クリードとは、第1、2作目でロッキーと死闘をしたヘビー級チャンピョン、アポロ・クリードのことで、本作ではその息子を老ロッキーが鍛えあげるお話し。
ちなみにアポロは第3作目で死んだミッキーの代わりにロッキーのトレーナーを務め、4作目ではロシアのドラゴとの死闘でリングで命を落とします。アポロ・クリード
従って、7作目といっても当然主役はシルベスター・スタローン演じる「ROCKY」ではなく、クリードJr(マイケル・B・ジョーダン)を演じる「CREED」(原題)なわけ。
そういう意味では、「ROCKY」の世界観を引き継いでいるものの、その正統なシリーズものというよりは、スピンアウト的な新シリーズといえるかもしれません。事実、見終わってみると必ず次作があるに違いないという終わり方ですし、この若きボクサー演じる黒人俳優マイケル・B・ジョーダンには、主役を演じきれるだけのスターの華ともいうべき魅力が溢れています。また、脇を固める心憎い配役(故アポロ夫人、耳に障害を持つ恋人)も絶妙です。
思えば、「ロッキー」シリーズとは、妻エイドリアン、義兄ポーリー、老トレーナーミッキーなどなど、アメリカの底辺層で暮らす名もなき小市民の群像劇でした。エイドリアン
ポーリー
ミッキー
確かに、あの迫力あるボクシングシーンは映画の最も盛り上がる見せ場ではありましたが、しかし、その合間のこの登場人物たちとの「やりとり」にこそ、このシリーズの真価があったといえましょう。
事実、本作でもそのセオリーはそのまま引き継がれており、かつ心に染み入る名シーンが数々あります。
ド派手な「SW」の新作と比較するのは愚かなことでしょうが、なんと申しましょうか、この胸に手を押し付けられたような「ぐっ」とくる感じが、はるかにはるかに、こちらの地味な「人間ドラマ」のほうが上のような気がします。
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さて、本2作シリーズはある共通項があります。それは「音楽」。
登場人物たちに各テーマ曲が割り当てられていて、さりげなくその人物のテーマが流れるのですが、これはあのリヒャルト・ワーグナーの「楽劇」の手法。
で、
「SW」はご存知大御所、ジョン・ウィリアムズのあのシンフォニックな名曲が今回も炸裂し、ちゃんと「ダース・ベーダー」「スカイウォーカー」のテーマ曲も効果的に使用されます。
一方、「クリード」の音楽ははシリーズを支えてきてたビル・コンティじゃあなく、ルードヴィッヒ・ヨーラソン。新シリーズらしく斬新なサウンドで若者の躍動感を表現しています。
ただし、所々にビル・コンティの名曲が流れるシーンがあり、もう感動ものです。
例えば、ロッキーがエイドリアンとポーリーの墓参りするシーン。(オラこれだけで泣けます)
特に、ネタバレになっちゃうので書きませんが、後半にあの名スコアが鳴り響く!!
ファンなら、気絶ものっす!!
・・・・というわけで、小生の軍配は・・・って、なんとなく書いてますね。