さすらいの青春(494)
𝓛𝓮 𝓖𝓻𝓪𝓷𝓭 𝓜𝓮𝓪𝓾𝓵𝓷𝓮𝓼
—————— CHAPITRE XVII——————————
——————— 第17章 ———————————
————LA FÊTE ÉTRANGE (fin) ———————
—————不思議なお祭り(最終)———————
———————【494】————————————
Déjà, dans la nuit, une file de voiture
roulait lentement vers la grille du bois.
En tête, un homme revêtu d'une peau
de chèvre, une lanterne à la main, con-
duisait par la bride le cheval du premier
attelage.
.————————(訳)—————————————
すでに夜の闇の中、車の列がゆっくりと森の入口の
門へと動いていきました.先頭には山羊の皮の服を
着た男が角灯を片手に、1番つなぎの馬を御し、隊
列を進めていました.
————————⦅語句⦆————————————
dans la nuit:これだけなら「夜になって」でもいい
と思いますが、物語の流れはすでに駐車場から
車を出すのに夜の闇で苦労しています.
ここは「さらに更けた夜の中を」という
感じを出して訳したいところです.
「夜の闇の中」としておきました.
roulait:(直半過/3単) < rouler (自) ❶(車が)走る、
(車が)流れる、❷回転する、❸さまよう、
本文では「ゆっくりと馬車の隊列が」が主語な
ので、「走る」は常識感覚に馴染まない.
「進む」「動く」「のろのろ行く」などに変形
させたほうがよい.ただし学校や仏検問題では
基本訳の「走る」のままで訳すほうが安全.
試験問題とはその語の基本的意味を把握して
いるか否かを試すものだからやむを得ません.
(準1級以上なら変形訳しても大丈夫と思い
ます.臨機応変によろしく!).
grille:[グリーユ](f) 鉄格子、鉄格子の門、(公園の)鉄柵.
en tête:先頭は、先頭に、
défiler musique en tête / 楽隊を先頭に行進する
revêtu:(p.passé) < revêtir (他)❶ (専用服を)
着用する、着込む、
❷[de を] 着せる;revêtu de ~ / ~を着た
peau:❶(人間の)皮膚、肌:❷(動物の)皮、
❸(牛、馬、ヘビ、ワニなどの)皮革、革
chèvre:(f) 山羊、【chèvre は山羊の総称だが、狭義には
雌山羊.下位分類すれば、bonc (雄山羊)、
chèvre (雌山羊)、chevreau (子山羊)】
La chèvre bêle. / 山羊はメエと鳴く.
Le mouton aussi bêle. / ひつじもメエと鳴く.
bride:(f) ❶手綱、❷頬革、手綱を含む馬勒の総称
conduisait:(直半過/3単) < conduire (他)
conduire:(他) 運転する、操縦する、(馬を)御する
par la bride:手綱を取って、手綱を引いて、手綱を握って
par は道具を示す前置詞で、「~を使って」「~で」
conduire par la bride le cheval:手綱を取って馬を進める
attelage:(m) ❶繋ぐこと、❷つながれた馬