さっぷいさっぷい外語学院(生徒:ゴタ、張るカイロさん)

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

2783番:さすらいの青春(322)

2023-09-30 07:51:24 | 日記


𝓛𝓮 𝓖𝓻𝓪𝓷𝓭 𝓜𝓮𝓪𝓾𝓵𝓷𝓮𝓼
  
さすらいの青春(322)


.——————————【322】————————————————
  
Il  y  en  avait   de  tous  les  genres  et  de  toutes  les
formes: de  fines  petites  voitures  à  quatre  places,  les
brancards  en  l' air;  des  chars  à  bancs;  des  bour-
bonnaises  démodées  avec  des  galeries  à  moulures,  et
même  de  vieilles  berlines  dont  les  glaces  étaient  le-
vées.
  

————————————(訳)——————————————————
           
そこにはあらゆる種類の、あらゆる型の馬車がありまし
た.轅を上向きに立掛けた華麗な4座席の小型馬車、座
席つきの長い車、流行遅れになった刳り抜き装飾付きの
細長い車両のブルボネ馬車、窓が上げて開けられていた
古いベルリン馬車さえありました.


 

.———————————《語句》——————————————————
             
de fines petites voiture à quatre places:4つの座席のある
     美しい小型の馬車、
brancard:(m) 轅(ナガエ)、車両を馬に引かせるために
    馬車の両側面から馬の側面に伸ばした棒 
en l'air:空中に、宙に、上に
brancard en l'air:(形容詞句) 轅を上に向けて立掛けた    
char à bancs:(m) 腰掛付きの長い車
        (典拠:白水社仏和大辞典)  
bourbonnaise:(f)[古] ブルボネ馬車  
démodé(e):(軽) 流行遅れの    
galerie:[ギャルリ](f) 回廊、細長い部屋、陳列室、画廊、
   ②アーケード、アーケードのある商店街   
moulure:[ムリュール](f)[建築] 刳型(クリガタ)、玉縁(タマブチ)
   板をくりぬいて模様を施す装飾で家具などに用いる 
glace:(f) 窓    
levé(e):(形) 上がった、上げた、起立した、
        立て石(pierre levée)[巨石記念碑][記念物]
berline:(f) ベルリン馬車;

 

——————————— ≪文法≫ ————————————————

de fines petites voiture à quatre places
de vieilles berlines:古いベルリン馬車
お忘れの方のために申し上げますと
<de + 複数形容詞 + 複数名詞>
これは複数名詞の前に形容詞がくると不定冠詞のdes は
de に変わるということです.
des beaux jardins → de beaux jardin / 美しい庭

 

..——————————《ひとこと》————————————————

char à bancs は訳本でも様々でした.
「座席が細長い二輪馬車」(パロル舎)
「両側に腰掛のついた遊行馬車」(みすず書房)
「長い腰掛付きの二輪馬車」(旺文社文庫)
「ベンチ付きの荷車」(岩波文庫)
「腰掛馬車」(角川文庫)

char はもともと「2輪戦車」で、戦地で物資を運ぶ荷車
に転用された語源がある一方、詩歌の世界では豪華な
馬車に仕立て上げられたようです.悲しいことにこれ以
上わかりません.そこで想像ですが、辞書では長い馬車
ということですから、おそらく背中合わせに座席があり
その横側を馬で引く車だったのではないかと思っていま
す.
 長い馬車、というのは、「霊柩車」としても使われたこ
とから納得がいくのですが、乗りたくないですね.

  【結論】どの辞書にも「荷車」の追い込み欄に
「座席付き馬車」と書かれていますので「簡易馬車」と
か、「軽2輪馬車」としておきます.
char à bancs:[シャール ア バン](m) 簡易馬車、軽2輪馬車

 

 

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2782番:ハリエット嬢(163)

2023-09-30 07:44:51 | 日記


ハリエット嬢(163)
Miss Harriet 
Maupassant


——————————【163】———————————————

 Puis   j' enlevai    ses   vêtements   trempés   d' eau,
découvrant  un  peu,   avec  honte,   comme  si  j' eusse
commis  une  profanation,   ses  épaules  et  sa  poitrine, 
et,   ses    longs   bras    aussi    minces    que   des  
branches.


———————————(訳)————————————————

 それから私は何か神聖なものを冒瀆するような気もちで、
気がねしながら、水でぐしょぐしょに濡れた彼女の衣服を
取去り、肩と胸、そして木の枝のように細い彼女の長い両
腕を少し、はだけさせたのでした.

 
..——————————⦅語句⦆——————————————
      
enlevai:(単純過去1単)<enlever (他)
   ① (de から) 取除く、のける、消し去る 
        よそに移す、         
trempés:(形、p.passé/複/男) 浸した、濡れた
   < tremper (他) 浸す、つける、ぬらす      
eusse:(接続法半過去1単) < avoir
commis:(p.passé) < commettre (他) 犯す
avec honte:気がねしながら
†honte (f) 恥、恥しさ、気がね、気おくれ、
    はにかみ、遠慮     
profanation:(f) 冒瀆、不敬、瀆聖、瀆神     
épaule:(f) 肩      
poitrine:(f) 胸、胸部           
mince:(形) 薄い、細い、ほっそりした、すらりとした
branche:(f) (木の)枝、分枝;
    L'arbre étend ses branches. / 木が枝を伸ばす.


——————————≪文法≫ ———————————————————

単語欄でeusse を:接続法半過去1単と挙げましたが、
文法をうるさくいうと、後続の過去分詞 commis とペア
で、接続法大過去を構成しています.この学習日記をご
らんのみなさまは、きっと私と同じく、NHKのラジオ
講座卒業生だと思いますので、会話では使わない接続法
大過去はご存じでない方もいらっしゃるのではないでし
ょうか.ちょっとだけ見てみましょう.
 これは主節が直説法過去(過去の種類を問わず)のと
き接続法が要求される従属節においては、その従属節で
さらにその過去を述べるとき、「大過去」が用いられます.
大過去は、接続法半過去の助動詞avoir あるいはêtre と
過去分詞で作られます.ここではまずavoir の半過去を
見てみましょう.
—————【avoir 接続法半過去】—————
j' eusse [ジュス]...........nous eussions [ヌー ズュスィヨン]
tu eusses [テュ ユス]......vous eussiez [ヴー ズュスィエ]
il eût [イ リュ]..............ils  eussent [イル ズュス]  
—————————————————————

—————【avoir 接続法半過去応用】———————
 commettre un crime:「犯罪を犯す」を大過去で
j' eusse commis un crime [ジュス コミ アン クリム]
tu eusses commis un crime [テュ ユス コミ アン クリム]  
il eût commis un crime  [イ リュ コミ アン クリム] 
nous eussions commis un crime  [ヌー ズュスィヨン コミ アン クリム]
vous eussiez commis un crime  [ヴー ズュスィエ コミ アン クリム]     .
ils eussent commis un crime  [イル ズュス コミ アン クリム] 


————————≪文構造≫—————————————

尚、上述の大過去が挿入されているので、文構造が掴み
にくくなっています.挿入を取り払いますとこうなりま
す.
Puis j'enlevai ses vêtements trempés d'eau, découvrant un peu,   
avec honte ses épaules et sa poitrin.
それから私は気がねしながら水に濡れた衣服を取り払い
少し彼女の肩と胸をはだけさせました.  

つまりdécouvrant の目的格補語はses épaules et sa poitrin.
(テキストでは目的語はまだ続いています)

 

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2781番:アルト・ハイデルベルク(211)

2023-09-30 07:44:51 | 日記

 
アルト・ハイデルベルク(211)
𝕬𝖑𝖙 𝕳𝖊𝖎𝖉𝖊𝖑𝖇𝖊𝖗𝖌


.——————————【211】———————————————

Karl Heinrich:Nun erzähle, Kellermann, das ist die Hauptsache.    
...........................Wer ist noch da ? Wer ist noch in Heidelberg ?
..........................Ist der Graf von Asterberg noch dort ?

....Kellermann:Der Graf ? Nein !

Karl Heinrich:Karl Bilz ?
...........................
....Kellermann:Jawohl. 

Karl Heinrich:Kurt Engelbrecht ?

....Kellermann:Jawohl. 

Karl Heinrich:Und die anderen ?

....Kellermann:Sonst ist keiner mehr in Heidelberg.
 
Karl Heinrich:Franzius ?

....Kellermann:Nach Berlin.

Karl Heinrich:Der kleine Wickede ?

....Kellermann:Der ist nach drüben.  Nach Amerika.

 

———————————(訳)———————————————

カール・ハインリヒ: さあ、聞かせてくれ、ケラーマン.本題
...........................に入ろう.あそこにはまだ誰がいるんだ?
...........................誰がハイデルベルクにまだ残っているん
...........................だ?.フォン・アスターベルク伯爵はまだ
...........................あそこにいますか?

ケラーマン: 伯爵さまですか? いいえ!

カール・ハインリヒ: カール・ビルツは?
. 
ケラーマン: おられます.

カール・ハインリヒ: クルト・エンゲルブレヒトは?

ケラーマン: おられます

カール・ハインリヒ: そして他の人たちは?

ケラーマン: 他には誰もいなくなりました.

カール・ハインリヒ: フランツィウスは?

ケラーマン: ベルリンへ行かれました.

カール・ハインリヒ: あのチビのヴィケーデは?

ケラーマン: 海外です.アメリカへ行かれました.

 

———————————《語彙》——————————————
         
die Hauptsache:(弱n) 主要なこと、本題   
der Graf:(弱en) 伯爵          
sonst:(副) その他に、その上に、さらに、
    それ以外には          
drüben:(副) 向こう側で、(海などを越えた)彼方で

 

 

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2780番:女の一生(49)

2023-09-30 06:23:08 | 日記


Une vie  /   Guy de Maupassant

女の一生(49)
Une vie (49)


——————————【49】———————————————
    
Mais  Jeanne,   sous  ce  ruissellement  tiède,  se  sentait
revivre  ainsi  qu' une  plante  enfermée  qu' on  vient  de
remettre  à  l' air;  et  l' épaisseur  de  sa  joie,  comme
un  feuillage,  abritait  son  cœur  de  la  tristesse.   


..——————————《訳》——————————————————

しかしジャンヌは、生暖かい雨水の下で、自分が蘇った
ような気がしていた.それはあたかも雪の下に閉じ込め
られていた草木が再び大気に当たって元気を取り戻した
ようなものであった.そして彼女の喜びの厚みは樹木の
葉で守られたように、その彼女の心を悲しみから守って
いたのでした.

 

——————————〘語句〙—————————————————
            
ruissellement:[リュイッセルマン](m) (水や汗が)流れること、
    ここでは流れるように落ちて来る雨水
tiède:[ティエッド](形) なまぬるい、生暖かい  
se sentait:(半過去3単) <se sentir
se sentir de + 不定詞:自分が~する(される)のを感じる
   Elle se sentait mourir. / 彼女は死ぬような気がした.
revivre:[ルヴィーヴル](自) 生き返る、よみがえる
      蘇生する、元気を取り戻す
ainsi que ~:~と同様に、~のように.   
plante:(f) 植物、草木、草本  
enfermée:< enfermer:(他) 閉じ込める  
remettre:(他) 再び置く、取り戻す、回復する、  
épaisseur:(f) 厚さ、厚み、
  planche de quatrecentiètres d'épaisseur / 厚さ4センチの板    
feuillage:(m) [集合的] 葉(樹木全体)  
abritait:(3単半過去) < abriter (他) 防ぐ、保護する   

 

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2779番:ペルル嬢(49)

2023-09-30 06:20:37 | 日記

 
ペルル嬢(49)
モーパッサン作品集より
Mademoiselle Perle
Maupassant


———————————【49】—————————————————

On  la  traitait  amicalement,  mieux  qu' une  femme  de
charge,   moins   bien   qu' une  parente.   Je  saisissais  
tout  à  coup,   maintenant,   une  quantité  de  nuances
dont  je  ne  m' étais  point  soucié  jusqu' ici !      

 

.———————————(訳)—————————————————

家のみんなは彼女には、単なる家政婦以上に、友として
やさしく接してはいるが、親族ほどのものでもなかった.
私は今になって突然、今まで全然気にもかけなかった多
くの微妙な点が思っていたイメージと異なっていること
に気がついたのでした.

  


———————————《語句》—————————————————
                
amicalement:(副) 友情を込めて、親切に、
    親しみのある態度で、  
femme de charge:家政婦、家政を任された女、女中頭  
parent(e):(名) 親戚、親類、親族    
saisissais:(半過去1単)(第2群規則動詞) 
   <saisir (他) 把握する、理解する      
se soucier:(pr)[de のことを]心配する、気にかける、
quantité:(f) 量、数量;
une quantité de ~:たくさんの~    
nuance:(f) ①色合い; ② 微妙な差異
jusqu' ici:今まで、[ici はここでは時間的に今の意味] 
dont:関係代名詞がque ではなくdont になっているのは
      se soucier(代動)が目的語にde を添える必要が
   あるため;se soucier de ~ :~を気にかける

 

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