韓国の対外信用リスク(CDS)が、5年ぶりに高い数値になっている。
韓国の国債の格付けは、財政赤字が少ないことを理由に、日本よりも2段階上のランクである。
だが、昨今のウォン急落や貿易収支が7ヶ月連続赤字などを嫌気され、CDSは日本の2倍強という高さに跳ね上がっている。
韓国紙『東亜日報』(11月2日付)は、「金融ひっ迫で韓国の対外信用リスクが5年ぶり高水準」と題する記事を掲載した。
韓国国内外の悪材料が重なり、韓国の対外信用リスクが5年ぶりの高水準を示した。
(1)「11月1日、国際金融センターによると、韓国政府が発行する外国為替平衡基金債券(外平債)の5年物のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のプレミアムは、10月31日、前日より0.040%ポイント高の0.700%ポイントだった。
米国と北朝鮮の対立で戦争危機が高まった2017年11月14日(0.707%)以来、最も高い水準だ。
CDSとは、不渡り発生時に債権および融資の元利金を失うリスクに備えた信用派生商品だ。
通常、国家経済のリスクが上がれば、国債CDSのプレミアムも上がる」
CDSは、債務不履行にともなうリスクを対象にした金融派生商品。
対象となる発行体が破綻し、金融債権や社債などの支払いができなくなった場合、CDSの買い手は金利や元本に相当する支払いを受け取る仕組みだ。
保険のようなものだ。
韓国のCDSが跳ね上がっているのは、破綻リスクが高くなっているという意味だ。決して、褒められたことではない。
(2)「韓国外平債の5年物CDSのプレミアムは、日本国債(0.310%ポイント)との格差が2倍以上に広がっている。
国際格付け会社ムーディーズとフィッチが算定した韓国の国家信用格付けはAAで、日本(A+)より2ランク高いが、国家不渡りのリスクはさらに高いと評価されたのだ。
韓国より信用格付けが2ランク高いドイツ(AAA)の国債CDSのプレミアムは、現在0.270%水準だ」
韓国外平債の5年物CDSのプレミアムは、0.700%ポイントである。
日本国債の0.310%ポイントの2.25倍である。
日本はゼロ金利を貫き円安に見舞われているが、それでもCDSは、韓国よりも格段に低く安定している。
日本の総合国力を評価した結果であろう。この数値を見ると、韓国が日本を抜いたなどと、口が裂けても言えなくなろう。
(3)「最近、「レゴランド事態」が引き金となった金融市場のひっ迫と共に、韓国経済のファンダメンタル(基礎体力)の弱化をめぐる懸念も、韓国国内CDSプレミアム高騰の原因となった。
同日発表された10月の輸出入動向によると、輸出は2年ぶりにマイナス成長し、貿易収支は25年ぶりに7ヵ月連続で赤字を出した。
国内代表企業の三星(サムスン)電子のCDSプレミアムも0.678%ポイントで、年明け(0.215%ポイント)の3倍水準に高騰した」
サムスンのCDSプレミアムも、0.678%ポイントと高くなっている。
13兆円の現預金を持っていても、半導体市況の急落という背景によって跳ね上がっているのだろう。
それでも、韓国外平債の5年物CDSのプレミアム0.700%ポインを下回っている。
サムスンの方が、韓国政府よりも安全という皮肉な結果だ。
(4)「ハイ投資証券のパク・サンヒョン研究員は、「かつても経常収支が悪化する時点で、常に信用収縮現象が伴った」とし、
「中国の習近平国家主席の3期目続投にともなう世界資本市場の『チャイナラン』(中国回避=チャイナとバンクランの合成語)も、国内信用リスクを高める要因だ」と分析した」
世界資本市場では、「チャイナラン」(中国回避)という言葉が使われている。
中国も落ち目になったものだ。
とても、世界覇権を狙う資格はなさそうだ。2049年に世界覇権を目指すとは、お笑い種である。
韓国の企業金融の混乱は酷いものだ。
企業が、借入でノンバンクへ殺到している。
韓国経済の弱点は、金融構造の脆弱性にあることは間違いない。
『東亜日報』(11月1日付)は、「銀行からの融資が大変になるとノンバンクに ノンバンクからの融資が30%に迫る」と題する記事を掲載した。
企業融資額の中でノンバンク預金取扱機関(ノンバンク機関)から受けた融資の割合が30%に迫り、2009年のグローバル金融危機後最高値を記録したことが分かった。
銀行からお金を借りにくい企業が、相対的に金利の高い相互貯蓄銀行など、ノンバンク機関に対する依存度を高めている。
(5)「特に景気萎縮に脆弱な不動産業と卸・小売業、宿泊飲食業で融資を相対的に多く受けていることが明らかになり、不良のリスクがより一層高いことが把握された。
31日、全国経済人連合会(全経)が韓国銀行の分析結果によると、新型コロナウイルス感染症以降、企業の預金銀行とノンバンク機関を通じた融資は共に大きく増え、相対的に金利が高いノンバンク機関の融資の増加率が特に2倍以上高いことが分かった。
ノンバンク機関とは、銀行ではないが、預金を担当する金融機関で、相互貯蓄銀行や信用協同組合、セマウル金庫などが該当する。9月基準の融資金利は、預金銀行が4.7%、相互貯蓄銀行は8.0%だった」
日本のゼロ金利から見ると、ウソのような高金利である。
9月基準の融資金利が、預金銀行(普通銀行)が4.7%、相互貯蓄銀行は8.0%である。
これだけの金利を払って事業を行なうには、相当に高い粗利益を出さないと経営できないであろう。