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激化する中韓メディアの「場外乱闘」…文在寅大統領の“国賓訪中”めぐる非難の応酬

2017-12-26 15:57:12 | 日記

激化する中韓メディアの「場外乱闘」…文在寅大統領の“国賓訪中”めぐる非難の応酬

2017.12.26 06:30更新

産経

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の訪中をめぐり、中韓両国のメディアが批判合戦を繰り広げている。

中国の習近平政権が文氏を冷遇したとして、韓国メディアが「無礼を越え屈辱」と報じると、中国メディアは「否定的解釈は国益のゴールにオウンゴールを決めるようなものだ」と牽制した。

文氏の出席行事を取材していた韓国のカメラマンが中国の警備員から集団暴行を受ける事件も火に油を注ぎ、韓国メディアは「訪中に汚点を残した」と批判した。

朝貢国家かのような冷遇

 韓国メディアが問題視したのは、まずは12月13日に北京の空港で文氏を出迎えた中国の孔鉉佑外務次官補(朝鮮半島問題特別代表)の格だ。

韓国各紙は「昨年秋のフィリピンのドゥテルテ大統領の際は王毅外相が出迎えた」と待遇の差に不満を表明した。

 韓国紙・中央日報(日本語電子版)は社説で「『国賓』として招いておきながら中国の態度は無礼を越え、韓国としては侮辱と感じられるほどだ。

通常、長官級が出てくる空港の出迎えを次官補級が務めたことからしてそうだ。

格が下がったことも問題だが、『THAAD担当者』を送ってきたのも常識的ではない」と指摘した。

 その上で、文氏の北京到着当日、習国家主席をはじめとする国家の主要指導者が南京事件の80周年追悼式への出席を理由に北京を留守にしていたのも礼儀を欠くとして

「今回の会談は内容だけでなく、格式、日程の選択などで少なからず遺憾を残した」と不満をあらわにした。

 日中首脳会談後の共同声明採択や共同記者会見が見送られただけでなく、食事を重視する中国で食事への招待が少なかったことにも不満を募らせた。

 同じ社説では「訪中の4日間、文氏と中国高官の食事は習氏との晩餐、重慶市党書記との昼食だけだ。

名前ばかりが国賓訪問なだけで、過去の朝貢国家に対するかのように冷遇するというやり方だ」と嘆いた。

中央日報は別の社説でも「特に李克強首相との昼食会日程がないというのは恥ずかしい」として、内容、日程、格式すべてに納得しがたいと指摘した。

中国メディア「韓国の“幼稚さ”に配慮しない」

 この韓国側の不満に対し中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は社説で、

偏狭なのは中国ではなく韓国メディアだとして

「このような報道は文氏の訪中を成功させる上で何の役にも立たず、両国関係の改善をいっそう困難にしている」と主張した。

 首脳会談後に共同声明を発表しないのは、韓国に配備された米軍の最新鋭迎撃システム「THAAD(高高度防衛ミサイル)」問題について、

中韓両国に依然として不一致が存在しているからだとし、「このような時期に韓国メディアが文氏の訪中成果に否定的に解釈するのは、『国益のゴール』にオウンゴールを決めるようなものだ」と批判した。

 さらに韓国メディアの報道には自分たちの気づかない傲慢さが表れているとして「文氏訪中に対する韓国保守勢力の不満の表れともみられる」とし、「中国はこのような幼稚さに配慮もしないし許すこともないだろう」と強調した。

この時期に訪中する必要は…

文氏の訪中をめぐる場外乱闘をさらにエスカレートさせたのが、文氏の同行取材をしていた韓国のカメラマンらが現地の警備員から集団暴行され、病院に搬送された事件だ。

両国の貿易関連の式典出席を終えた文氏を追って移動していたところ、警備担当者らの制止を受け警備員に集団暴行を受けた。

韓国写真記者協会は声明で「大韓民国そのものが暴行を受けた」と抗議した。

 ハンギョレ新聞(同)によると、韓国の大統領府高位関係者は「暴行に加担した人物らは(行事の主催者である)KOTRA(大韓貿易投資振興公社)の中国支社が契約した警護会社の職員たちという報告があった」と話した。

 朝鮮日報(同)は、KOTRAが事件当日の安全サービス契約業者を調査した結果、現場の警護は中国公安当局の指揮下で行われたことが判明したと公表したと報じ「記者団は会場に出入りできる取材カードを所持しており、規定にも違反していなかった。

それにもかかわらず、集団暴行を受けた」と批判した。

 これに対し、環球時報は「当該記者たちが取材規定を破ったために事件が発生した」と真っ向から反論。

一部のネットユーザーのコメントを引用して「暴行にあった青瓦台出入りカメラマンが取材の規定を破ったという非難を浴びている」として、「(以前)高官の歴訪で似たような事例が数回もあった」と主張した。

環球時報は社説で「本質的にこれは韓国人同士のけんかだ」とした上で

「(韓国人記者を暴行した)警備員は彼らを雇ったKOTRAに対し最善を尽くしたものであり、

韓国から来た、規則や秩序を守らない記者に警告、指導を加えるのを助けたものだ」と指摘。韓国国内での対立をかき立てるトーンを強調した。

 それらすべてを含めて中央日報(同)は社説で「文氏は最初の中国国賓訪問を果たしてこの時期にする必要があったのかと感じる」と総括した。


中国13億人民の“さらし者”にされた文在寅大統領 「属国」扱い→日本にすり寄り

2017-12-26 15:35:05 | 日記

中国13億人民の“さらし者”にされた文在寅大統領 「属国」扱い→日本にすり寄り

12/25(月) 9:00配信

産経新聞

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領(64)が就任後、初めて中国を訪問した。

中国の習近平政権から「国賓」として迎えられた文氏であったが、北京で待っていたのは礼遇どころか、徹底的な“冷遇”。

中韓首脳会談は中国側の思った通りの結果に終わり、韓国の対中国外交の限界が露呈した。

落ち込んでばかりいられない文在寅政権の韓国は、次の日韓首脳会談に向けて、また韓国らしい動きを見せ始めている。(ソウル 名村隆寛)

 文氏が訪中した13日は、「南京大虐殺」からちょうど80年。

中国江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」でこの日に開かれた追悼式典には、習近平国家主席(64)が3年ぶりに出席した。

文氏は北京到着後、在中韓国人らとの会合で「韓中両国は帝国主義による苦難も共に経験し、共に抗日闘争を繰り広げ、厳しい時期を一緒に乗り切ってきた」と訴えた。

15日に北京大学で講演した文氏は「私は習近平主席に中国の度量の大きい夢を見た」と大リップサービス。

最終日の16日には、“抗日の拠点”であった重慶の「大韓民国臨時政府」庁舎跡も訪れた。

 中韓関係は、北朝鮮の弾道ミサイルに対処する米軍の高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓国配備に中国が反発し、韓国に経済的な“制裁”を加えるなど、険悪な状態が続いている。

文氏の訪中が迫ってもTHAAD問題などで双方の立場は変わらず。

文氏と習氏による首脳会談後の共同声明採択や共同記者会見は見送られることがほぼ確実となっていた。(現に実現しなかった)

 何とかこの苦境をしのぎ、訪中を成功させたかった文氏にとって、訪問初日が「南京大虐殺」から80年の日に設定されたことは、

歴史問題での中国との「対日共闘」という歴史カードを使うのにも絶好の機会だった。

文氏としては、歴史問題での中韓共闘を張り切ってアピールし、中国の歓心を買い、距離を縮めるつもりだったのだろう。

だが、懸命に共闘パフォーマンスをする文氏への中国側の態度は実に冷めたものだった。

 中国が文氏に対して今回行ったことは、“放置”の一言に尽きる。

14日の首脳会談を除き、中国は文氏を放置し、好きなように勝手にやらせた。

そして、文氏はやはり期待通りに応じてくれた。

11月に訪韓したトランプ米大統領との首脳会談では、晩餐(ばんさん)会に元慰安婦の女性を招待し、トランプ氏と抱擁させた文氏。

晩餐会では竹島(島根県隠岐の島町)の韓国名である独島(トクト)を冠した「独島エビ」を使った料理も出した。

いずれも、なりふり構わず米国に韓国の思いを伝えたいという気持ちがにじみでていた。

 この時は、米国の度量で形の上ではうまくいったが、相手が中国になるとそうはさせてくれない。

中国に韓国の思いを伝えようと文氏は懸命に振る舞ったが、中国はそんな文氏や韓国の思いは十分承知した上で、放置と冷遇という形で対応しただけだ。

訪中を前に韓国ではまたも、滞在日数が少ないやら、初日に習氏が会わないやらと、メディアからは不満が出ていた。

しかし、文氏を待っていたのは、当初の不安や想像を超えた冷遇だった。

 空港に出迎えたのは、はるかに格が下の中国外務次官補。

約10回の食事で共産党指導部との会食は習氏と陳敏爾・重慶市党委員会書記の2回だけ。

王毅外相に至っては、文氏と握手した際、あたかも対等の関係のように軽々しく文氏の腕をたたく始末。

これに、中国人警備員による韓国メディアのカメラマンへの暴行という想定外のオマケがついた。「国賓」とは名ばかりだった。

 中国の扱いに韓国世論、特にメディアは激怒した。

「冷遇を超えた無礼」

「無礼を超えた侮辱」

「傲慢」

「高圧的」

「意図的かつ悪意ある態度」

「暴力的な本性」

「見せしめか」

「飼い慣らし」。

韓国各紙は連日、このような表現で、中国を非難し続けた。

それどころか、韓国側は当初の狙いであったTHAAD問題の棚上げや、中国からの“制裁”の解除、習氏の平昌五輪出席の確約などを、中国側から全く取り付けられなかった。

 はたしてこれは外交なのか。

韓国は外交的敗北どころか、最初から中国に「同等の相手」としてはみなされていなかったのだ。

習氏は、THAAD問題で中国の言うことを聞かない韓国を、訪中した大統領を冷遇するという方法で、中国13億8000万人の人民を前に“さらし者”にした。

「韓国の自尊心はこれ以上ないほどに傷つけられた」(中央日報)のが、韓国の素直な受け止め方だ。

 韓国のメディアや保守系野党は、中国にやられ放題で何もできない文氏の姿に「屈辱外交」「朝貢」「物乞い外交」と批判を浴びせた。

韓国の足元を見た上でなめきった態度をとった中国への腹立たしさと、韓国政府のふがいなさに対する歯がゆさが、ソウルでは嫌というほど伝わってきた。

2013年に朴槿恵(パク・クネ)前大統領(65)が国賓として訪中した際は、習氏や李克強首相らが食事をともにした。だが今回、中国は李氏との会食を設定さえしなかった。

 文氏は習氏との首脳会談と晩餐会があった14日の朝、北京市内にある庶民の食堂で夫人とともに食事をした。

韓国国内で庶民派をアピールし大統領になった文氏らしいパフォーマンスではあるが、場所は中国だ。ここでもサプライズを狙ってか、張り切っちゃった文氏。

北京からの情報では、ほとんど感心もされず、むしろ奇異に受け取った冷ややかな見方が多かったという。

 世論の怒りをなだめるかのように、文氏は帰国後、「韓中関係の全面的な正常化と協力の土台を固めた。

非常に充実した成果を得た」と自己評価した。

しかし、中韓首脳会談で韓国側は実質的に何も得られなかった。

「中国の本性が分かった」

「中国の本当の姿をはっきり見た」(いずれも韓国紙)といった方が正直なところだろう。

中国は今回、まるで属国に対するかのように、露骨に韓国を見下げた。

それどころか、文氏が言ったような「関係正常化と協力の土台」など認めてはいない。

「関係を完全に修復したければ、言葉でなく行動で示せ」と言いたいばかりだ。

 中国側からすれば、「まだまだ、これからだ」といったところか。

「中国の言うことを聞き、従えばメシなんぞいくらでも振る舞ってやる」くらいにしか考えていないのだろう。

2015年9月、利用されているとも知らずに朴槿恵前大統領は北京に出向き、中国の「抗日戦勝70年」記念行事に出席し、習政権との連帯をアピールした。

今振り返ってみても、お笑いぐさだが、あの時、朴政権はこぞって喜んだ。

中国側は「韓国はメシを食わせてやれば喜ぶ」ぐらいにしか思っていない。

 韓国は認めたがらないが、悲しいかな、これが中韓の現実である。

中国は特に格下が相手の場合は、今回のように露骨にえげつない態度をとるのだ。

文在寅政権の韓国は、国際政治の難しさと、韓国が「日本」を批判し、おとしめる際に口にして止まない「国際社会の現実」を、中国から思い知らされた。

その貴重かつ屈辱的な授業料は、頼まれもしないのに韓国が勝手にやってしまった中国への歩み寄りだ。

 文氏が中国の期待に応じ、思ったように振る舞ったことに、中国はさぞ、満足していることだろう。いや、「当然のこと」と思っているとみていい。

 「歴史を忘れた民族に未来はない」。

ソウルのど真ん中にある旧ソウル市庁庁舎(現在は図書館として利用され、新庁舎は隣接して建てられている)に昨年、このように書かれた大横断幕が掲げられていた。

ソウルの日本大使館前に設置された「慰安婦像」の写真もプリントされ、「歴史を忘れた日本」を批判すると同時に、「日本との歴史を忘れるな」と市民を啓発しようというものだった。

中韓首脳会談で、中国から高圧的な態度で見下げられ、“屈辱”を味わわされた韓国。

今回、判明し再確認できたのは、中国に何をされても韓国のトップは何も言えないことだ。

歴史をさかのぼれば、今に始まったことではなく、少なくとも朝鮮時代(李氏朝鮮王朝時代、1392~1897年)に明や清とは朝貢関係にあった。

 しかし、世論が中国に腹を立てているように、今回のことこそ、韓国はこの屈辱を歴史に残すべきではないか。

「誤った歴史」を繰り返さないためにも。「歴史を忘れた民族に未来はない」のだそうだから。

ただ、中国に頭が上がらないと同時に、中国から笑顔を見せられれば喜んですり寄るのも韓国。

もし、習氏が平昌五輪の開会式に突如現れたなら、どんな反応を見せるだろうか。

これまで繰り返してきた“韓国らしさ”が目に浮かぶ。

 年末で日本が忙しいであろうなか、また別の“韓国らしさ”が見え始めている。

慰安婦問題などであれほどコケにし続けてきた日本へのすり寄りだ。

文氏が中国から帰国した翌17日、韓国大統領府の尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官は、東京での開催を日本が求め続けている日中韓3カ国首脳会談が早期に実現しない場合、文在寅大統領が訪日し、安倍晋三首相との2国間会談を行うことを検討する考えを表明した。

日中韓首脳会談は中国の同意が得られず、日程調整が難航している。

中国への怒りもさめやらぬなか、文氏の側近の発言をめぐり、韓国の何らかの意図も憶測された。

 以前から進められていたことだが、この日、日韓両政府は19日に東京で日韓外相会談が開かれることを発表。

韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相は19日に訪日し河野太郎外相と会談した。

韓国は平昌五輪への安倍晋三首相の出席を要請したという。

韓国政府は、慰安婦問題をめぐる2015年12月の日韓政府間合意の締結に至った過程の検証作業を、7月末に康外相直属の作業部会を設置し、続けてきた。

合意から28日でまる2年になるのに合わせ、27日には検証結果が発表される予定だ。

 発表内容では、「合意には問題がある」と指摘される見通しだ。

慰安婦問題は日韓合意により「最終的かつ不可逆的に解決された」ものであり、韓国側の一方的な検証結果発表は、日本側として受け入れられない内容とみられる。

そんな日本サイドの状況を見越してか、韓国はまた、慰安婦問題を韓国らしい手法で扱おうとしている。

 康氏は東京での韓国メディアとの懇談会で、検証結果を作業部会が出した後の韓国政府の対応に関し「被害者(元慰安婦ら)と関連団体、有識者の意見を幅広く反映させ立場を決める」とし、

政府対応が固まるまで「相当の時間がかかると思われる」と語っている。

つまり、韓国政府としては、慰安婦問題への対応を当面、先送りするということだ。

韓国政府にとって現在、最も差し迫った課題は、2月9日開幕の平昌五輪を成功させることだ。

安倍晋三首相の平昌訪問を求めており、日本からの大量の観客を期待している。

ここで、慰安婦問題で日本との関係をこじらせたくないというのが、韓国の思いであり、平昌五輪成功には日本の協力が絶対に必要なのだ。

 日韓合意の検証作業部会は康外相の直属なのだが、ここにきて韓国は「民間組織」であるとし、検証結果は韓国政府の政策と一致するわけではないと、理解に苦しむことを言っている。

「両国が(歴史問題を)抱え続ける必要はなく、整理する方向に進み、未来への話とは別に論議せねばならない」(韓国大統領府高官)という。

ただ、韓国メディアに対し康氏は、「被害者(元慰安婦)が満足しなければならないというのが政府の立場」とし、「韓日関係改善への立場を示すことも急務。

問題をうまく解決すれば来年、両国関係が未来へ大きな一歩を踏み出せる機会になる」と述べたそうだ。

 簡単に言えば、日本が日韓合意の履行を韓国側に求めようが、少なくとも平昌五輪の終了までは、慰安婦問題を棚上げし、日本には協力してもらいたいということだ。

文在寅大統領の訪日も取り沙汰されるが、五輪が迫る中、時間的には厳しいものがある。

五輪に合わせ安倍首相に訪韓してもらい、日韓首脳会談をまず韓国で行う可能性もある。

要するに、韓国の都合が第一。

韓国の状況次第でどうにでもできるのだ。

場当たり的で、調子のよい手法に映る。しかし、これが韓国のやり方だ。

困ったときのなりふり構わぬ日本頼み、韓国人が大好きなはずの“自尊心”も何もない。

 だからといって、韓国がすり寄ってきたからといって喜ぶ必要なんてない。

また、韓国が手のひらを返すことは十分にあり得る。

慰安婦問題をめぐって韓国自身がこれまで、そんな態度をいやというほど示してきたわけだから。

中韓首脳会談で中国が韓国に相変わらずの姿勢を見せたように、韓国の対日姿勢も簡単には変わらない。

反発とすり寄りの繰り返し。

韓国の甘えに、お人よしにも日本は応じ続けたが、歴史カードで問題を蒸し返され、裏切られ続けてきた。

今回の韓国の動きは、日本にとって韓国との付き合い方を再び学ぶよい機会でもある。悪しき歴史を繰り返さないためにも。


中国の外交はなぜ韓国に厳しく日本には甘くなっているのか

2017-12-26 15:09:21 | 日記

中国の外交はなぜ韓国に厳しく日本には甘くなっているのか

2017.12.26

真壁昭夫:法政大学大学院教授

“いいとこ取り”で一貫性がない
韓国の文政権に中国は厳しかった

“文政権の失敗”、“屈辱的な外交”――。

 12月13日から16日にかけて、韓国のメディアは、文大統領が訪中したことを手厳しく批判している。

それほど、中国の文大統領に対するスタンスは丁重さを欠いたとも言える。

 元々、韓国の文政権は“いいとこ取り”で一貫性がないと批判されてきた。

9月の日米韓首脳会談にて、韓国は日米との親密な関係を示す一方、経済面での中国との関係を重視して中国にすり寄る姿勢も示す。

 そうした一貫性を欠く政治スタンスで、世界の信頼を得られるはずはない。

米中両国にすり寄り、自国に有利な状況を作り出そうとする“いいとこ取り”の政策は限界に近づいている。

 そうした韓国に対し中国は手厳しかった。

 共同声明、共同記者会見のいずれもが行われなかった。

これは首脳会談として極めて異例といえる。

これまで、中韓両国は歴史問題などで対日批判を行うことが多かったが、今回は目立った言動は見られなかった。

 今回の中国の韓国に対する厳しさの背景には、中国外交の基本姿勢に微妙な変化が現れているということだろう。

具体的には、米国の孤立化等の要因を考慮して、中国はわが国に配慮し始めたように見える。

ある意味では、それはわが国にとって重要チャンスになるかもしれない。

微妙に変化している
中国の外交スタンス

 今回の文・韓国大統領の中国訪問によって明確になったポイントは、中国がわが国との関係を重視し始めたように見えることだ。

中国が、そうした考えを公式に発表することは考え難いものの、さまざまな要因を基に考えると、中国外交の基本スタンスに微妙な変化が見られるのは確かだ。

 一つには、南京で開かれた“南京大虐殺国家追悼式典”での習国家主席の対応からも確認できる。

同主席は、式典において演説を行わなかった。自らの長期的な支配基盤の強化と持続を重視する習氏にとって、この式典で演説を行い、国家全体に自らの威光を示すことは重要だったはずだ。

ところが、実際には演説はなかった。

専門家の中には、「演説しなかったことはおかしい」と指摘する声もある。

 文大統領の訪問を受けた会合の中でも、中国からはわが国に対する批判などが出されることはなかった。

韓国としては、経済面での配慮を取り付けつつ、歴史問題を理由にわが国への批判的な姿勢を中国と共有したかったはずだ。

 わが国への批判を共有することで、文大統領は韓国の国内世論に対して、経済と外交の両政策分野で国家にプラスの取り組みを進めているとアピールできる。

ところが、今回、中国はそうした韓国の考えを受け付けなかった。

 中国が文氏を国賓として迎えたのは、あくまでも儀礼的なものだ。

表面的に中韓関係が良好であることを国際社会に示すことはそれなりに重要でもある。

対話を軸に北朝鮮問題に対応するためには、中韓関係がぎくしゃくするよりも、円滑であるように見えたほうがいい。

反対に言えば、それ以上の考えは中国にはなかったということだ。

 中国国内では、韓国国内で米国製の高高度ミサイル防衛システム(THAAD)が配備されていることへの批判も強まっている。

習国家主席は対韓批判を強める世論に配慮し、問題を適切に処理するよう求めた。

中国のスタンスの変化が確認された一方、韓国は経済制裁の解除など、望んだ回答を得ることはできなかった。

対日関係を
重視し始めた中国の事情

 中国は少しずつわが国に顔を向けて、距離感を縮めようとしているように見える。

その背景には、国際政治、アジア地域での影響力拡大、国内の安定に関する思惑があるだろう。

 国際政治の面から考えると、現在、米国は国際社会からの孤立を深めている。

トランプ政権はエルサレムをイスラエルの首都に認定した。

その機を逃さず、中国は国際社会への影響力を強めたい。

 そのために、世界第3位の経済国であり米国との関係を重視しているわが国に、近づこうとしているとも考えられるだろう。

トランプ政権の孤立を浮き出させるためにも、中国はわが国との距離を近づけておくことに重要な意味がある。

 もう一つのポイントは、アジア地域での影響力の拡大である。

中国は“21世紀のシルクロード経済圏構想”(一帯一路)の下で、アジア各国のインフラ投資を支援し、需要を取り込もうとしている。

問題は、インフラ開発を資金面から支援することを目指して設立されたAIIB(アジアインフラ投資銀行)の実務能力だ。

 AIIBに加盟する国は増える一方、プロジェクトファイナンスや各国政府との調整に当たる専門家の確保が進んでいないといわれている。

それは、国際金融機関の業務運営にとって致命的だ。

それに比べ、わが国はアジア開発銀行(ADB)を通してアジア各国の経済開発を支援してきた。

その経験やノウハウを取り込んでAIIBの実務能力を引き上げるために、中国が対日関係の強化を従来以上に望んでいる可能性がある。

 さらに、中国が必要とするわが国の公害(環境)技術の吸収だ。

中国に駐在する商社の知人によると、北京などの大気汚染は一般に報道されているよりも深刻だ。

環境問題を放置すると、国民生活の悪化だけでなく、生命の危機にもつながりかねない。

 ある環境経済学者は、中国の環境問題は、わが国の4大公害よりも深刻と考えられると指摘している。

環境への負担を減らすために、中国は汚染対策技術や省エネ化のためのセンサーなどを必要としている。

そうした技術分野において、わが国企業の競争力は高い。

 環境問題を放置すれば、工場やプラントの操業度が低下するだけでなく、健康被害の深刻化を理由に共産党への不満や批判が増えるはずだ。

環境問題は習国家主席の支配基盤を揺るがす問題である。

その問題解決のために中国はわが国の技術力を求めている。

わが国にとって
見逃せないチャンス

 今後、経済面でのわが国と中国のつながりは強まるだろう。

中国は省人化技術やハイテク産業の強化を重視し、半導体分野でのシェアと競争力を高めようとしている。

11月の貿易統計(速報)を見ると、それがよくわかる。わが国から中国向けの半導体製造装置の輸出は堅調に増加している。この結果、対中輸出額は米国向けを上回った。

中国は電気自動車の普及も目指している。

わが国の企業が強みを持つ、リチウムイオン電池のセパレータなどの部材需要も高まる可能性がある。

その分、不祥事などを受けて企業の経営が揺らぐ場合、中国の企業に買収される可能性は高まっていると考えるべきだ。

 わが国の政府は、中国のスタンスの変化をうまく利用すべきだ。

中国に対しては是々非々の姿勢で臨む。それは、公正な態度で協力できる分野は協力する、海洋進出など、国際問題に発展している点に関しては自制を求めることだ。

そのために、日中韓よりも、日中の首脳会談はできるだけ早いタイミングで開催されることが望ましい。

 同時に、政府はアジア開発銀行を軸にアジア新興国地域のインフラ開発を支援すればよい。

ミャンマーは、インフラ開発を進めたいがあまりに中国との関係を強化せざるを得なくなっている。

その結果、ロヒンギャ問題が深刻化し、国際社会から批判を受けている。

 そうした国に対しては国際社会の要請を受け入れるように働きかけ、今後の支援の道筋を模索するべきだ。

それが、中国の圧力に直面しているアジア新興国にとっても、わが国との関係強化を目指す誘因となるだろう。

 インフラ外交を軸に、アジア経済全体の安定と利害の調整を進めることが、わが国の信頼感を高めるはずだ。

その取り組みがうまくいけば、日本政府の考えに賛同する親日国を増やすことができる。

 親日国が増えれば、国際社会におけるわが国の発言力が増す。

安全保障の強化や、多国間の経済連携に向けた議論のためにも、それは不可欠だ。

トランプ政権の先行きが不安視される中、わが国が極東地域の安定を維持しながらアジア地域への影響力を高めていくためには、それが有効な発想だろう。

(法政大学大学院教授 真壁昭夫)


韓国をもっと冷遇せよ! 八幡和郎氏が緊急寄稿「日韓合意検証結果に一喜一憂する必要なし」

2017-12-26 13:14:53 | 日記

韓国をもっと冷遇せよ! 八幡和郎氏が緊急寄稿「日韓合意検証結果に一喜一憂する必要なし」

2017.12.26 11:34更新

八幡氏は対韓外交について、直言した

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が、国家間の合意を軽視している。
 
慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した日韓合意について、作業部会で検証して蒸し返そうとしているのだ。
 
文大統領は先日の中国訪問で超冷遇されたばかりだが、27日発表の検証結果次第で、日本も腹をくくるべきではないのか。
 
評論家の八幡和郎氏が緊急寄稿した。(夕刊フジ)

文氏が中国で屈辱的な扱いを受けた。

空港の出迎えに始まり、すべてが格下、共産党指導部との会食は2回だけ、習近平国家主席との共同記者会見もなし。

おまけに、中国の警備陣から記者が暴行されて大ケガするおまけまでついた。

 そこで、「いまこそ、日本で熱烈歓迎したら」というお人よしな日本人がいるが、バカにされるだけだ。

中国同様に冷遇すればいい。中国に冷たくされても、文氏は怒るのでなく青くなってゴマをすっていた。

中国はさすがに、かの国の扱いを心得ている。

 平昌(ピョンチャン)冬季五輪に招待されても、安倍晋三首相は色よい返事をする必要はない。

もし、習氏が五輪に来れば、韓国はわざと安倍首相に格下の扱いをするだろう。

習氏が来なければ、日韓友好が際立たないよう、やはり冷たくするのがおちだ。

 文政権の対日姿勢が革命的に変われば別だが、「五輪出席を関係改善のテコにしよう」などと思わない方がよい。

噂される天皇陛下のご訪韓の可能性もそうだ。韓国にろくでもない利用のされかたをするだけだ。

 韓国は現在、日韓合意のプロセスを検証しており、27日に検証結果が出るが、一喜一憂する必要はない。

「国家間で約束しても、勝手に矮小(わいしょう)化するような国とは、新たな協力はできません」と通告するだけでいい。

 韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相が来日して、河野太郎外相とは国際人同士らしくプラグマティック(実利的)な対話に徹したようだが、それでいいのだ。

 私は先日、『韓国と日本がわかる 最強の韓国史』(扶桑社新書)という本を出した。

古代からの歴史を振り返っても、朝鮮半島の人々が大国のはざまでひどい目にあったというのは嘘である。

逆に、コリアン国家が日本や中国などの大国を振り回したのだ。

 新羅は、日本領の任那や友好国の百済を中国と組んで滅ぼした。

元寇も、高麗が元をけしかけたものだ。日清戦争にしても、閔妃と大院君が日本と清をてんびんに掛けて、妄動した結果だ。

 日中両国が仲良くなって、朝鮮半島のことなど気にしなければ、東アジアは平和だと日中は気付くべきだ。