花水木の独り言

庭の大きなハナミズキの、白い蝶のような花びらや、真紅の葉に気持ちを託して・・徒然なるままにキーを打ちました。

鎌倉の伝統芸術にふれる

2008-10-10 | 鎌倉の四季
                            【街の中の切通し】

鎌倉武士は刀に神仏の加護が宿ると信じ、「相州伝」と呼ばれた正宗は信仰心篤く相模の国独自の作風を生み出し、日蓮に深く帰依して法華経の真髄を入魂して刀を打ちました。
又 禅宗寺院から生まれた鎌倉彫も鎌倉の誇る伝統工芸です。
そして今は鎌倉薪能の季節でもありました。
現在に生き続ける伝統工芸にふれ、能舞台の優雅な雰囲気に浸る一日を過ごして参りました。

【正宗工芸美術製作所】
鎌倉時代末期の幕府御用達の刀匠「五郎入道正宗」の伝統の技を受け継ぐ二十四代目 山村綱廣氏が現在の当主です。
現在も刀剣の製造をされていて、その刀鍛治の作法を拝見しました。
・・鋼を焼き・打ち・冷やし を繰り替えして次第に形造られてゆく・・
  

四方にしめ縄が張られ、白装束の鍛治師に神性さを感じました。
【刀製作の行程図】
  

現在は刀は勿論 特注の包丁、鋏、鉄製の装飾品、実用品も展示されていて購入も出来ます。
鎌倉駅に近く北西の位置にあります。

【刃稲荷】
最澄が謹刻し比叡山の守護神とした稲荷明神のご神体を鍛治の神として祀りました。この一帯は当時 鍛治谷と呼ばれていました。
     

【鎌倉彫会館(鎌倉彫資料館)】
800年の歴史ある伝統工芸 鎌倉彫に関する博物館相当の施設です。
鎌倉彫をビデオで紹介。作品の展示。材料・道具の販売。鎌倉彫教室などがあります。作品の一例を。
          【卓】
          
               【文箱】
               

【鎌倉彫再興の碑】
13世紀の半ば 禅宗の移入に伴い宋から伝えられた美術工芸品の堆朱(ついしゅ)の彫漆品の影響をうけた仏師たちが、その意匠をもとに木彫彩漆の仏具を作り始めたのが鎌倉彫の始まりでした。江戸時代に茶道の普及と共に需要が増えます。
工芸品としての中心に、後藤斎宮(いつき)、三橋鎌山(けんざん)がいました。
パリ、ウィーン、アメリカ等の万国博覧会に出品して好評を博して海外にも人気が波及しています。碑は後藤家の門前に有ります。
          

【鎌倉能舞台】
伝統芸能・能楽の公開・振興から文化の向上を目的として、1970年鎌倉在住の能楽師中森昌三氏(平成20年死去)が長谷に創設しました。閉鎖的な能の世界を
今日的なものへと目指して、中学・高校生や、勤労青少年など若い世代にも伝えようと、各地で意欲的に公演を行ってきました。
鎌倉薪能は全国に広がる薪能人気の火付け役に成りました。
本日私達は能舞台に入場して、美しく衣装の飾られた本舞台で能楽氏の1時間半に及ぶ正座でのお話を拝聴したのでした。朗々としたお声で謡の一節もご披露戴きました。
写真は禁止でしが、鎌倉能舞台のホームページから拝借したものです。
     【鎌倉 能舞台】
     
 
          【能 船弁慶】
          

               【狂言 蝸牛】
               
        
鎌倉の「能」は鎌倉宮の薪能の事は知っていたのですが、長谷の鎌倉能舞台のことはは知らずにいました。何時か是非こちらのお能を見たいと思っています、