JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

無駄にしないぞ!

2007年11月02日 | d-f

このあたりも今晩は少々冷え込んでいます。
昨晩は借金を返しにS君とともにいつものバーへと行ってきました。あいかわらずS君は深酒が駄目なようで、早々に引き上げていきました。私もお昼頃(12時ですよ)には切り上げ、入浴、風呂あがりのビールを飲んで1時半には床につきましたので、今朝は目覚めパッチリ、やはり遅くてもお昼ぐらいに引き上げるのがベストかもしれません。

最近どうもママにいただき物ばかりしているようで、昨晩も
「こんなんあったから、ジャズ好きのバブちゃんにどうかなぁ、なんて思ってね。」
と、こんなタイピンをいただきました。
そもそもタイピンをあまり使わない私ですが、ありがたくいただき、ときおり愛用させていただきます。

タイピンの下に写っているのは『ジャズ批評』の今月号、上に見えているのが、今私が読んでいる永江朗著『暮らしの雑記帳』です。この本がなかなか面白い。
目次を幾つか紹介しますと
チューインガムと玄米・コーヒーと袴・おやつと万年筆・椅子とデイパック・掃除と茶屋・クルマと帽子・iPodとステテコ・泡盛とインターネット などなど

私はウォークマンが気に入らなかった。音楽を一人だけで聴く、ヘッドフォンをして他人に聞こえないように聴くというのが、音楽本来のありかたとして違うんじゃないかと思ったのだ。

ウォークマンを「敗北主義的」といった音楽評論家の影響が大きかったからそう思っていたとおっしゃる作者も、電車通勤の苦痛を紛らわそうとウォークマンを購入されたのだそうで

ウォークマンを使ってみて、オーディオの基本がいくつかわかった。オーディオでいちばん重要なのは、聴く環境である。
<中略> 
劣悪な住環境(作者は近所を気にして蚊の鳴くような音しか出せないとか、そういった環境をおっしゃってます)でオーディオを聴くぐらいなら、ウォークマンで聴いたほうがはるかに素晴らしい音に感じる。暗くジメジメした部屋で聴くよりも、昼下がりのベンチで聴いたり、車窓から流れる風景を見ながら聴いたほうが楽しい。

学生の頃、千駄ヶ谷のジャズ喫茶『ピーターキャット』へよく通ったという作者の雑記が、じつに心地よく「うんうん」と読めてしまい、同世代の私としては楽しませていただいております。

そんな『暮らしの雑記帳』のなかに「ブックダーツ」のことが書かれておりまして、なんだかとても興味が湧いたので、今日文具店に行ってみたのです。
・・・・・・・・・・やっぱり田舎だからでしょうか?置いてないんですよ。
無いとなると、なんとも欲しくなるじゃありませんか、ネット注文しちゃいましたよ。しかも単品でそれ一つだと気が引けるので、来年の「手帳」と「外付けペンホルダー」もいっしょに・・・・・・・・これは久しぶりの衝動買いかな?
いやいや、物覚えの悪い私は、本の気になった部分を何度も読み直す必要があり、「付せんだらけになっちゃったぁ」みたいなことがままあるわけで「ブックダーツ」は必需品になるはずです。なるとも、なるかなぁ、
・・・・無駄にはしないぞ「ブックダーツ」!(笑)

さて、今日の一枚は、ママにトロンボーンのタイピンをいただきましたので、カーティス・フラーを選んでみました。

しかしこの年のフラーは、大忙しでありました。
ニューヨークへ出てきた直後、5月にプレスティッジに3枚のリーダー・アルバム「NEW TROMBONE」「CURTIS FULLER WITH RED GARLAND」「CURTIS FULLER AND HAMPTON HAWES WITH FRENCH HORNS」、6月にクリフ・ジョーダンの「CLIFF JORDAN」でブルーノート・デビューをすると、同じ月にリーダー・アルバム「THE OPENER」、7月にはソニー・クラークの「DIAL S FOR SONNY」、8月にはバド・パウエルの「BUD !」翌日に今日のアルバム、さらにリー・モーガン「CITY LIGHTS」、ジミー・スミス「HOUSE PARTY」、翌月はまたもソニー・クラーク「SONNY'S CRIB」、ジョン・コルトレーン「BLUE TRAIN」、11月は無かったものの、12月には3枚目のリーダー・アルバム「CURTIS FULLER Vol.3」、ルー・ドナルドソン「LOU TAKES OFF」。
いやぁ、凄い半年ですよね。

8月に四年ぶりにブルーノートに戻ってきたバド・パウエルは、フラーとの共演に「こてつはデキるぜ!」とアルフレッド・ライオンに言ったそうです。そしてその翌日録音された今日のアルバムは、フラーがライオンに紹介したデトロイト時代の共演者テイト・ヒューストンを迎えての低音二管フロントという、ちょっと冒険とも取れる一枚です。

題名もトロンボーンの「BONE」、バリトン・サックスの「BARI」、なんだかいかにも重そうじゃありませんか。
ところが実際に聴いてみると、ソニー・クラーク、ポール・チェンバース、アート・テイラーというリズム・セッションのおかげでしょうか、そういったいやらしさは感じません。

もちろん、フラーの歌心溢れるトロンボーンも良いのですが、私は「AGAIN」のテイトのソロがみょうに好きな一枚です。

BONE & BARI / CURTIS FULLER
1957年8月4日録音
CURTIS FULLER(tb) TATE HOUSTON(bs) SONNY CLARK(p) PAUL CHAMBERS(b) ART TAYLOR(ds)

1.ALGONQUIN
2.NITA'S WALTZ
3.BONE & BARI
4.HEART AND SOUL
5.AGAIN
6.PICKUP