Joururiji Temple, Kizugawa City, Kyoto Pref.
さてさて、浄瑠璃寺を訪れたワタクシは、大好きな浄土式庭園の中を歩いていました。
紫陽花の向こうにある石柱には「阿弥陀仏」の文字が書かれています。
あらためてこの浄瑠璃寺が、浄土信仰に基づいて造られたお寺なんだなぁということを実感します。
阿弥陀仏は現世に生きるワタクシ達の魂を極楽へと導いてくれる仏様です。
「南無阿弥陀仏」と唱えるのは、阿弥陀仏に帰依することで極楽浄土に導いていただくことを願うのですね。
平安時代の末期、阿弥陀仏の救いを信じ、死後には現世から仏の住む西方極楽浄土に往生することを願う信仰が広まります。
この頃には末法思想という考え方が広まり、人々は不安の中で日々を暮らしていたんですよ。
末法思想とはどういうことでしょうか。釈迦の死後、人々が釈迦の教えをしっかり守り正しい世の中である時代が「正法」。
釈迦の教えを人々が疎かにするようになり、世の中が乱れ始めてていく時代が「像法」。
そして、釈迦の教えを人々が忘れてしまい、世の中が乱れて滅んでいくのが「末法」。
平安時代の末期が末法にあたると考えられ、人々は世の中が乱れて滅び去っていく時代がやって来ると信じたのです。
そんな時代の中、人々は阿弥陀仏にすがり、せめて来世では極楽浄土に往生したいと考えたのが浄土信仰なんです。
この考え方は貴族、庶民を問わず人々の間に広まっていくんですよ。
そのような時代背景の中で、平等院鳳凰堂や中尊寺金色堂などの阿弥陀堂が各地につくられたんですよ。
この三重塔に祀られているのは薬師如来。薬師如来は病気を治すなど,現世利益をもたらす如来です。
ですので、三重塔は此岸(現世)を意味する庭園の東側に建てられているのです。
そして、彼岸(来世)を意味する庭園の西側には本堂があるのですが、浄瑠璃寺の本堂は特別な意味があるんです。
本堂に阿弥陀仏が祀られているのは何も珍しくはないのですが、ここの本堂には九体の阿弥陀仏が祀られているんですよ。
当然ながら本堂の内部は写真撮影は出来ませんので、木津川市の資料から引用させていただきますね。
この九体阿弥陀如来像の中尊から見て、春分、秋分の日の太陽が三重塔の真上に登るんです。
また、南端の仏像から見て夏至の日の太陽が、反対に北端の仏像から見て冬至の日の太陽が三重塔から昇るように建てられています。
阿弥陀堂の正面の幅は約25mなのですが、この長さは季節によって変化する太陽の通り道によって割り出されたものと考えられています。
なんと素晴らしい知識、そして感嘆すべき技術なのでしょうね。
使用したカメラ:8枚目は他からの引用。1、4枚目はFUJIFILM X-Pro2、他はFUJIFILM X-T30
末法…こんな時代に生まれていたら、日々恐怖と不安の中で暮らしていたのかもしれません。
権力者は寺を建てたり、仏像を作ることによって極楽浄土に行くことが出来ると信じることが出来たのでしょう。
しかし、何も出来ない庶民は地獄に落ちることに怯えながら日々を過ごしていたのです。
ですので、私は平安時代(特に末期)を美化するようなドラマや映画がどうしても好きになれません。
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さてさて、浄瑠璃寺を訪れたワタクシは、大好きな浄土式庭園の中を歩いていました。
紫陽花の向こうにある石柱には「阿弥陀仏」の文字が書かれています。
あらためてこの浄瑠璃寺が、浄土信仰に基づいて造られたお寺なんだなぁということを実感します。
阿弥陀仏は現世に生きるワタクシ達の魂を極楽へと導いてくれる仏様です。
「南無阿弥陀仏」と唱えるのは、阿弥陀仏に帰依することで極楽浄土に導いていただくことを願うのですね。
平安時代の末期、阿弥陀仏の救いを信じ、死後には現世から仏の住む西方極楽浄土に往生することを願う信仰が広まります。
この頃には末法思想という考え方が広まり、人々は不安の中で日々を暮らしていたんですよ。
末法思想とはどういうことでしょうか。釈迦の死後、人々が釈迦の教えをしっかり守り正しい世の中である時代が「正法」。
釈迦の教えを人々が疎かにするようになり、世の中が乱れ始めてていく時代が「像法」。
そして、釈迦の教えを人々が忘れてしまい、世の中が乱れて滅んでいくのが「末法」。
平安時代の末期が末法にあたると考えられ、人々は世の中が乱れて滅び去っていく時代がやって来ると信じたのです。
そんな時代の中、人々は阿弥陀仏にすがり、せめて来世では極楽浄土に往生したいと考えたのが浄土信仰なんです。
この考え方は貴族、庶民を問わず人々の間に広まっていくんですよ。
そのような時代背景の中で、平等院鳳凰堂や中尊寺金色堂などの阿弥陀堂が各地につくられたんですよ。
この三重塔に祀られているのは薬師如来。薬師如来は病気を治すなど,現世利益をもたらす如来です。
ですので、三重塔は此岸(現世)を意味する庭園の東側に建てられているのです。
そして、彼岸(来世)を意味する庭園の西側には本堂があるのですが、浄瑠璃寺の本堂は特別な意味があるんです。
本堂に阿弥陀仏が祀られているのは何も珍しくはないのですが、ここの本堂には九体の阿弥陀仏が祀られているんですよ。
当然ながら本堂の内部は写真撮影は出来ませんので、木津川市の資料から引用させていただきますね。
この九体阿弥陀如来像の中尊から見て、春分、秋分の日の太陽が三重塔の真上に登るんです。
また、南端の仏像から見て夏至の日の太陽が、反対に北端の仏像から見て冬至の日の太陽が三重塔から昇るように建てられています。
阿弥陀堂の正面の幅は約25mなのですが、この長さは季節によって変化する太陽の通り道によって割り出されたものと考えられています。
なんと素晴らしい知識、そして感嘆すべき技術なのでしょうね。
使用したカメラ:8枚目は他からの引用。1、4枚目はFUJIFILM X-Pro2、他はFUJIFILM X-T30
末法…こんな時代に生まれていたら、日々恐怖と不安の中で暮らしていたのかもしれません。
権力者は寺を建てたり、仏像を作ることによって極楽浄土に行くことが出来ると信じることが出来たのでしょう。
しかし、何も出来ない庶民は地獄に落ちることに怯えながら日々を過ごしていたのです。
ですので、私は平安時代(特に末期)を美化するようなドラマや映画がどうしても好きになれません。
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奥が深いですね。
何となく歩いていてはいけませんよね(^0^;)
あちこちに浄土を感じさせるものがあるのですね。
応援☆
千年も前に作られたこれらの国宝を
拝することが出来るのですから
浄瑠璃寺はほんとにすごい寺だと
思います。
写真撮影が出来ないのは致し方ないですね。
計算された配置に唸るばかりです。
現世を離れたら、その場所にどんな花が咲いてるのかなぁ。良い事たくさんしときます!ポチり!
しりました。
あちこちに浄土に導く標識が
あるのですね。ここを歩いているうちに浄化されるのでしょうね。凸
じっくり読ませていただきました。
三重塔や本堂の位置も、意味があるん
ですね。
で、阿弥陀如来が九体!
凄いわ~。
何となく思ったのですが、令和の今も末法?
強い不安や恐怖じゃないけど、明るい
未来が見えない・・・かな。
凸
阿弥陀仏、薬師如来、南無阿弥陀仏
今まで、単語を聞いたことがある程度でしたが
勉強させて頂きました
南無阿弥陀仏がお寺参りした時に素直に言えそうです
そして最後のこの一の絵を描かれていました
9体の阿弥陀様何とも思いが深いですね
南無阿弥陀仏…!
色々と深い意味があるのですね。
詳しい説明をしていただき
このお寺を訪れたくなりました^^
9体の阿弥陀仏は圧巻です🎵
☆
緑の香りがしてきそうです。