2021-07-23 15:16:22 | 日記
文在寅の“大逆走”で、韓国経済を襲う「株価暴落、破産ラッシュ、倒産爆増」の血みどろ地獄…!
武藤 正敏(元駐韓国特命全権大使)
6/30(水) 7:31配信
現代ビジネス
文在寅「経済失政」が韓国経済を破壊する…
文在寅は万事休すへ
韓国銀行は、今年の韓国経済は4%以上の成長も可能であるとしている。また、国際通貨基金(IMF)によれば、韓国の昨年の名目国内総生産(GDP)の規模は19年の12位から10位に上がったという。
昨年の順位上昇は、新型コロナの影響でブラジルとロシアが落ちたからであるが、韓国は2026年まで順調に成長し10位以内を維持する見通しである。
このように一見順調に見える韓国経済ではあるが、実体は危険と背中あわせのようである。
それは、文在寅政権の経済運営と深くかかわっている。
実際、韓国の自営業者の中には廃業寸前の崖っぷちに立たされた人が多い。
韓国の就業者の4人に一人が自営業者である。
毎年80万人以上の個人事業者が国税庁に廃業届を出すそうである。
特に、文在寅政権になってからの所得主導経済成長政策は自営業者に大きな衝撃を与えた。
さらに、いま韓国経済は不動産・株式などの資産バブルと膨大な額に膨らんだ家計債務という時限爆弾を抱えている。
金利が上昇するか、国内外に衝撃要因が生じれば、リスク要素が韓国経済に大打撃を与えかねないと韓国銀行は警告している。
韓国銀行は「金融不均衡が拡大しており、適当な時期に政策金利を引き上げる必要がある」と繰り返し述べており、6月24日には「年内」という時期を初めて明言したばかりだ。
通貨危機並みの「雇用衝撃」
現実として、目下の韓国では不動産価格は上昇を続け、株式も昨年当初から50%近く上昇している。
これは明らかに資産バブルを示している。
それと同時に、韓銀は昨年150兆ウォン増加した家計債務(今年3月末現在1765兆ウォン)の負担を感じている。
「資産価格があまりに急速かつ過度に上昇し、その過程で債務が同時に膨らめば、後日資産価格の下落が招く金融リスクはさらに高まる」と警戒している。
韓銀の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁が年内の適切な時点での金利引き上げを警告したのもこのためである。
韓銀がこのように資産バブルの過熱を警戒する一方で、文在寅政権は来年の大統領選挙に向けて資金供給を止める気配がない。
政府与党は35兆ウォン規模の追加補正予算を編成し、災害支援金としてすべての国民に支給すべく検討を進めている。
韓銀が金融引き締めに動き、政府与党は正反対の方向を向いて経済のかじ取りを行っている。
それでは韓国の金融市場の正常化を遅らせ韓国経済にとって一層大きな打撃となりかねない。
韓国の自営業者の比率は24.6%(2019年基準)に達する。米国(6.1%)や日本(10%)ばかりでなく、OECDの平均(16.8%)と比べても断トツである。
毎年80万人以上の個人事業者が国税庁に廃業届を出す。
廃業までしなくても青息吐息のところは多い。
韓銀は最近出した報告書で「雇用員のいる自営業者に集中した雇用衝撃は通貨危機当時とほぼ同じ様子」と指摘した。
文在寅が「貧富の格差」を拡大させる…
文在寅政権の進めた週52時間勤務制は、夕方の商売が中心だった一部業種から夕方の営業を奪った。
最低賃金の急激な引き上げによる人件費負担のためスタッフを解雇したり、週休手当のない週15時間未満のアルバイトに切り替えた。
現政権が発足した2017年、1時間当たり6470ウォン(約635円)だった最低賃金は今年8720ウォンになった。
過去4年間の引き上げ率は35%である。
最初の2年間の引き上げ率が大きく、昨年(2.9%)と今年(1.5%)は穏やかな引き上げに抑えられたことから自営業者も一息ついたところである。
しかし、労働界は現政権任期最終年の今回の引き上げで政権の公約1万ウォンを達成しようと意気込んでいる。
1万ウォンとなれば、来年の引き上げ率は14.6%となる。
文在寅大統領は国際労働機関(ILO)の総会で、「韓国政府は長時間労働を改善し、最低賃金を果敢に引き上げ、所得主導成長を含む包容的成長を追求した」と自画自賛した。
しかし、所得主導成長を目指した最低賃金の急激な副作用によって雇用が減り、所得格差はむしろ広がっていることには言及しなかった。
韓国経済は、過去4年間で雇用員のいる自営業者は28万人減り、雇用員のいない自営業者は15万人増えたのが現実である。
また、同じ事業所で長時間働く職は減り、週17時間以下のバイトが88万人も増加した。
賃金負担が耐えがたい水準に来ている証拠である。
今年最低賃金引き上げ率がどうなるかで韓国経済の零細企業はますます廃業の危機が迫ってこよう。
文在寅大統領がILO総会で自画自賛したことは、単に韓国経済の失敗を認めなかったというだけである。
文在寅氏が現実を直視しない限り、自営業者の倒産は一層増大し、韓国社会の貧富の格差を広げることになる。
韓国「利上げの衝撃」
韓国銀行の李柱烈総裁は6月24日、物価安定目標運営状況点検結果を発表する説明会で、
「現在、緩和的金融政策を年内に適切な時点から秩序をもって正常化していくことを申し上げた」
「(景気)回復傾向に合わせて(金利を)正常化するのは当然の過程と申し上げている」と述べた。
李総裁が年内といったのはこの日が初めてである。
李総裁は「インフレをもたらしかねない要因も少なからず潜在している」とし、「高い物価上昇率が相当期間継続した場合、経済主体のインフレ期待が高まり、さらなる物価上昇を誘発する可能性もある」と述べた。
さらに韓銀は、金利引き上げの根拠として、物価よりも資産価格の上昇や個人向け融資の急増といった「金融不均衡のリスク」に重点を置いている。
李総裁は、株や不動産などの資産市場への資金の集中が顕著で、個人債務もなお大幅に増加していると指摘しながら、「金融の不均衡が累積しており、ここに留意して金融政策を調整する必要性が日増しに高まっている」と強調している。
金利が急激に上昇するか、国内外に衝撃要因が生じれば、リスク要素が韓国経済に大打撃を与えかねないとの見方である。
現在の金利は年0.5%であり、6月27日の定例金融通貨委員会では同水準に据え置いたが、韓銀内外では、10月にまず0.25%の利上げをし、来年1月または2月に追加で0.25%上げるとの見方が出ているという。
問題は利上げの衝撃である。
今年1-3月期の名目国内総生産(GDP)に対する民間債務(家計負債+企業負債)規模は216.3%と過去最大水準である。
韓銀によれば、今後金利が上がる場合、滞納が0.3ポイント増えると推定している。
株式市場にもマイナスの影響が予想される。
それでも利上げに踏み切らざるを得ないのは流動性が限界状況に達しているからだという。
韓国の資産バブルの「象徴」
ソウルの不動産価格高騰が止まらない
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経済正義実践市民連合(経実連)は6月23日に記者会見を開き、
「文在寅政権になって4年間の間にソウルのマンション価格が93%上昇した」と指摘した。
ソウル75か所のマンション団地11万5000戸のマンション相場が、3.3平方メートルあたり平均2061万ウォン(約201万円)から3971万ウォン(約387万円)に上昇し、30坪のマンションの平均価格は6億2000万ウォン(約6050万円)から、11億9000万ウォン(約1億1600万円)になったという。
経実連と、政府が発表した価格には差がある。
経実連は国民銀行のマンション売買価格資料を基にしていると根拠を明示しているが、国土交通部の資料に対しては「歪曲した統計を提示しつつも、肝心の調査対象や算出の根拠とした資料はまったく公開していない」と批判している。
住宅価格が急騰し、所得から見た住宅価格の水準は過去最大レベルに達している。
国民銀行が集計した今年1-3月の韓国の住宅価格対所得倍率は17.4倍で昨年同期比の13.9と比べ急上昇している。
借金地獄
家計債務は、政権初期に「不動産との戦争」を宣言した文在寅政権の不動産政策が失敗し、住宅関連の資金需要などで高い伸びが続いた影響が大きかった。
これまで20回以上の新規政策を導入しても価格の上昇を抑えられないのが現実である。
そのたびに家計債務は膨らんできた。
政策金利が上昇すれば市中金利も同時に上昇する。
新規に借り入れを行う人のハードルは高くなる。
既に融資を受けている人は返済額が増え、家計の債務返済負担は増す。
現在の家計債務の70%は変動金利型である。
金利が1%上昇すると家計負担は年間12兆ウォン増加する。
(返済猶予など)コロナによる金融支援措置などが終了する過程で、金利上昇が重なれば、脆弱過程を中心に不良債権リスクが増大しかねない。
株式への投機熱もますます盛り上がっている。
個人投資家が群がり、KOSPIは昨年の年初に比べ、50%ほど上昇した。
その一つの要素としては、不動産価格の上昇によって不動産購入の道が阻まれたので、資金が株式に回っているのだろう。
韓国銀行が年内の政策金利引き上げを予告した6月24日にもKOSPIは最高値を更新した。
株式相場の過熱感を示す一例であろう。
しかし、金利の上昇は株式相場には否定的な影響を及ぼす。
仮に金利の上昇が株式投資への熱気を奪い、株式市場のバブルが消えて株価が大幅に下落すれば、資金を借り入れて投資した人は債務を返済できなくなる。
韓国「失われた10年」へ…?
韓銀はいま金融不均衡を危惧し、資金供給ではなく、資金回収の準備を進めている。
債務の急激な増大、資産価格の過度な上昇、株式などリスク資産に対する過度な投資が同時に起きることで、金融が不安定化し、実体経済にも飛び火しかねない状況を懸念しているからだ。
そうした中、韓国政府は、第2次補正予算を編成して35兆ウォン(約3兆4200億円)規模のコロナ災害支援金の給付を準備するという、正反対の方向を向いた政策を展開しようとしている。
これは大統領選挙で票を獲得するため現金をばら撒こうという側面もある。
韓銀の引き締めに向かう金融政策と、韓国政府の拡張的な財政政策との食い違いについて韓銀は
「自営業・小商工人は金利正常化の過程に苦難があるが、財政政策で苦境を支援してくれるだろう」
「金融政策と財政政策が相互補完的に作用するようになれば」いいとして食い違いを否定した。しかし、政府と韓銀の間で適切な政策協調が行われているかは疑問である。
文在寅政権最後の年に、最低賃金が再び大きく引き上げられる一方、金利の引き上げによって資産バブルの崩壊、家計債務の不良債権化の兆候が見られれば、韓国経済は日本の失われた10年と似た状況になる危険性をはらんでいる。
しかし、今の文政権にこうした状況をうまくマネージできる人材はないように思われる。
残された1年がとてつもなく長く感じられるのではないか。
武藤 正敏(元駐韓国特命全権大使)