日本と世界

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「今を生き抜いている高齢者には強者が多く、弱者は少ない。高齢者はすでに、“我々は切り捨てられても良い”と腹をくくっている」

2020-03-19 17:39:37 | 日記
[ 特集カテゴリー ] メールニュース連載記事, 小島正憲氏のアジア論考

「COVID‐19と『人生100年時代』」(小島正憲)

2020年3月


小島正憲氏のアジア論考

「COVID‐19と『人生100年時代』」

小島正憲氏((株)小島衣料オーナー)

1.高齢者は弱者ではない

この1か月半、メディアは「武漢発2019新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患(COVID‐19)」の報道一色である。

たしかにコロナウイルスの伝染力は凄く、日本のみならず世界がそれに振り回されている。

しかし大騒ぎの割には、日本の死者数は少ない。しかも高齢者がほとんどだ。世界でも高齢者に死者が多い傾向である。

だからメディアや識者は、「高齢者は弱者であり、死亡させてはいけない」と訴え続けている。

そのため世論もその方向に大きく流され、インフルエンザや交通事故より死者が格段に少ないにもかかわらず、弱者としての高齢者の生命を救うことに、対策の力点が置かれている。

高齢者は、その合唱に甘えてはいけない。

いまこそ高齢者は声を挙げよ。「我々は弱者ではない。人生を十分楽しんで生き抜いた強者である。もう、いつ死んでもよい。この際、未来ある若者を救え」と。



あのクルーズ船も余生を楽しんでいる老人客がほとんどだったではないか。しかも高齢者の中で死亡しやすいのは、生活習慣病などの既往症がある人や、呼吸器疾患がある人だという。

つまり炎上を承知の上で言えば、私と同様にダラダラと飽食の人生を送り、有害だと指摘され続けたタバコを吸って生きていた高齢者(副流煙吸飲者を含む)に多いのであり、いわば因果応報なのである。

「今を生き抜いている高齢者には強者が多く、弱者は少ない。高齢者はすでに、“我々は切り捨てられても良い”と腹をくくっている」、メディアを含む多くの識者には、この視点が必要なのである。すると政府の打つべき対策は、大きく変わってくる。

2.中国発大恐慌の兆し

今回のCOVID‐19で、湖北省では死者が3000名を超えた。

この死者数だけを見ると、それは多くの人に恐怖心を植え付けてしまい、「正しく恐れる」気持ちを奪ってしまうことも当然だ。

しかし湖北省の人口は5850万人(武漢の人口は1100万人)であり、感染者数は6万8千人ほど、致死率は0.05%であり、この数字を冷静に見れば驚くには当たらない。

それでもこの死者数は、武漢で一時的に大量の高齢者が病院に押しかけ、医療崩壊が起きた結果だとしか考えられない。

今回のCOVID‐19については、当初から、ネット上でいろいろな情報が飛び交っていた。

私の手元には、1月初旬に、すでに武漢の病院は高熱患者で溢れているという情報が届いていた。

そのうち、どうもSARSに近いものだという情報も出回った。しかしそれらの情報は中国当局の手により、すぐに削除された。

私は、それらをデマ情報だと思い、深くは探らなかった。

なぜなら数か月前に、中国の他省でペストの発生が伝えられ、それが誤報とされていたので、私は今度も誤報だろうと軽く見てしまったからである。

そして、ちょうど春節間近だったので、バングラデシュやミャンマーに派遣していた中国人技術者たちを湖北省へ帰した。

その直後、湖北省が強制閉鎖された。つまり、ネットの情報はデマ情報ではなかったのだ。

私の情勢判断は甘かった。

帰省した中国人技術者たちは50日間以上、自宅隔離を余儀なくされてしまった。

彼らの中には心身に軽い異常をきたす人も出てきた。

私が正しく情勢判断をしていたら、彼らを危険に曝すこともなかったし、各工場に技術指導者不足という負担をかけることもなかったのだ。

その後、ネット上では、

「李文亮医師の告発と拘束と死亡」、

「新型コロナウイルス肺炎の発生源は海鮮市場ではなく、中国科学院武漢ウイルス研究所である」、

「1月2日、海軍工程大学の原因不明の肺炎に関する内部通達」、

「武漢の女医が12月30日時点で“SARSコロナウイルス発生”という検査報告書を提出」、

「今回のウイルスはSARS+エイズのようなもの」などの情報が流れた。

それらのすべてに共通していることは、「1月初旬には、得体のしれないコロナウイルスの蔓延の兆しがあった」ということである。

だから当局にとって、1月初旬に武漢封鎖をする判断材料が十分だったことは明白である。

当局が、1月初旬に武漢封鎖をしていれば、死者数は激減していただろうし、世界への拡散も防げたのもまた明白である。

当局の初動の遅れが医療崩壊を引き起こし、武漢の死者数を激増させたのである。


米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)のオブライエン氏も、

3月11日の講演で、新型コロナウイルスに関する中国政府の初動の対応について「隠蔽活動だった」と断じ、

「そのせいで世界各国の対応が2カ月遅れた。

中国の行動は最初から間違っていた」と述べ、感染が全世界に拡大したのは中国の責任であるとの認識を明らかにした。

中国が事態を直ちに開示してWHOや米疾病対策センター(CDC)の現地入りを要請していれば、「中国で発生し、今や世界各地で起きている大規模な感染を大幅に抑えることができていたはずだ」と強調した。

やがて中国共産党政府は、「対コロナ戦争に勝利した」と高らかに宣言するだろうが、その代償はきわめて大きい。

もともと中国経済は米中貿易戦争の影響で下降線をたどっており、中国政府はそれを食い止めるのに躍起となっていた。

そこにCOVID19の襲来である。

中国政府はリーマンショック時のような大量の資金投入で、この危機を切り抜けたいところだろうが、すでに国家財政は借金過多でパンク寸前であるため、それは不可能である。

頼みの外資企業はこの期間に、次々と中国外に生産拠点を移動させている。


ちなみにわが社は、すでに10年前から脱中国を実践しており、今では多国籍企業へ変身している。

「中国を世界の市場」と捉え進出してきた外資企業も、今後の長期にわたる中国市場の消費意欲の冷え込みを予測して、次の一手を他国に打ち始めている。

COVID‐19は中国国内の企業活動を萎縮させ、今や「コロナ賃下げ」という言葉さえ出始めている。これでやっと中国人民も、バブル経済の夢から醒めるだろう。

なによりも、COVID‐19は中国発であるから、中国政府は世界に向けて謝罪の言葉を発するべきである。

それが大国としての責務でもある。謝罪の前に、中国発世界大恐慌が襲来し、それどころではなくなるかもしれないが。

3.日本の初動の遅れと巻き返しのチャンス

日本政府のCOVID‐19への初動も遅れた。

1月下旬に中国人の入国拒否を決定すべきだった。日本政府にとって未知の経験であったことも事実だが、その後、北海道に感染者が激増したことから見て、最大イベントである雪まつりに目を奪われたことは明らかである。

政府の経済政策の一つがインバウンドであったことから考え、経済への冷却効果を恐れたのであろう。

また習近平主席の国賓来日も重要な政治日程となっており、それへの深謀遠慮があったにちがいない。

しかし、それらは初動の遅れで、見事に吹っ飛んだ。

それどころか今や、日本経済再生の切り札ともいうべきオリンピック・パラリンピックの開催さえ危ぶまれている。


2月初旬、後手後手と言われながらも、政府は小中高の閉鎖やイベントなどの中止、不要不急の外出自粛などを打ち出し、COVID‐19の劇的な拡大を防ごうとした。

多くの日本国民がそれまでの日常生活を犠牲にして、その要請に応えることに努めたので、「爆発的な拡大にはならず、持ちこたえている」という状況となった。

しかし日本経済は萎縮し、株価は劇的に激落した。

もともと消費税アップの影響で景気は大幅に下降していたところに、この大波が押し寄せ、日本経済は大不況の様相を呈してきた。

もっともCOVID‐19は世界に蔓延し、やがて世界大恐慌に発展するとも予測されている。

ことにインバウンド関係者には、今回のCOVID‐19は致命的な打撃を与えている。すでに蒲郡の旅館を始めとして閉鎖・倒産する業者が出てきている。


しかし考えてみれば、今までの状態が異常であったとも言える。

すでに日本の各地で、政府のインバウンド政策の結果、オーバーツーリズム現象が起きており、大きな弊害となっていた。

日本各地に怒涛の如く押し寄せる観光客は、日本の公序良俗を汚し、文化や社会を変質させようとしていたとも言える。

カネ儲けのために、それらを犠牲にすべきではない。COVID‐19を政策転換の一つのチャンスと見るべきである。

またCOVID‐19は、デイサービスなど高齢者施設を利用していた高齢者を直撃した。

その結果、政府は高齢者にも自宅待機要請を余儀なくされた。

デイサービスなどの利用は超高齢社会の目玉政策であったが、高齢者が一堂に会するのは集団自殺行為でもあり、それを止めざるを得ない事態になってしまった。

もともと日本政府の超高齢社会対策は、明快な解決策を示せないでいたが、これでいよいよ迷路に入ったとも言える。

しかしCOVID‐19を政策と思想の転換のもう一つのチャンスと見るべきである。

4.
高齢者はヒーローになれ


資本主義体制に恐慌はつきものである。

前回の恐慌はリーマンショックであり、すでにそれから12年が過ぎている。

したがって、そろそろ来襲しても不思議はではない。

恐慌のきっかけや形態は様々だが、今回は戦争という悲惨な結果につながっていないだけ、不幸中の幸いとも言うべきだろう。

いずれにせよ、以前の世界は過剰生産に陥っていたので、COVID‐19が過剰生産を結果としてソフトランディングさせることになる。

なぜなら、この間、中国内の工場はほとんど閉鎖されたし、チャイナ一辺倒リスクを回避するために、外資企業がいっせいに中国から脱出してしまったからである。


しかも中国外には、質量ともに中国に匹敵する場所はどこにもないので、その分、生産が大幅に縮小するからである。

それは10年前から、東南・南西アジアを転戦している私が実証済みである。

つまりCOVID‐19は自動的に過剰生産を緩和・解消させることになり、以後の世界の風景を一変させる可能性がある。

同時にCOVID‐19の世界への拡散、つまりパンデミックは、グローバル経済の結果であるから、復興過程ではグローバリズムへの強い反省を伴う。

それは世界経済の縮小を招き、確実に世界の様相を激変させる。

その中で、日本も今までの経済拡大一辺倒の政策から大きく路線変更を余儀なくされる。

しかも日本には、超高齢・人口減少社会という日本固有の特殊事情があり、それらを見据えて復興コロナ対策を打たねばならない。

だが幸いにも、都合のよいことに、今回のCOVID‐19の本質は「若者は死なない」ことである。

したがって、高齢者を切り捨て、若者を中心にした社会再建を目指す大胆な政策を打ち出せば、意外にCOVID‐19はたやすく克服できる。 

だから、政府は高齢者への余計な配慮をしないで、若者中心のCOVID‐19対策を行えばよい。

まず、病院のベッドが満杯になったら、若者優先で使用し、高齢者は後回しにすればよい。

こうすれば医療崩壊は起きない。また「若者に死者が少ない」という実情をしっかり見据え、過剰な自粛は避け、景気浮揚に全力を尽くすべきである。

しかも、この際、20年先を見据え、超高齢者がこの世から姿を消した後の、日本の人口が8000万人ほどになる社会を想定し、ダウンサイジング対策を打つべきだ。

「国家百年の計」と言わなくても、せめて「国家二十年の計」でよい。

安倍1強と呼ばれる現在、安倍首相はその強みを生かし、蛮勇を奮うべきである。

その結果、自民党は下野する事態に陥るかもしれない。しかし後年、安倍首相は名宰相の誉れに浴することになるだろう。

日本の高齢者は今、世界の「人生100年時代」のトップランナーである。

その日本の高齢者は、COVID‐19の前に、わが身を呈して20年後の日本の礎となる覚悟を持つべきである。

高齢者はヒーローとなることによって、「日本発“人生100年時代”の新思想」を生み出すべきである。


清話会 小島正憲氏 (㈱小島衣料オーナー )
1947年岐阜市生まれ。 同志社大学卒業後、小島衣料入社。 80年小島衣料代表取締役就任。2003年中小企業家同友会上海倶楽部副代表に就任。現代兵法経営研究会主宰。06年 中国吉林省琿春市・敦化市「経済顧問」に就任。香港美朋有限公司董事長、中小企業家同友会上海倶楽部代表、中国黒龍江省牡丹江市「経済顧問」等を歴任。中 国政府外国人専門家賞「友誼賞」、中部ニュービジネス協議会「アントレプレナー賞」受賞等国内外の表彰多数。

靖国神社には、朝鮮半島出身の英霊2万2000余柱が祀られており、その中にはおよそ20柱の特攻戦死者も含まれている

2020-03-19 15:50:49 | 日記
戦後に親日派として迫害された父「日本は決して悪い国ではない」

靖国神社には、朝鮮半島出身の英霊2万2000余柱が祀られており、その中にはおよそ20柱の特攻戦死者も含まれている。

(夕刊フジ)

 卓庚鉉(タク・キョンヒョン)は、京都薬学専門学校(現京都薬科大学)を卒業し、鹿児島県知覧にあった大刀洗陸軍飛行学校知覧分校に入校した。

知覧基地近くで食堂を経営し、「特攻の母」とも呼ばれた鳥濱トメと親しく付きあった。出撃前夜はともにアリランをうたい、トメ一家の写真を抱いて敵艦に突入した。享年24。

 金尚弼(キム・サンピル)は、大学卒業後陸軍航空隊に志願入隊し、1945年2月、特攻隊に志願した。

彼は

「僕は日本人になりきって日本のために死のうとしているのではありません」

「日本を勝利に導いてその暁にわれわれの武勲を認めさせて、独立にもっていくことです」

と家族に別れを告げ、4月3日沖縄西方洋上に散った。享年25。

 崔貞根(チェ・ジョングン)は、陸士56期を卒業後、陸軍航空隊に入隊した。

梅澤ひでという日本人女性の婚約者を残し、45年2月2日、沖縄洋上で特攻戦死した。

享年24。ひでさんは2005年に天寿を全うするまで、生涯、崔中尉を慕い続けたという。


朴東勲(パク・ドンフン)は43年、福岡の大刀洗陸軍飛行学校本校に入校した。

45年1月に特攻に志願し、同年3月29日に沖縄西方洋上の敵艦に突入した。

享年18は特攻隊員の中でも最も若い戦死であった。

父親は戦後、「親日派」として迫害を受けながらも、死ぬまで「日本という国は決して悪い国ではない。特攻で死んだ家族に対して、必ず責任を持つ国だ」と子供たちに語っていたという。

 
残りの特攻隊員たちにも、それぞれの物語があるだろう。

彼らはみな、日本の勝利を信じ

「この聖戦で日本人に負けない朝鮮人の魂を見せてやる」という気概を胸に特攻で散っていったに違いない。

その戦いがあったからこそ、戦後白人の植民地は一掃され、人種平等世界が実現した。彼らの死は決して無駄ではなく、歴史を変えるための崇高な犠牲だった。

 しかし、今や韓国では、特攻隊で散った朝鮮の若者は「自ら進んで敵に命まで売り渡した最大の売国奴」とされ、遺族からも疎まれている。彼らの魂はどうなるのだろう。

 
「日本という国は決して悪い国ではない」

 この朴東勲の父親の言葉が悲しすぎる。

ならば心ある日本人はこぞって靖国神社に詣で、彼らに深い感謝をささげるべきではないだろうか。

「日本の同胞よ、ようやくわれわれのことを思い出してくれたか…」。彼らのその声がきっと、われわれの胸に響いて来るに違いない。 (敬称略)

 ■松木國俊(まつき・くにとし) 朝鮮近現代史研究所所長。1950年、熊本県生まれ。73年、慶応大学を卒業し、豊田通商に入社。直後から韓国担当を務め、80~84年、ソウル事務所に駐在する。2000年に退社。韓国問題を長く研究しており、「慰安婦の真実国民運動」前幹事長。著書に『こうして捏造された韓国「千年の恨み」』(ワック)、『日本が忘れ韓国が隠したがる 本当は素晴らしかった韓国の歴史』(ハート出版)など。






注目すべき「アンチ反日」の台頭 西岡力(国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授)

2020-03-19 15:20:53 | 日記
2020.03.18 (水)

【韓国情勢】注目すべき「アンチ反日」の台頭 西岡力(国基研企画委員兼研究員・麗澤大学客員教授)

昨年あたりから、韓国の保守知識人のなかで、無条件の反日を批判する声が目立つようになってきた。

それは日本の主張に同意するという意味よりも、このままでは反日が国を滅ぼすという憂国の立場からの主張とみるべきだ。

日本でベストセラーになった『反日種族主義』の原本が韓国内で12万部売れたことがその代表的例だ。

私はそれを「アンチ反日」の台頭と呼んでいる。
 
]

そんな中、韓国の良識的保守を代表するジャーナリスト趙甲済氏が、自身が主宰するYouTube放送で、憂国の立場からのアンチ反日がよくわかる評論を行った。以下、その主要部分を日本語にして紹介する。





朝鮮を滅ぼした衛正斥邪派のDNAを受け継ぐ主思派が韓国を滅ぼす

今回の総選挙で審判を受けるのは私たち国民だ

(「趙甲済テレビ」3月3日アップ)

朝鮮王朝は高宗、閔妃、大院君が滅ぼしたと言えるかもしれません。

(親日内閣の総理大臣として日韓合併条約に署名した)李完用が国を売り渡したと言えば、気持ちはいいです。しかし、王朝がそのように何人かによって滅びることはありません。

朝鮮王朝がなぜ滅びたのかということを、思想的に説明するのが的確かもしれません。

みなさん、ソウルの中心にある光化門広場に立っているのはどなたの銅像でしょうか。

(光化門広場のすぐ北側の)景福宮は朝鮮王朝の王宮ですが、光化門広場は大韓民国の広場にならなければなりません。

ところが、大韓民国を発展させるのに、設計士の役割をした李承晩の銅像もなければ、施工者である朴正熙の銅像もありません。大韓民国大統領の銅像は1体もありません。


銅像は世宗大王です。世宗大王は偉大な人物でしたが、そこに鎮座させるべきではなく、李承晩大統領に席を譲らなければなりません。世宗大王の銅像は全国に大変多いです。

それではなぜ、初代大統領で、大韓民国に自由民主主義、韓米同盟、市場経済、教育改革をもたらし、朝鮮戦争を勝利に導いた偉大な指導力を持つ偉大な独立闘士でもある李承晩、あの方のために一坪の土地さえ提供できないのでしょうか。

ここに、朝鮮王朝を滅ぼし、今の大韓民国を危機に追いやっている一つの精神思潮があります。

それを衛正斥邪と言います。

衛正斥邪派です。言葉としては良いです。正しいことを防衛し、邪悪なことを排斥する。しかし、その衛正斥邪派がまさに朝鮮王朝を亡国に導きました。

衛正斥邪派は性理学に基盤を置いていますが、ただ中国のことを父母のように見てお仕えする思想です。

全ての判断基準が中国です。中国の皇帝です。

中国は善なる存在で、中国文化、儒教、性理学は至高至尊の原理で、これに反対する西学、すなわち西洋の学問や陽明学は異端だ、斯文乱賊(儒教を惑わす反逆者)だとします。完全に最近の全体主義思想と同じです。

とくに、この衛正斥邪派の決定的な欠陥は、自分の国、自分の民族というものがないことです。判断基準は中国、皇帝、孔子、孟子、堯舜の時代です。それが絶対基準です。



このような事大主義の結果、祖国がありません。

ただ義理、中国に対する義理だけを大切にして、ついに帝国主義勢力が東の方向に押し寄せてきた19世紀末、扉を内側から固く閉ざし、中国に忠誠を誓う国として生き残ることを望みました。

ですから、あのとき開化を試図した人々は失敗してしまいました。

これが今日、どこにつながっているのか。まさに主思派にそのDNAの脈がつながっているのです。衛正斥邪派と主思派はまったく同じです。

どのような点で同じなのか。主思派の判断基準は金日成です。

金日成を崇拝しています。

理由は共産主義者だからです。ですから同じ共産主義者でも、金日成よりも偉大な毛沢東を崇拝します。中国を崇拝するのです。

金日成崇拝が従北思想であるなら、主思派は必然的に従中思想、中国に従属する方向に傾くことになります。

文在寅大統領は新型コロナウイルス問題に対処しながら、ただ習近平への配慮から中国人の入国を禁止せず、むしろ日本にかっとなり腹を立てた。


これがまさに衛正斥邪派です。衛正斥邪派の思想では、中国は至高至尊な善であり、米国、西洋勢力、日本は野蛮だとされます。

文在寅政権が、これをそのまま受け継いで政策に反映させていることは、本当に嘆くべきことです。

衛正斥邪派、19世紀の衛正斥邪派が21世紀の主思派に姿を変えて、いまや政権を動かしています。世界のどの国でも見ることができないおかしなことが起きています。

衛正斥邪派、主思派、歴史のゴミ箱に入っていなければならない思想がいまだに韓国人たちの思考方式に決定的影響を及ぼしています。

それがまさに反日種族主義として現れています。衛正斥邪派も主思派も反日種族主義です。

反日種族主義は、日本がいくら良いことをしても無条件で反対しなければならない。

中国が悪いことしても擁護し、北朝鮮政権が悪いことをしても擁護する。

日本は良いことをしても悪いことをしたと考える。米国も日本と同じ勢力だから反対する。

反日反米種族主義が主思派のDNAであり、衛正斥邪派からきています。

性理学を基礎とする衛正斥邪派が朝鮮王朝を約500年以上支配して、その残滓がいまだに残っています。

ソウルは李承晩、朴正熙のおかげで、このようによく整えられた姿の世界的都市になりましたが、この世界的都市を運営する韓国の知識人たち、政治家たちの頭の中には偽善と独善があふれ、いまだに亡霊が住み着いています。

そうした人々がマスコミ、官僚、検事、判事、政界、青瓦台に浸透して掌握しているので、大韓民国がこのような危機を迎えているのです。

衛正斥邪派と主思派の共通点は無能なことです。国政運営には無能ですが、有能なのは二つです。まず扇動です。そして権力闘争にも有能です。

朝鮮王朝600年は実は左派政権でした。李承晩以後、約70年は自由民主主義、市場経済を基盤とする右派政権が続いてきました。


しかし、左派600年の根を無視することはできません。

そこに70年の自由民主主義、右派思想が根を下ろすには、まだ時間が十分ではなく、しっかり根を下ろすことができていない状態で文在寅政権という挑戦に出会いました。

ただし、私たちが目にする文明の力もまた無視することはできません。

この文明世界は、事実、科学、法治を基盤としています。主思派、金日成派は、事実、科学、法治を否定する文明破壊勢力です。野蛮です。

衛正斥邪派は西欧文明を野蛮と見ましたが、いま大韓民国において野蛮と文明を区分する基準は、科学を尊重するのか、事実を信じるのか、法治を守るのかにかかっています。

いま、青瓦台で権力を振り回しているあの人々は、法治を否定し、事実を否定する。そして科学を否定します。

世界最高の原子力発電所を、もっとも危ないもののように扱いました。

その結果、世界最高の技術を持つ原子力発電所がいじめられ、そのために健全な会社だった韓国電力をだめにして、いまや斗山重工業まで休業を検討するレベルに追い込みました。

その心性はどこから出たのでしょうか。

それがまさに衛正斥邪派のDNAを受け継ぎ、そこに階級闘争論まで加えた世界歴史上の最悪の政治理念なのです。

いや、理念でもありません、一種の悪霊でしょう。

悪霊にとらわれている執権勢力から、どのようにしてこの文明世界を守ることができるのか。今回の総選挙でそれが分かります。

国民がこのようによく整えられた国を維持する資格があるのか、ないのか。

あるいは犬や豚のように生きていくことがふさわしいのか。

この間、李承晩、朴正熙という国民の水準よりもはるかに偉大な方の指導の下で、このように発展してきたのに、これからは国民の水準に沈んで行こうということになるかもしれません。

太陽は沈みます。しかし、また昇ります。

4月15日の総選挙の後でも、太陽はまた必ず昇ります。大韓民国は流した血があまりに多いので必ず守ることができます。

自由という木は愛国者と独裁者の血を飲みながら育っていきます。

この間、愛国者はあまりにも多くの血を流しました。

これからは金正恩のような独裁者の血を飲みながらこの自由という木が再生しなければなりません。

この山野、この都市、この高層マンション、この家庭、この職場を守るためには、勇敢な人がいなければなりません。その勇敢な人を支える勤勉な人たちがいなければなりません。

みなさん、今回の総選挙で審判を受けるのは私たちです。

私たちはどのような水準の国民なのか。

文在寅よりも優れているのか、文在寅よりもだめな存在なのかについて、審判を受けるのです。