いま、この話題に触れないわけにはまいりませんね。たしかに謎だらけの「金正男の暗殺事件」。
“未確認情報”乱発する日本マスコミ、なぜ?
緻密な事実確認を経て慎重な報道をするのが日本のマスコミの長所だが、唯一例外がある。“敵国”である北朝鮮関連報道だ。13日、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の長男の金正男(キム・ジョンナム)氏が亡くなった後、日本のマスコミの誤報と“未確認情報”報道が相次いでいる。:ハンギョレ新聞 2017/2/18 ←リンク切れになるかも
不可解な情報が錯綜する事件ですが、この記事を見ていると
韓国ハンギョレ紙に「できれば北朝鮮が起こした犯罪にしたくない」という意識があるのでは
という疑念が生じてしまうのです。
これは明らかに韓国他紙と異なるもので、「反日」日本人はもとより、ハンギョレ紙だけを読んでいる韓国人には、この疑念は決して理解できないでしょうから、「妄想だ」になってしまうでしょう。
ここでは
そういった「妄想だ」を生むきっかけとなった「朝鮮半島で漢字を禁じハングル表記のみを許したことで抽象的思考が疎かになった」かも知れない問題
については、問わないことにしておきます。
これはちょうど琉球新報・沖縄タイムスなどにしか目を通していない沖縄人に対する疑念と、同じなのです。
これの直接的な原因は、「信頼」「惰性」「洗脳」「その他」のどれなんでしょう。
はいまぁ~怖いですね、ホラーですね!←淀川長治
事実、韓国には潜在意識として
現在のようなアメリカの属国ではなく、北朝鮮を信頼し、できれば伝統のある中国の属国であるほうがマシ、と考えている人たちが沢山いる、とのことです。
「韓国がアメリカの属国」であると私が判断した根拠は、戦時作戦統制権移管を再度延期し、2020年代中ごろに移管することにした、ということでした。:Wikipedia
わかりやすく言えば、たとえば北朝鮮が攻めてきて第三次世界大戦などが勃発したときに、韓国軍は何もできず、作戦指令のすべては米軍が行なう、というのに韓国が同意したということです。
そうすると1000年以上の歴史からみて希有な現在、つまり「中国の属国ではだめだ」という一時的な見方は、「懐かしい遠い過去のこと」となってしまうのでしょうか。
当然のことですが、この選択は韓国にあるのですが、韓国が、悪意をもって他国領土を占領しようとする共産主義者の手に落ちるのには、大きな危険を感じます。皆様はいかがですか。
もしハンギョレ紙(韓国)が北朝鮮志向でないなら
金正男らしい人物を殺害したのが一体誰で、どういう動機があったのかを、取材で追究するはずですが、それも見られないようで、なんとかこの事件を「迷宮入りにさせたいと願っている」と受け止められる恐れがあるのです。:韓国ハンギョレ紙 2017.02.18
情報が錯綜する不可解な事件で、なぜ日本の誤報を指摘するだけなのか、と感じました。
繰り返せば
「北朝鮮工作員の仕業だ」とすると、韓国の次期左翼政権樹立に邪魔となる、とハンギョレ紙は判断したのでしょうか。
「保守系の朴槿恵政権の次は、左翼政権になりそうだ」
という今の韓国世論の動向に悪影響を与えないようにしたい(このまま進んで欲しい)、こういう下心がハンギョレ紙の記事からは見えてくるのです。一つの記事だけで大胆な結論を出すのは控えねばなりませんが、そんな印象が残ってしまいます。
堂々と正確に事件対応し、結論がどちらに転ぼうとも構わないではないか、というのが私の見方です。
北朝鮮の犯行であると私が推定しているのは
- 北朝鮮が、国内で事件の報道をほとんどしていないこと(報道規制か)。
- 北朝鮮が遺体を「マレーシアによる司法解剖の前に北朝鮮へ返還すべき」と主張しているらしいのですが、なぜ積極的に司法解剖を推奨しないのか、また司法解剖になぜ立ち会おうとしたのか。←他国もまた自国北朝鮮と同じで「都合のいいように司法解剖結果をねじ曲げる」とみなしているからですか。
- 北朝鮮が、実行犯の女は北朝鮮籍ではなさそうなものの、逮捕された男が北朝鮮パスポートをもっているらしいことについて、何も語っていない。
- 北朝鮮が、北朝鮮犯行説に反発する声明を出せば出すほど、例によって北朝鮮犯行説を強化してしまう、からでしょうか。
記事で
「金正男氏が亡くなった後」と被害者が金正男であると認識しているのは、都合のいいように情報を解釈する姿勢とも受け止められます。
マレーシア側が、金正男の家族に対してDNAサンプルを提供して本人確認をするまでは遺体を北朝鮮へ返還できない、つまり本人確認のあと遺体を引き渡す(afp 2017年02月17日)、としている段階ですから、もしも公正・公平を期すメディアならば(それさえ危ういか)、勇み足でしょう。
ハンギョレ紙が
「北朝鮮や中国を支持している左翼政権成立を願っていて、そちらのほうが紙の主張に沿うし、金儲けになる」
と考えているのはやむを得ません。
ただし
今の北朝鮮には違和感があるけれども、日本のマスメディア批判でささやかに抵抗しながらも、左翼政権への信頼感に揺るぎはない、ことを示しているのかも知れません。
また引用した記事にみられる
「緻密な事実確認を経て慎重な報道をするのが日本のマスコミの長所」
というのは、韓国のマスコミには「緻密な事実確認を経て慎重に報道する」姿勢が見られないこと、すなわち「でっちあげ」ばかりの報道である、ことを暗示しています。
さてさて、皆様はどう思われますか。