師に恵まれて

2013-10-26 | 神学校のこと


私は沢山の素敵な師に出会わせていただき、本当に幸せだと思っています。
レニー先生といえば、バプテストではフルネームで言わなくても皆さんご存知の先生。
私が教会音楽科に入学以来、かれこれ20年、ずっとご指導いただき尊敬申し上げている先生です。
第一線は退かれましたが、未だに素晴らしいメッセージを発信してくださっています。
今回の「♪Just a Re-Note from Rennie #177」は私の宝物BOOX入です。



以下長文ですが掲載します。興味のある方はどうぞ!
先生には断りなしですが、絶対皆さんに読んでいただくことをお喜びになるはず。 ←これ、弟子の勘



 私には多くのミュージシャンの友だちがいます。
 そして、コンサートであれ礼拝であれ、彼らが歌ったり演奏したりするのを見て聴くのが大好きです。
 私は、彼らの一人ひとりの才能を神に感謝するとともに、彼らが長年一生懸命に時を惜しんで、勉強し、練習したからこそ今の彼らがあるのだとしみじみ思います。
 でも、「私たち教会」が、ミュージシャンの奉仕を当たり前と感じていることに悲しみを覚えます。
 神に仕え、私たちの神への賛美を助けるために、彼らがどれだけ多くの時間と、努力と、労力と、お金をその準備に費やしているかを私たちはもっと知って感謝をしたいのです。
最近、少しがっかりし、意気消沈している友だちからEメールをもらいました。
 彼女を励ますためにどうしたらよいか分からなかったので、このレニー・リノートを書くことにしました。 彼女は教会での奏楽奉仕のために何日間も練習しました。
 彼女のスケジュールはとても忙しかったのですが、それでもなんとか礼拝とその後のレセプションで奏楽奉仕をする時間を工面しました。
 彼女は、別々のプログラムで異なる伴奏者と一緒に奏楽をすることになっていたので、わざわざ日を変えて練習に出かけました。
 前日は丸一日のスケジュールで寝るのが遅くなったにもかかわらず、翌朝は朝早くから丸一日のスケジュールということになりました。
 それでも、彼女は「どちらのピアニストも同様に多忙です」と言って、同じ日に二つの練習ができるようにと頼めなかったのです。
 私は、彼女の献身と奉仕意欲に感謝しますと彼女に伝えました。
彼女が奏楽奉仕する日に、私は礼拝で彼女の奏楽を聴く恵みにあずかり、彼女の美しい奏楽賛美を神に感謝しました。
 礼拝後のレセプション会場に行ってみると、丁度始まったばかりでした。
 彼女の姿を見つけて、彼女の出番が何時なのか尋ねました。彼女は微笑んで、「私の出番は終わりました。 でも誰も聴いていませんでした」と言いました。
 会場にぞくぞくと集まってきて、奏楽が始まっていることにも気付かないまま、挨拶を交わしたり、笑ったり、おしゃべりしている人々でごったがえしている中で、彼女は紹介もしてもらえないままに奏楽を始めるように告げられたのでした。
 彼女の奏楽が終わり、プログラムが始まりました。
 しっかりと練習を積んだ彼女の奏楽を聴くことができず、また感謝の意を表す機会も逃し、私は悲しくなりました。
 自分の経験でも、礼拝は前奏が終わったら司式者が立ち上がって「では、礼拝を始めます」と言うことがよくあったことを思い出しました。
 そんなとき、「そうじゃない、礼拝はすでに始まっているのです!」と心の中で思ったものです。
このことを考えるにつけ、「私は日本で教会音楽を教え指導してきた50年の中で、とても大切なメッセージを伝えていなかったような気がします」。
 そのメッセージとは、「前奏・奏楽は音楽の献げ物であって、礼拝全体の重要な一部である」ということです。
 前奏は、「オープニング、準備、スタート、始まり、注意の呼び掛け」を意味します。
 かつて、ある女性から、「今日はあなたのオルガン・トランペット前奏がいつもより遅かったせいで、私は礼拝に遅刻しました」と言われました。
 時によって私たちの音楽は皆に礼拝の準備をさせる「人集め」に使われることがあり、「皆が集まりましたので、止めてください」とか、「人がもっと集まるまでもう少し、続けください」などと頼まれる時もあります。
 しかし、音楽には準備と時間とエネルギーと努力が必要であり、止めたり、短くしたり、長くしたりするにはそれなりの技巧とテクニックが必要です。
 音楽の献げ物は認知され、感謝され、理解され、評価されて当然であって、無視され、無理解や当たり前に思われてはなりません。
 感謝の意は、聴いて主に感謝することで表すものです。

「献げ物をささげ始めると、…主の賛美が始まった…会衆は皆礼拝した」(歴代誌下29章27~28節)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする