PART2.全体の配色について
■南極でのゴジラを表現するために
今回の「ファイナルゴジラ 南極戦バージョン」は、劇中での２つの南極での戦いをモチーフとして企画したのですが、一般的に「氷」「雪」「寒い地域」をイメージしたゴジラソフビと言うと、クリア成型のものをイメージする方も多いと思います。
弊社でも近いテーマでは「キンゴジ 氷山出現バージョン」や「ファイナルゴジラ エリアGバージョン」等がありました。いずれも青系のクリア成型で企画、販売致しました。他社さんのソフビゴジラ商品でも、近い雰囲気のテーマと思われる色の場合でもクリア系の物が多かった事と思います。
そしてクリアでない場合は、通常の成型色でも、青系、白系をメインカラーとして成型色や塗装を施しているものが多いと思われます。
いずれもそれらによって、「氷」「雪」「寒い地域」でのゴジラと言う表現をされていたものが多かったと言えるでしょう。一目でテーマがわかりやすいし、表現もしやすいと思うのです。
こういったテーマでは、やはりクリア成型、もしくは青系と考えるのが自然と言えるのでしょう。
しかし、今回の「南極戦バージョン」はそういった一般的な配色では、どうしてもモチーフとなるシチュエーションシーンの雰囲気を表現できないと考えました。すぐに思いつくような色の組み合わせをしたくなかったというのもありますが、今回に限りそうではない、もっとあの劇中の緊張感溢れ、決して明るくはなくストーリーへの高揚感を表現したいという思いが強く、配色を考えたのです。
Gメモリーズセレクションはいずれの商品も、造形においてもカラーリングにおいても「カッコかわいく」をテーマに商品化しています。ですから今回の商品も当然、その枠で配色を考えるのですが、劇中の雰囲気を充分に表現する事を考えれば、スクリーンに写る南極を舞台にした時のあのゴジラの色をそのまま表現すれば間違いないのですが、それではリアルになってしまい、「カッコかわいく」から外れてしまいます。
あくまでも「カッコかわいく」から外れず、それでいてリアルではないのにあのシーンのゴジラを思い浮かべられる事を今回の配色テーマとしたのです。
続きはまた明日。
