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肥宝館 -貧すれば丼する-

【福島 喜多方】 源来軒「ラーメン(700円)」

元祖の味!喜多方ラーメン発祥の店「源来軒」

札幌、博多と並び日本三大ラーメンに数えられる喜多方ラーメン。その発祥は喜多方駅徒歩5分の「源来軒」だ。大正末期、鉱山で働く叔父を頼って中国の浙江省から来日した藩欽星氏が、屋台で中華そばの販売を始めた。すると駅南側の明和電工で働く中国人を中心に評判に。昭和元年に現在の場所に店舗を構えるに至った。

その後、潘氏のノウハウを受け継いだ町の食堂が、次々と中華そばの提供を始めるように。そのため、現在も市内の多くのラーメン店の屋号に「食堂」の文字が入っているのだ。そんな喜多方ラーメンのルーツ「源来軒」は、塩の「坂内食堂」、醤油の「満古登(まこと)食堂」と並び御三家と目されている。まあ、これは諸説あるのだが…

なお、現在は二代目の星欽二氏が、高齢ながら味を守っている。店内は1階には赤いテーブル7卓があり、2階にも座敷席が。麺メニューは「ラーメン」と「タンタン麺」の2軸で、ラーメンはチャーシューやネギ、ワカメをトッピング可能だ。ほか餃子とライスも提供している。今回はシンプルに「ラーメン(700円)」をオーダーすることに。

茶色く透き通ったスープは豚、鶏、煮干し、利尻昆布、野菜を炊き、醤油のカエシを重ねてたもの。敷地内の井戸水を使っているので円やかな仕上がりになるそうだ。さすが多くの酒蔵を抱える名水どころである。出汁の旨味がしっかり出ており、カエシは淡いが弱くない。そこに平ザルで上げた幅4ミリの平打ちで縮れた中太麺が泳ぐ。

ツルッとした麺肌で、柔らかだがコシは十分。スープとの絡みも良い。チャーシューは肩ロース肉が3枚。喜多方ラーメンはバラ肉のイメージがあったので驚いた。ほか、少し歯ごたえを残したメンマ、ナルト、刻みネギが乗る。シンプルな構成だが旨味たっぷり。喜多方ラーメン元祖の味、食べ歩きには欠かせない店である。

<店舗データ>

【店名】 源来軒(げんらいけん)
【住所】 福島県喜多方市一本木上7745
【最寄】 JR磐越西線「喜多方駅」徒歩8分

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