GENさんの陸上ワールド

柳原 元の公式ブログ。WA世界陸連公認代理人。海外サポートしているクライアント選手、チームの活躍ぶりなどを綴ります。

箱根予選会・中央大学復活を支えた海外施策

2017-10-18 07:06:21 | 海外サポート
去る14日(土)立川市で行われた箱根駅伝予選会。
同駅伝の最多出場、最多連続出場、最多優勝回数を誇る名門中央大学。昨年その連続出場回数が87で
途切れ本戦には参加できませんでしたが、今回は予選会3位の好成績(10位までが本戦出場)で見事
本戦返り咲きを果たしました。

近年成績が低迷する中、17年春、チームの再建を託され男子長距離監督に就任した藤原正和氏。
それまでは実業団のHondaで選手として世界陸上マラソンで3度代表になるなどの活躍はあった
ものの当時指導実績は全くない中での就任でしたが、その後、様々なチーム改革案を施しての今回復活劇。
監督になって僅か3ヶ月経った頃に、チーム再建、選手強化の為に海外施策も取り入れたいと連絡を
もらいました。当初私の中では、「さすがにまだ少々早いのでは。。。」という思いも多少ありましたが、
彼の熱意、覚悟に動かされ、その後幾つかの海外施策をサポートさせて頂きました。

↓その第1弾。昨年夏から初めた米ユタ州での海外高地トレーニング。時差もあり空気の薄い高地で、
 基本選手だけでの合宿。対象は入学間もない1年生選手。現地への移動、食材買出し、自炊、練習時の
 移動や準備、身体のケアなどその殆どを自分達だけでこなすことにより、大きく成長。
 走力アップ以上に選手としてたくましさ、そして人間としての幅を広げることに主眼を置いた合宿です。
 写真は今年夏合宿時の練習風景。向かって左端の川崎新太郎選手は今回予選会のメンバー入りを果たし、
 チームの好成績にも貢献する走りを見せました。


↓昨年11月には世界トップクラスの長距離プロチームでもある米バウワーマン・トラッククラブ(BTC)の
 選手2名とヘッドコーチが日本の大会出場の為、来日。滞在期間中、同大学の寮に宿泊。また同大学のグランドで
 調整練習を行うなど短期間ではありましたが学生選手らとも交流を図り、大いに刺激を受けました。
 最後列中央、赤のウェアがA・バンバロー選手(5千mPBは13分12秒01・11年テグ世界陸上代表)。
 その右隣がC・デレック選手(1万mPB27分31秒38・13年モスクワ世界陸上代表)。最前列中央やや
 右がヘッド・コーチのジェリー・シューマッハー氏。


↓一方、藤原監督はJ・シューマッハー氏から世界最先端のコーチングスキルを学び、その後の学生選手の
 指導にも随所で参考にしつつ、自身の指導理論とうまく融合させながら活用しているとのこと。
 シューマッハー氏も過去大学で約10年に渡り学生選手を指導した経験もあり互いに共感出来る部分も
 あったようです。


↓そして今年2月には主将の舟津彰馬選手がチームを代表して単身渡米。オレゴンを拠点に活動するBTCの
 練習に1ヶ月参加させてもらいました。舟津選手は既にある程度の英語力も持ち合わせ現地のコーチや選手ら
 とも日常生活や練習の基本的な事については問題なくコミュニケーションを取れるレベル。チームを引っ張る
 まさに文武両道のアスリート。帰国後は現地で学んだこと、体験したことを他の部員にもしっかりと伝えるなど、
 彼個人だけでなくチームの強化にも繋げています。


当初藤原監督と海外施策について意見交換を始めた頃、「単に海外に行った選手だけが漠然と良い経験をして
きました~」みたいな遠征で終わるのではなく、その効果がチーム全体に波及、成績向上にも目に見える形で
現れる。また選手の人間としての成長につながるような施策にしようというコンセプトで各プランを共に
練ってきました。これからも「中央大学陸上部の新たな歴史」の一旦を担う施策となってほしいと思います。

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