長岡のソウルフード的「背脂」
JR長岡駅の西口から南東方向へ歩いて14分ほど。追廻橋を渡った先、南中央通り沿いにある「安福亭 本店」へ。創業は1972年。店外の壁にも写真があるが、最初は現在の店舗から100メートルほど離れた千手2丁目に店を構えていた。2010年に移転しリニューアルオープンしたため、今は綺麗な建物で営業中である。
ご主人の家合才明氏は、燕三条系背脂ラーメン発祥の店「福来亭(※2007年に閉店)」で修業。その経験を元に長岡市で背脂入りの一杯を提供し人気となった。現在は本店のほか、才明氏の弟・恵二氏が北中央通り沿いで切り盛りする神田店と計2店舗を展開中。長岡では本店派と神田派に分かれるほど愛される存在だそうだ。
コチラ本店はカウンター14席に加え、テーブル24席と小上がり16席の大型店舗である。麺メニューは背脂入りの「老麺(ラーメン)」を主軸に、叉焼麺、排骨麺、支那筍麺をラインナップ。それぞれ油入り、大油入り、油ヌキ、ネギヌキをオーダー可能である。ほか、焼餃子、ライス、炒飯を用意していて、夜は一杯引っかける客も多い。
今回は「老麺(900円)」をオーダー。初訪問で具合がわからず、特に油の量を伝えなかったが、到着したのは程よく背脂が浮かぶ一杯だ。スープは豚骨ベースで煮干もしっかり香るアッサリ清湯。そこにチャーシューを煮るのに使った醤油のカエシを重ねている。背脂は表面覆い尽くしているが、層をなすほどではない量だ。
醤油と煮干の香りに背脂の甘みがマッチし旨い。そこに合わせるのは平打ちでモッチリした中太麺。普通盛りでも麺量多めで満足度高し。トッピングには薄切りのチャーシューが4~5枚とメンマ、刻みネギが乗る。卓上にはニンニクのペーストとチップがあるのでお好みで。さすが50年以上愛され続ける一杯、美味しく完食した。今度は神田店も訪れてみよう。
<店舗データ>
【店名】 安福亭 本店
【住所】 新潟県長岡市柏町1-2-18
【最寄】 上越新幹線「長岡駅」西口徒歩14分