国立西洋美術館で、16世紀から17世紀にかけてイタリア北中部の都市 パルマに花開いた美術の展覧会が開催されています。
西ローマ帝国が5世紀 東ローマ帝国が15世紀に滅亡しますが、多民族の侵入などによる混乱が落ち着くと共にローマの人々は美術の芽を育て上げていました。
パルマに於いても独自の文化がファルネーゼ家の庇護のもと16世紀後半から17世紀バロック期までを視野に入れながら、パルマの芸術文化を数多くの絵画を展示しながら、「優美」なバロック絵画に影響を与えたところを観ることになります。
パルマとは聞き慣れない都市かもしれません。しかしパルメザンチーズや生ハムがありますし、音楽ではヴェルディやトスカーニィニが生まれています。
芸術全般にわたって他の多くの芸術家達を魅了し続けたパルマなのです。
イエスの誕生から1500余年キリスト教は、揺るぎないものになっていました。
描かれる絵もまず聖画。聖母子像・聖母像・幼子イエスと言ったように・・・
それに加えて、ファルネーゼ家の肖像画が数多くあったことでした。
パルマ・ビアチェンツァ公国の君主ファルネーゼ家は、一方ではローマ教皇庁内でも大きな権力を握り、16世紀末にはローマ、パルマ両地で巨大な花を咲かせることになりました。初期バロックを牽引した画家たちが続々と集ったのです。
では私が手に出来た少しの絵をお楽しみいただきましょう。
【コレッジョ(幼児キリストを礼拝する聖母)】
【コレッジョ(階段の聖母)】
【コレッジョ(聖母子とマグダラのマリア、聖ルチア)】
ファルネーゼ家に拘わる絵
【ジローラモ・ベドリ・マッツォーラ(アレッサンドロ・ファルネーゼを抱擁するパルマ)】
【クリストーフォロ・カッセリ(トゥールーズの聖ルイ)】
アレクサンドリアのカタリナは知に優れた女性でした。キリスト教徒を迫害していた皇帝は、釘を打った四つの車輪でカタリナを八つ裂きにしようとしますが、彼女は信仰により守られ、皇后をはじめとする人々をもキリスト教徒へ改宗させます。皇帝の怒りに触れ彼女は斬首されます。伝説によると、キリストの花嫁となることを望んだカタリナが洗礼を受けると、幼児キリストが現れ彼女に婚約指輪をはめたと言われます。彼女を主題とする作品には、殉教具の刀、車輪、シュロ、キリストとの結婚を示す指輪などが描かれます。
【パルミジャニーノ(聖カタリナの神秘の結婚)】