実は刀とか、剣とか、拳銃とかが好きだったりする。刀剣乱舞は題名しか知らないが、刃が好きな私は擬人化はやめてほしいと思ってしまうタイプなので、見てはいない。刀剣業界的にはおかげで良い影響が出ているようなので、それはそれでいいことだと思う。
母や姉たちはこういう趣味がなかったようなので、父に似たのかもしれない。
とはいえ、モデルガンは子供の頃、貯めていたお小遣いで買いに走ったことがあるが、それ以外に手を出したことはなかった。
なぜかというと、刀とか剣とかは本物が欲しいので、模造刀では満足できないのだ。ついでに、勉強しようという気もまったくない。ただひたすら、好きだと思える刃を眺めたい。
…まぁこの程度の思い入れでは、手を出す筈もなく…の筈だったのだが。
出会ってしまった。惚れ込んでしまう刀に。
大きさとしては、脇差か懐剣。無銘。だが、刃がなんとも美しい。
自分はけして目利きではない。博物館で、ずらっと並んだ刀を見ても、そしてそれが名刀でも、自分の好みでなければ飽きてしまう。その程度だ。
だけど、この刀には惹きつけられた。
勢いで購入。となると、この刀の美しさを保つため、いろいろ勉強しなければならない。…まずは抜けるようになることだろうか。
意外なことに、初めての本物の刀は、怖くてたまらず、鞘から抜くこともできなかった。それでどうして買う気になった、と自嘲したくなるが、「品よく美しい」刀だった、という点に尽きる。
本当は、買ったら名前をつけようかと思っていたのだが、あまりに美しいので、名がつけられない。
当分、眺めて満足しているのではないかと思っている。