千葉の食材にこだわった淡麗な一杯
JR亀戸駅の北口から、線路沿いの道を千葉方面に歩いて3分ほど。ちょっと路地を北に入った一角に2020年11月1日にオープンした「麺屋 楽笑」へ。かつて、担々麺の人気店「東京担々麺ゴマ哲」が営業していた建物に、内外装を新たにし入居した形である。入口の横では、黒柴の看板犬の久高(くだか)くんがお出迎え。
店内はカウンター8席と、2人がけテーブルが2組の計12席。麺メニューは淡麗らぁめんの醤油と塩が主軸で、+50円で香油を「煮干」か「マーラー」に変更することが出来る。また、特製扱いで、海老ワンタンと帆立つくねなど具沢山の「大漁のせらぁめん」と、チャーシューやスペアリブが乗った「肉スペシャルらぁめん」もラインナップする。
このほか、揚げ物やツマミメニューも充実。まずは「鶏タタキポン酢(400円)」で、生ビール(500円)を引っ掛けることに。これがまた、大判で厚めに切られた鶏タタキで、しっとりした仕上がりで旨い。ツマには大根と玉ネギを使い、薬味もネギ、ニンニク、柚子胡椒、生姜の4種が。麺類のチャーシューに使う鶏だろう。こりゃ麺も期待大だ。
お楽しみの麺は「大漁のせらぁめん」の醤油をチョイス。名前の通り、確かに具沢山の一杯が到着した。スープは、千葉県産の錦爽鶏に館山・吉田商店の鰹節を合わせた和出汁で、そこに富津「宮醤油」の濃口醤油にアゴ、どんこ椎茸、昆布、サバ節などの旨みを抽出したカエシを重ねている。塩味は控え目で優しい飲み口だ。
そんな千葉県産の食材に拘ったスープに泳ぐのは低加水の細ストレート麺。角が立ち歯切れもよく、スープとの相性は抜群だ。チャーシューは低温調理の鶏ムネ肉が2枚。先ほどの「タタキポン酢」同様、しっとりした仕上がりで旨い。帆立入りの鶏つくねは大粒で、筍入りなので食感が良い。いずれも錦爽鶏を使用しているそう。
雲呑は豚挽肉と天然海老の餡。ご主人の助言でレンゲに取り、卓上の鰯酢をかけてチュルリと。これまた旨さ倍増。ほか、鰹節で土佐煮にした柔らかな穂先メンマ、黄身がトロっとした味玉、板海苔、磯海苔、カイワレ、花麩、刻みネギが乗る。呑んだシメに丁度よい淡麗な一杯。月~土曜は日付を跨ぐまで営業中なので是非一度。
<店舗データ>
【店名】 麺屋 楽笑
【住所】 東京都江東区亀戸5-6-15
【最寄】 JR総武線「亀戸駅」徒歩3分
★2022年4月末をもって閉店