二日遅れの台風一過は今日『文化の日』も続いています。(二日遅れじゃ台風一過とは言わないか、笑)
今日も自転車でひとまわりしてきたのですが、
紅葉もだいぶ進んできました。
昨日、昼食を共にしたE君が
「バブさん、エバンスのトリオの中で、どのトリオが一番だと思います?」
じつに唐突な質問であります。
そういえば以前、さほどジャズには興味がないと言っていたE君が「ビル・エバンスの『WALTZ FOR DEBBY』は知ってますよ」てなこと話してましたっけ
E君によりますと、とある、年の頃なら30代前半の美人と知り合いになったんだそうで、その女性がなんともまぁ貴重なお方で、ジャズ好きなんだそうです。さらに
「これがまたへんに詳しいんですよ。」
まっ、さほどジャズに興味がないE君の話ですから、どの程度のものかは分かりませんが、それでもジャズ好きの美人には興味が湧きます。
「そんでね、ほら、僕はビル・エバンスくらいしか知らないじゃないですか、っていうかエバンスだって知ってるまでいかないし、ここはバブさんにでも頼って、他は知らないけどエバンスだけは、みたいな。」
ようは、ジャズ好きの美人との話題が欲しい「お近づきになりたいわぁ」ってヤツでありますな。
「だけどねぇ、にわかなんとかはすぐバレルし、なにも『ジャズは詳しくないんだけど、今少しずつ聴き始めてるところで・・・よかったらいろいろ教えてもらえません。』で、いいんじゃねぇ」
「それが・・・・」
どうも、同席した他の男より少しでも目立とうとしたのか、
「エバンスは、やっぱラファロ、モチアン、後にも先にもこのトリオでしょ・・・」
「あらそうかしら、私はチャック・イスラエルズが入ったトリオの方が好きだったりするし、エディ・ゴメスも悪くないと思ってるけど」(こんなキツイ言い方ではなかったでしょうし、E君自身、イスラエルズを「イスなんとか」、ゴメスを「ゴなんとか」って言ってましたから、おそらくその二人だろうと想像したのは私です。)
「なるほど、そんで『エバンスのトリオの中で、どのトリオが一番だと思います?』かい」
そんでもって、別れ際に
「またこんど、ジャズの話でもゆっくりしましょうね」
って言われたらしく
「ねっ、だからバブさんしかいないと・・・」
いや、ここは安に救いの手を差し伸べてはイカンですよね。そりゃにわか知識のために、例えば中山康樹氏のエバンスに関する著書やキース・シャドウィックの『ビル・エバンス ミュージカル・バイオグラフィー』なんて本を貸してあげることはやぶさかではありませんが、それは彼のためにならん。
まして、相手が多少なりともエバンスを聴いている人なら、E君の話を聞いただけでも、彼がさほど聴いていないことは見え見えなわけで、
「あんたが独身で、なんとかその女性とお近づきになりたい気持ちは分かるよ。分かればこそだ」
何枚か抜粋してエバンスのアルバムを録音してあげることにしました。
「ともかくそれを聴いてだ、彼女には素直に本当のことを話して、『今回こんなアルバムを聴いてみたんだけど、何は良かった、何はさほど好きじゃなかった、誰それさんはどう思います? それから、他のジャズも聴いてみたいから、いろいろ教えて下さい。』ってなこと言って・・・・」
そのアルバムを今、録音しています。(笑)
それにしてもジャズ好きの美人かぁ・・・・・・
E君なんて止めて、私とお話しをするなんてぇのはいかがでしょ?一晩でも二晩でもお相手いたしますが。(「こらぁ~~!!」)
公園で遊んでいた小学生が
「写真撮って」っていうもんで
せっかくですから・・・・・(笑)
さて、今日の一枚は、亡くなった年の初め、ラファロがオーネット・コールマン・グループに参加していた時のアルバムを選んでみました。
ラファロがオーネットと共演したアルバムというと、4枚ぐらいありましたでしょうか、ともかく、エバンスのトリオが主軸との認識は彼にあったのかどうかは別として、その間もオーネットだけでなく多くのミュージシャンのバックを勤めていたラファロは、そこからもじつに好奇心と探求心を持ったベーシストであったことだけは分かるわけです。
しかるに25歳という若さで亡くなったことに、エバンスだけでなく多くのミュージシャンが嘆き悲しんだのでしょう。
では、オーネット・グループでのラファロがどうだったかというと、「FREE JAZZ」を聴いても、今日の一枚を聴いても、極端に目立った存在では無いように感じます。
そりぁねぇ、「FREE JAZZ」なんか、フロントにオーネット、ドン・チェリー、フレディー・ハーバード、エリック・ドルフィーでしょ、目立つ要素は見あたらないのも当然といった感はありますし、今日のこのアルバムでもオーネット、チェリーって二人だけだって結果はいっしょでしょ。
それでも、各ミュージシャンがラファロの才能を高く評価していたことも事実で、不幸な死がなければ、おそらくはジャズ・ベーシストのその後が少し変わっていたに違いありません。
そうしたら、その後のエバンスはどうなっていたんでしょうねぇ?
ORNETTE ! / ORNETTE COLEMAN
1961年1月31日録音
ORNETTE COLEMAN(as) DON CHERRY(tp) SCOTT LAFARO(b) ED BLACKWELL(ds)
1.W.R.U.
2.T&T
3.C&D
4.R.P.D.D.
伝言、
Oークママへ、
せっかくお誘いのメールをいただいたのですが、今週末から始まるMさんのお店のフェアー準備のため、これから行かなくちゃいけないんです。ごめんなさい。