サーモンを使った進化系ラーメン
東京メトロ東西線・神楽坂駅の1a出口から歩いて2分弱。神楽坂通りの一本北側の路地で2022年1月20日から営業する「サーモンnoodle3.0」へ。運営するのは「縁petit株式会社」で、フレンチの技法を取り入れた魚介ラーメンで、近年複数のブランドを展開している。その丼相と使う食材の珍しさからメディア露出も多い。
東京には1号店の板橋「鯛塩そば 縁」をはじめ、牡蠣やウニがメインの中野「ただいま変身中」、鯛担々麺の水道橋「恋し鯛」、オマール海老を贅沢に使った東高円寺「Shrimpreme」などを。さらに関西にも複数の支店が。今回訪れた「サーモンnoodle3.0」は7号店で、屋号の通りサーモンラーメンの専門店である。
黒を基調にした店内はカウンター8席と2人がけテーブル6卓の計20席。麺メニューは「ベーシックサーモン」を基軸に、人参エスプーマが乗る「白サーモン」、ポルチーニエスプーマの「ポルチーニサーモン」、唐辛子入り「赤辛サーモン」、タルタル入りの「汁なしサーモン」と、いずれも個性的な一杯をラインナップ。
考案したのは14年間フレンチで修業した縁Petit社の料理長だそうだ。一方のサイドメニューには限定トロサーモン丼、サーモンめし、バゲット、替玉、フレンチ和え玉などを用意している。一緒にビールや白ワインも楽しめる。今回は人気No.1という「白サーモン(940円)」に「サーモンめし(300円)」を加え注文することに。
なお平打ち麺と細ストレート麺、糖質オフ麺の3種から選べるが、この日は平打ち麺でお願いした。待つこと6分ほどで、大きな丼に盛り付けられた華やかなラーメンが到着。一本買いしたサーモンに、食材を分子レベルで科学的に研究し調理に応用する「分子ガストロノミー」を掛け合わせ、余す所なく使って作った一杯だ。
スープはサーモンの濃縮エキスにコンソメスープと豆乳スープを重ねたもの。クリーミーだがサラっとした飲み口で、サーモンがしっかりと香り旨い。そこに大橋製麺多摩製の、パスタでよく使われるデュラムセモリナ粉を用いた平打ち麺を合わせている。この組み合わせは最早、クリームパスタ。当然だがベストマッチである。
オレンジ色で甘味ある人参エスプーマが乗っているほか、丼淵にはバルサミコ酢、サーモンの肝の香味油、カイエンペッパーも乗っており、徐々にスープに溶かして食べ進めていく。トッピングも個性的で、まず目に留まったのがサーモンフライだ。分子調理器「Dr.Fry」で揚げてあり衣はサクサク、中心部はレアな仕上がりで美味。
その上にはランプフィッシュのキャビアも。ほか、色鮮やかなホウレン草のソテー、低温調理でレアな仕上がりの豚肩ロース肉、こちらもDr.Fryで揚げた白髪ネギ、糸唐辛子がトッピングされる。そして添えられた「サーモンめし」は、サーモンの炊き込みご飯にタルタルソース、生サーモン、貝割れが乗っており、こちらも旨い。
最後は残ったスープを回しかけて、どちらもあっという間に完食してしまった。最後はレモン水でさっぱりと。なお、屋号を「3.0」にしたのは、ver2.0ではなく、もう一歩進化したver3.0という意味が込められているそう。フレンチと分子ガストロノミーで生まれた進化系の一杯。新しく面白い食体験だった。他店も回ってみよう。
<店舗データ>
【店名】 サーモンnoodle3.0
【住所】 東京都新宿区神楽坂6-26
【最寄】 東京メトロ東西線「神楽坂駅」1a出口徒歩2分