在宅や施設などで慢性心不全の患者さんの管理を行うことも多いですが、その際には、当然、本人の症状や身体所見などを総合的に判断して、利尿剤などの薬剤調整を行います。その中で、1つの客観的指標として体重を参考にすることも多いです。体重の増減なども参考にしながら利尿剤の量を調整したりします。(大きな病院のようにBNPの結果がすぐに出たりはしなですしね)
今回は、そのような診療のなか、実際に体重がどの程度増えないように管理するのがよいのかを勉強会で調べてみました。結論から言うと、あまり明確な答えはないのですが・・・。このあたりは文献的には心不全のtelemonitoringに関連したものがやはり多かったです。
★ガイドラインでは・・・
①慢性心不全治療ガイドライン2011
一般管理:体重管理(毎日) classⅠ・・・具体的な数値設定なし
②ESCガイドライン
2〜3日で2~3㎏の体重増加は介入要(経験則)
WISH研究(2012):ガイドラインに基づいて体重増加でtelemonitoring⇒RCTで有効性なし
Zhangらの報告(2009 Eur J Heart Fail):アウトカムを心不全入院として、ガイドライン的な体重増加指標である1.35kg/日か2.25kg/3日の体重増加を基準とした場合、感度低い。
ガイドラインベースでの体重管理はいまひとつ?(感度低い)
★その他の報告
Chaudhy SIらの報告(2007 Circulation)
Home monitoring systemに登録しているCHF患者が対象(90秒以上自分で立っていられる患者)。入院となった134例とコントロール群134例での症例対象研究。
⇒体重増加 0.9~2.25kg/7日:AOR 2.77
2.26~4.5kg/7日:AOR 4.46
4.5kg/7日:AOR 7.65 (0.9kg/7日未満の体重増加と比較して)
★Ledwidgeらの報告(2013 Eur J Heart Fail)
リスクが比較的高い(最近の入院・外来での利尿剤IVあり、薬剤アドヒアランス低い、BNP>300)87例対象。入院もしくは利尿剤の調整が必要となる緊急受診をイベントありとした。
イベントがあった3/4は、2kg/7日以上の体重増加あり。
これらの結果をみると、2kg/7日以上の体重増加あたりからは利尿剤の調整したほうがよいかなと思いましたが、なんとも言えませんねー。当然、症状や他の身体所見をあわせてというところかとは思いますが・・・。予想以上に明確なものがなく、それは意外でした。
今回は、そのような診療のなか、実際に体重がどの程度増えないように管理するのがよいのかを勉強会で調べてみました。結論から言うと、あまり明確な答えはないのですが・・・。このあたりは文献的には心不全のtelemonitoringに関連したものがやはり多かったです。
★ガイドラインでは・・・
①慢性心不全治療ガイドライン2011
一般管理:体重管理(毎日) classⅠ・・・具体的な数値設定なし
②ESCガイドライン
2〜3日で2~3㎏の体重増加は介入要(経験則)
WISH研究(2012):ガイドラインに基づいて体重増加でtelemonitoring⇒RCTで有効性なし
Zhangらの報告(2009 Eur J Heart Fail):アウトカムを心不全入院として、ガイドライン的な体重増加指標である1.35kg/日か2.25kg/3日の体重増加を基準とした場合、感度低い。
ガイドラインベースでの体重管理はいまひとつ?(感度低い)
★その他の報告
Chaudhy SIらの報告(2007 Circulation)
Home monitoring systemに登録しているCHF患者が対象(90秒以上自分で立っていられる患者)。入院となった134例とコントロール群134例での症例対象研究。
⇒体重増加 0.9~2.25kg/7日:AOR 2.77
2.26~4.5kg/7日:AOR 4.46
4.5kg/7日:AOR 7.65 (0.9kg/7日未満の体重増加と比較して)
★Ledwidgeらの報告(2013 Eur J Heart Fail)
リスクが比較的高い(最近の入院・外来での利尿剤IVあり、薬剤アドヒアランス低い、BNP>300)87例対象。入院もしくは利尿剤の調整が必要となる緊急受診をイベントありとした。
イベントがあった3/4は、2kg/7日以上の体重増加あり。
これらの結果をみると、2kg/7日以上の体重増加あたりからは利尿剤の調整したほうがよいかなと思いましたが、なんとも言えませんねー。当然、症状や他の身体所見をあわせてというところかとは思いますが・・・。予想以上に明確なものがなく、それは意外でした。