花水木の独り言

庭の大きなハナミズキの、白い蝶のような花びらや、真紅の葉に気持ちを託して・・徒然なるままにキーを打ちました。

鎌倉 極楽寺・長谷界隈で花めぐり

2007-06-16 | 鎌倉の四季
                          【霊鷲山感応院極楽寺】
 

紫陽花の季節 その花を愛でる企画に心惹かれて。
13世紀中頃深沢の里に極楽寺はありましたが、住職亡き後次第に衰え 荒れるままになっていました。
北条重時は再建を思い立ち、鎌倉西南のこの地に七堂伽藍四十九院を備えた寺院を完成させ、此処に極楽律寺が再興されました。
しかし鎌倉攻めで北条が滅亡し、度重なる震・火災 近年に至っては廃仏毀釈や農地解放の影響で狭められてしまいましたが、今尚七百五十年の法灯を現在に伝えています。
【極楽寺の什宝】釈迦如来立像他十の秘仏像(重要文化財)を特別に拝観させていただきました。釈迦如来立像は人物大の一本彫りと見ましたが、柔和なお顔 流れる襞の衣で 慈愛に満ちたお姿を拝しました。
庭園は四季折々の花で埋められていますが、今回は【ハクサンフウロ】と【ホタルブクロ】を。
          
          
               

次に『成就院』に参りましたが、階段状の上り下りの参道の両側に盛り上がるように咲いている紫陽花が全く見られません。大雨による崖崩れの被害があったそうですが、今は植栽されて大きく育っていましたので来年からは又美しい風景が見られることでしょう。
境内は涼やかに変わった所はありませんでした。

坂道を下ったところに『虚空蔵堂』はあります。
私は「星の井(ほしのい)」に興味を惹かれました。道に面してトタン屋根に覆われています。この井戸は鎌倉十井の一つで星月夜の井ともいわれ、昼間から井戸の中に星影が見えたそうです。
奈良時代の名僧行基は、井戸から出てきた光り輝く石を虚空蔵菩薩の化身と思い、お堂を建てて祀ったという伝説があります。
井戸の水は清らかで美味だったので、旅人に売られていたそうです。

次は【長谷寺】です。何度も拝観していますので、今日は花に焦点をしぼることに致しましょう。大きな寺院 広大な領域 山域の斜面に紫陽花は咲き誇っていました。愛でる人達も格段に多いい。観光バスが何台も連ねて来ていました。

【紫陽花の風景三題】
   
   
   

別のお花も・・・
【夏椿】 【イワタバコ】 【西洋アジサイ】
           
               
          

花のお寺【光則寺】は本当にいいお寺。今回は裏山の土牢まで参りました。
鎌倉に行くと一足飛びに鎌倉時代までに飛び越してゆくことが多いい。華やかな面と血なまぐさい戦の場面に対峙しなければなりません。
せめて花で飾って、霊を沈ませ 血飛沫を覆い 今日に至るまでの出来事を走馬灯のように思い浮かべながら、しかし現実も歴史の一齣に過ぎないのですが・・・

土牢から下ってくると最初に目に付くこの可愛い花【ウサギゴケ】
          

【星咲きエゾ】
                 

【宵の星】
          

【アスチルベ】
                 

【アカンサス】
          

【ドクダミ】
                 

【ビヨウヤナギ】
          

最後に鎌倉で一番古い神社【甘縄神明宮】に参拝。川端康成はこの社頭に長らく暮らしていました。小説「山の音」は杜を覆うような山の自然をモチーフにしたといわれています。