Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その177

2010年04月08日 | 制作裏話


PART.4 「ビオゴジ」「ギドゴジ」の区別

■マニアックと言えばマニアックですが……
 今日はちょっと裏話と言うよりは余談に近い話です。

「ビオゴジ」と「ギドゴジ」の商品を発売して感じた事です。
 両ゴジラの区別化ができるのは、ファンの中でもフィギュアを作られている方でも多いとは言えないのではないかと言う事です。メーカーさんに限って言えば、私の知る限りきちんと理解した上で作られていると感じたのは、一部のガレージキットメーカーさんだけのような気がします。(違っていたらごめんなさい)
 多くのソフビメーカーさんが「ギドゴジ」を発売しなかったのは、昨日書いた商売上のリスク以外に、「ビオゴジ」との区別ができなかった、もしくは違いを知らなかったと言う理由もあったのかもしれません。
 無理もありません。映画が公開された当時、雑誌やムック本でも、劇中スーツの説明の写真でのキャプションや説明ネームが間違っている事が多々ありました。特撮に詳しいはずのライターさん達ですらそうなのですから、それらを資料に作られるだろうメーカーや造型師さん達が、もしきちんと区別して作るとなれば大変な作業です。
 弊社としてもできる限り資料を集め、何度も両作品の映像を確認、流用部分についてはスーツの流れを弊社なりの推察も含めて把握し、造型したつもりです。やはりその手間は、シンプルに単体のゴジラを作る作業に比べれば遥かに時間を要するし、マニアックな作業です。
 今まで生意気な事をズラズラ書いてはいますが、私自身、商品化するためにいろいろと調べたり映像で比較するまでは、事細かく具体的にスーツの流用部分の流れや違い等、具体的にはわかりませんでしたから(弊社なりの調べた部分は「ブラックバージョン」の時の「こだわり」をどうぞ)。もしかしたらまだ知らない部分はあるのかもしれません。

 もちろん弊社商品をお求めいただいた皆様の中には、はじめからちゃんと違いを理解されていた方もいらっしゃます。画像やイベントで展示したサンプルをご覧いただいて、こちらが説明するまでもなくすぐにこだわって区別化した点に気がつかれていた方もいらっしゃいました(内心「おおっ、さすが!!」と思わずにはいられません)。
 それでも限られた方々だけです。それだけ区別して「ギドゴジ」を商品化することはかなりマニアックな事なのかもしれません。
 そして「原潜襲撃バージョン」は、劇中シーンとしてはほんのわずかのシーンのイメージのカラーです。そういう意味ではさらにマニアックなバージョンと言えるのかもしれません。

 多くはありませんが、「ギドゴジ」につきましては、まだいくつかのシチュエーションカラーの企画案があります。「またマニアックな……」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それでもGメモリーズらしく、「ギドゴジ」らしく、ゴジラが大好きな皆さんに喜んでいただける「ギドゴジ」を作っていきたいと思います。

「ギドゴジ 原潜襲撃バージョン」(あとわずか)現在発売中です。ご希望の方は弊社までお電話でお求め下さい。

(2010.9.27更新)
「ギドゴジ 原潜襲撃バージョン」は完売いたしました。ありがとうございました。