☀️🍀生まれ直すおさん🍀🍀
人間は生きているうちに三回生まれ直しなさいと言う意味で、
「おいち、おに、おさん」という言葉があります。
おいち(一)は、この世に生を授かる誕生のこと。
おに(ニ)は、「私」「僕」という感覚が生まれる4歳前後の自我の芽生えのこと。
この時期の子供は、急に、「自分、自分」と主張し始め、自分と他人を切り離し、主体をつくり始めます。
おさん(三)は、自分を産むこと。
出産のことを「おさん」ともいいますが、
子供を産むことだけでなく、
わきまえを持って、自分を生きることに腹をくくり、新しい自分に生まれ変わることです。
つまり、本当の自分をこの世に産み落とすことこそ、
「おさん」であり、誰にとっても共通する使命。
自分の魂の声である本音に根ざした、
本当の自分を誕生させるために、「おさん」というプロセスを経て、
自分らしく自分を生きられるようになるのです。
おさんとは、人生における「変容」です。
変化ではなく変容。
変化とはいままでの延長線上で変わることを指しますが、
変容とは自分の在り方が変わることをいいます。
だから、みな「別人になったような気がする」という表現をします。
実際、人生の大きな転機を経た人は、まるで別人になるのです。
僕はゴルフが好きで、毎週決まった曜日に必ず、ゴルフ練習場に通っています。
自分でいうのもなんですが、シングルプレーヤーで、腕はなかなかのもの。
そんな僕に闘志を燃やすのが、縁あってゴルフ仲間になったある社長さん。
彼は、僕の隣にわざわざ席を取って、ガチン、ガチンと飛ばしては、「どうだ?」といわんばかりに、
ライバル意識全開にして競ってくる人でした。
ある日、彼は、ニューヨーク出張でタクシーに乗ろうとしたとき、
心臓発作で倒れてしまったそうです。
そこからがミラクルなのですが、
なんとそのタクシー運転手は元救命士。
素早く心臓マッサージで蘇生を行い、
救命士だからこそ知る心臓の名医がいる病院へ最短距離で彼を運んでくれたのです。
彼は、息を吹き返すまでの間、三途の川を渡かけていました。
臨死体験をしながら
「もし生き返ることができたら、
妻に『ありがとう』からいい直し、
子供たちには『幸せになってくれ』といいたい」
と強く思ったそうです。
そして、目覚めたら本当に生きていた。
彼は、とにかく妻に会いたい一心で、3ヶ月は飛行機に乗ること医者に止められていたにもかかわらず、
無理やり医者を説得し、3週間で日本に帰ってきました。
帰国して間もなくのこと、彼はいつものゴルフ練習場にいました。
でも、その表情はまるで別人のよう。
ゴルフをやるわけでもなく、微笑みながら、ただプラプラと歩いていました。
僕は社長と目が合った瞬間、彼が変容していることがわかりました。
「待ってましたよ」というと、
彼は「わかるの?」と驚いて、
僕にニューヨークでの出来事を話してくれたのです。
彼は、日本に帰って来てすぐ、まず妻に
「いままで支えてくれてありがとう。
ともにいてくれてありがと。
どんなときもイヤな顔ひとつしないで、
家のことをしてくれてありがとう。
これまで以上に、僕にいろいろなことを注意してくださいね」
と感謝の気持ちを伝えたそうです。
そして子供たちにも、
「君たちが生まれてきてくれただけで、僕はすべてが幸せなんだ。
だから、君たちも幸せになってほしい」
と死に際でいおうと思ったことをそのままいったそうです。
そして僕にもこんな言葉をくれました。
「いつもゴルフのライバルになってくれてありがと。
僕に関わってくれてありがと。
僕はね、ただの中年太りのおじさんで、
今までと見た目は変わらないけど、
神さまみたいになっちゃったんだ。
生きているだけでいいんだよ。
感謝、感謝。
みんなに文句をいわれるだけでうれしい。
かまってもらえるだけで嬉しい。
みんなの笑顔、怒った顔、なんでもいいんだよ。
ただいてくれるだけで幸せなんだ」
僕はいいました。
「社長、もう僕とライバルになることはないですね」
「距離もスコア金城さんに負けている。
ともに、金城さんとゴルフの時間がつくれればそれが幸せなんだ。
いまは風を感じたいんだよ。
生きてるな、って、雨を感じたいんだよ」
それまで、神も仏も信じていなかった人が、臨死体験をして何が大事かを悟ったのです。
まさに変容です。
社長さんは、会社に対しても方針をがらりと変えました。
それまでは、遅刻は厳禁、仕事は男の使命、
家族のことを職場に持ち込むな、
というモーレツ仕事人間タイプだったのですが、
この出来事をきっかけに、
職場の給与体系を自己申告制に変え、
社員全員に自分の仕事量にあった給与を申告するようにしたそうです。
「自分で自分の人生を幸せに導きなさい」
「家族を第一に仕事をしなさい」
「どんなに不満があっても笑顔で過ごしなさい」
など、これまで口にしたことのなかった言葉を社員に説いて回り、
本当に別人になったそうです。
この社長さんは、心臓発作で死にかける経験をして、
新しい自分に生まれ変わる、「おさん」をしました。
人生にとって本当に大切なことを忘れて生きていると、
それを取り戻させようと、彼のように死を意識させられる出来事が起こったりするのです。
でも、できれば死にかけるような経験はしたくないですよね。
だったら、シンプルに愛を感じようとすることです。
すると、子供たちからの愛、パートナーからの愛、
親からの愛、職場の人からの何気ない愛。
近所の人が投げかけてくれた小さな愛、電車のなかで席をゆずり合う人愛。
なんとたくさんの愛に包まれている間に、気づくことができるでしょう。
痛い思いをすることなく、日常のなかで、本当の自分を誕生させることができるのです。
(「あなたのなかのやんちゃな感情とつきあう法」金城幸政さんより)
人間は生きているうちに三回生まれ直しなさいと言う意味で、
「おいち、おに、おさん」という言葉があります。
おいち(一)は、この世に生を授かる誕生のこと。
おに(ニ)は、「私」「僕」という感覚が生まれる4歳前後の自我の芽生えのこと。
この時期の子供は、急に、「自分、自分」と主張し始め、自分と他人を切り離し、主体をつくり始めます。
おさん(三)は、自分を産むこと。
出産のことを「おさん」ともいいますが、
子供を産むことだけでなく、
わきまえを持って、自分を生きることに腹をくくり、新しい自分に生まれ変わることです。
つまり、本当の自分をこの世に産み落とすことこそ、
「おさん」であり、誰にとっても共通する使命。
自分の魂の声である本音に根ざした、
本当の自分を誕生させるために、「おさん」というプロセスを経て、
自分らしく自分を生きられるようになるのです。
おさんとは、人生における「変容」です。
変化ではなく変容。
変化とはいままでの延長線上で変わることを指しますが、
変容とは自分の在り方が変わることをいいます。
だから、みな「別人になったような気がする」という表現をします。
実際、人生の大きな転機を経た人は、まるで別人になるのです。
僕はゴルフが好きで、毎週決まった曜日に必ず、ゴルフ練習場に通っています。
自分でいうのもなんですが、シングルプレーヤーで、腕はなかなかのもの。
そんな僕に闘志を燃やすのが、縁あってゴルフ仲間になったある社長さん。
彼は、僕の隣にわざわざ席を取って、ガチン、ガチンと飛ばしては、「どうだ?」といわんばかりに、
ライバル意識全開にして競ってくる人でした。
ある日、彼は、ニューヨーク出張でタクシーに乗ろうとしたとき、
心臓発作で倒れてしまったそうです。
そこからがミラクルなのですが、
なんとそのタクシー運転手は元救命士。
素早く心臓マッサージで蘇生を行い、
救命士だからこそ知る心臓の名医がいる病院へ最短距離で彼を運んでくれたのです。
彼は、息を吹き返すまでの間、三途の川を渡かけていました。
臨死体験をしながら
「もし生き返ることができたら、
妻に『ありがとう』からいい直し、
子供たちには『幸せになってくれ』といいたい」
と強く思ったそうです。
そして、目覚めたら本当に生きていた。
彼は、とにかく妻に会いたい一心で、3ヶ月は飛行機に乗ること医者に止められていたにもかかわらず、
無理やり医者を説得し、3週間で日本に帰ってきました。
帰国して間もなくのこと、彼はいつものゴルフ練習場にいました。
でも、その表情はまるで別人のよう。
ゴルフをやるわけでもなく、微笑みながら、ただプラプラと歩いていました。
僕は社長と目が合った瞬間、彼が変容していることがわかりました。
「待ってましたよ」というと、
彼は「わかるの?」と驚いて、
僕にニューヨークでの出来事を話してくれたのです。
彼は、日本に帰って来てすぐ、まず妻に
「いままで支えてくれてありがとう。
ともにいてくれてありがと。
どんなときもイヤな顔ひとつしないで、
家のことをしてくれてありがとう。
これまで以上に、僕にいろいろなことを注意してくださいね」
と感謝の気持ちを伝えたそうです。
そして子供たちにも、
「君たちが生まれてきてくれただけで、僕はすべてが幸せなんだ。
だから、君たちも幸せになってほしい」
と死に際でいおうと思ったことをそのままいったそうです。
そして僕にもこんな言葉をくれました。
「いつもゴルフのライバルになってくれてありがと。
僕に関わってくれてありがと。
僕はね、ただの中年太りのおじさんで、
今までと見た目は変わらないけど、
神さまみたいになっちゃったんだ。
生きているだけでいいんだよ。
感謝、感謝。
みんなに文句をいわれるだけでうれしい。
かまってもらえるだけで嬉しい。
みんなの笑顔、怒った顔、なんでもいいんだよ。
ただいてくれるだけで幸せなんだ」
僕はいいました。
「社長、もう僕とライバルになることはないですね」
「距離もスコア金城さんに負けている。
ともに、金城さんとゴルフの時間がつくれればそれが幸せなんだ。
いまは風を感じたいんだよ。
生きてるな、って、雨を感じたいんだよ」
それまで、神も仏も信じていなかった人が、臨死体験をして何が大事かを悟ったのです。
まさに変容です。
社長さんは、会社に対しても方針をがらりと変えました。
それまでは、遅刻は厳禁、仕事は男の使命、
家族のことを職場に持ち込むな、
というモーレツ仕事人間タイプだったのですが、
この出来事をきっかけに、
職場の給与体系を自己申告制に変え、
社員全員に自分の仕事量にあった給与を申告するようにしたそうです。
「自分で自分の人生を幸せに導きなさい」
「家族を第一に仕事をしなさい」
「どんなに不満があっても笑顔で過ごしなさい」
など、これまで口にしたことのなかった言葉を社員に説いて回り、
本当に別人になったそうです。
この社長さんは、心臓発作で死にかける経験をして、
新しい自分に生まれ変わる、「おさん」をしました。
人生にとって本当に大切なことを忘れて生きていると、
それを取り戻させようと、彼のように死を意識させられる出来事が起こったりするのです。
でも、できれば死にかけるような経験はしたくないですよね。
だったら、シンプルに愛を感じようとすることです。
すると、子供たちからの愛、パートナーからの愛、
親からの愛、職場の人からの何気ない愛。
近所の人が投げかけてくれた小さな愛、電車のなかで席をゆずり合う人愛。
なんとたくさんの愛に包まれている間に、気づくことができるでしょう。
痛い思いをすることなく、日常のなかで、本当の自分を誕生させることができるのです。
(「あなたのなかのやんちゃな感情とつきあう法」金城幸政さんより)