いよいよ2015年も始まりました。←ちょっと遅れてはいませんか?
- 私は「干支(えと)」などほとんど気にしないたちですが、うわさによれば今年の干支はどうやら羊(ひつじ)らしい。
- いずれ再び「羊」年が巡ってくるのでしょうが。毎回事情が異なっており、同じ年にはならないのがおもしろい! しかし何か共通点があるはずと必死に探すのも、これまた一興!
さてこの「羊」という字をみて思い出すことがあります。
というように
伝来した「美」という字は、大きい「羊」を食べることが「美」、を連想させ、大きく腹が出ていることが「美」、だと主張しているようです(笑)。←それはちょっと違うと思う?
一方、日本では、
トランジスタラジオ、個別に小さく区切った幕の内弁当、小さく折りたたんでカバンに入れる扇子(せんす)・折畳み傘など、「小さいもの」「小型化」に重要な価値をおくようで、平安時代の清少納言も『枕草子』でこう言っています。
うつくしきもの
瓜にかきたるちごの顔。雀の子の、ねず鳴きするにをどり来る。二つ三つばかりなるちごの、いそぎてはひ来る道に、いとちひさき塵のありけるを目ざとに見つけて、いとをかしげなるおよびにとらへて、大人などに見せたる、いとうつくし。・・・・
雛の調度。蓮の浮葉のいとちひさきを、池よりとりあげたる。葵のいとちひさき。なにもなにも、ちひさきものはみなうつくし。:『枕草子』151段
たしかに
「小さい」稚児(ちご)つまり幼児は、獰猛(どうもう)な一面を秘めながらも、ある意味で「かわいい」ものだし、「小さい」野鳥には、鳥インフルエンザの危険があるものの、「手をさしのべなければならない」哺乳類の乳児とは違った、「自立したかわいさ」が見られます。
また都のあった土地の文字をみると
- 飛鳥時代〔592-710〕~奈良時代〔710-793〕には、中国の影響を「小」さくしようとしたものの、まだまだ影響が「大」で、中国そっくりの街並みや寺が見られ、唐招提寺には盲目の鑑真〔688-763〕という高僧もやってきました。
- その後、長岡京を経由して京都に遷都され、かなり中国の影響が「小」さくなり「大」という字が見られなくなりました。
- 平安時代には『枕草子』で「小さいものは全て美しい」と強調されて扇子も発明され、幕の内弁当〔江戸時代~〕やトランジスタラジオ〔昭和時代~〕、太陽系小型探査ロケット〔平成時代~〕へとつながります。
何を言っているか、その意味が分らない方は、次をどうぞ(笑)。
「奈良」の「奈」には「大」「小」の両方が含まれるのに対して、「京都」の「京」には「小」しか含まれない、ということでした・・・・(笑)。
そういえば
奈良には「だだっ広さ」を感じ、京都には「ちまちました狭さ」を感じる人がいます。それゆえ京都には、狭いのを広く見せる工夫が発達したのでしょうね。
言い替えるならば
- 「大」を「美」とする中国
- 「小」を「うつくしい」とする日本
ということになります。「大」が含まれる「美」を、「び」ではなく「うつくしい」と読ませるのが正調・日本節〔にほんぶし〕!
なお中国語では、米国(アメリカ)のことを「美国」と表示し「メイクォ」と発音するとのことですが、これは中国特有の「当て字」であり「meri」が「美」の「メイ」の音に似ているだけのことで、「美女とか美しい」の意味はないようです。
「大」を目指すがゆえに、
やたらと暴力・武力で領土を広げようとするためか、全体の統率ができず反発が大きくなるのですが、この反発を暴力・武力で鎮圧する、こういうのが中国4000年の歴史でした。今の中国をみていてよく理解できますね。
日本にも問題が無数にあり、解決を急がねばなりませんが、
強引に「大」を目指すために発生する「異常な不合理」で国が混乱し、これを問答無用とばかり武力弾圧するためより一層混乱し、再び武力鎮圧。こういう負の連鎖が続く
こういう中国を見ると、そんなものと比較するのに疑問はありますが、まだ日本は少しマシ、と言えるのでしょうか。
パリの事件を耳にするにつけ、
キリスト教を前提として枠を大きくしてきたEUにも多くの問題があるようです。トルコ加盟をどうするか悩んでいる現在、今回の事件が直接には宗教問題と関係がないとしても、この宗教問題を解決しないまま移民を広く受け入れEUを大きくすることには相当な混乱と危険がある、と思われます。
「反テロ」は大切なことであり暴力による威嚇を認めてはいけませんが
「EU発展のため旧植民地(イスラム圏)から移民を多く受け入れた結果として宗教摩擦が大きくなった」と仮定するなら、そこにこそ深刻な問題があるのではないか、と愚考する次第でおぢゃります(笑)。
つまり
- EU拡大が無条件で「善」ではなかった。
- EUは、これをどう乗り越えるか
が直面する課題でしょうか。
それでは
羊→美→大→EU拡大は「善」?
でもって今回の記事を終わりとう存じます(笑)。