Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その81

2008年11月19日 | 制作裏話
GMKゴジラ 熱線バージョン編 Part.2

■ピッカピカの背びれ

 背びれへの塗装で、熱線放射時の発光を表現する事にした「GMKゴジラ 熱線バージョン」ですが、いつも以上の作業量となりました。
 それまで背びれの塗装に手間をかけて凝ったカラーリングにしたものと言えば、「ミレゴジ ブルーバージョン」(完売)と「ミレゴジ ファイアーバージョン」(発売中)がありました。これらは複数の色のグラデーションでの塗装で、それぞれの彩色テーマのシチュエーションを表現しています。
 これらの作業は、細かく、複数の色でしたのでかなり大変でしたが、この「GMKゴジラ 熱線バージョン」の背びれの塗装はそれ以上となりました。

 一般に各社で発売されているレトロソフビ等のゴジラの背びれの発光表現と言えば、シンプルにシルバーやゴールドだけでスプレーしているのがほとんどです。
 もちろん弊社としてはそういうパターンをしたくはありません。

 GMK劇中でのゴジラの熱線放射時の背びれの発光は、他のゴジラ作品に比べて放射までの溜めが多く、ほぼ背びれ全体に白く発光しています。そのため、背びれのほとんどをまずツヤを多めにした白で塗り、発光を強調するため、突起部分をシルバーで重ね塗りです。さらに先端のわずかな部分だけをメタリックブルーを薄くスプレーしました。
 当初はこれでいこうと判断し彩色見本を作って告知したのですが、塗装作業をしながらもっと強調できないかと考え、さらに背びれパーツ全体だけにツヤが出るようにクリアをしっかり塗りました。
 いつもの弊社の他のゴジラ達の背びれと比べても一目瞭然。お求めいただいた方々ならすぐにわかっていただけたと思いますが、ピッカピカの背びれです。画像ではなかなか伝わりにくいのが残念です。
 ゴジラソフビの背びれとしては、ある意味異質かもしれませんが、熱線放射時の発光は表現できたと思うのですが、いかがでしょう!? こういったカラーの背びれのゴジラはこの「熱線バージョン」だけです。

 いつものゴジラの背びれの塗装作業と比較して、3~4倍の手間と時間をかけましたが(作業中はかなりラリっていたかも……笑)、クリア素材や蓄光素材の成型ではなく通常の成型色を使用した上で、「カッコかわいく」のテーマの中で塗装だけである程度表現できた事は、弊社にとっては高い経験値となったのは言う間でもありません。



(2009.7.27更新)
「GMKゴジラ 熱線バージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

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